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カンチャン狂騒曲

日々の事をあれこれと、大山鳴動してネズミ1匹がコンセプト。趣味さまざまなどを際限なく・・。

枯れ木と雑草

2017-06-21 09:22:51 | 熊本地震
 散歩コースの一つにある街角の小さな社が、通る度に気になっている。

 普通は常緑樹や、針葉樹などで、こうした社は緑に覆われているのが場合が多いのに、葉の落ちた木や枯れたままの葉っぱが目だって違和感を覚えていた。

 そのうちに遅ればせながら新芽を吹くのかなと思っていたが、このいちばん緑の濃い季節を迎えてなお枯れ枝ばかりとは・・。

 
 
 針葉樹の槇や常緑樹や落陽の銀杏まで、ことごとく枯れている。

 周囲をとりまくツツジの囲いも、2~3本を除き枯れているようで葉っぱが出ていない。

 境内というべき場所も雑草が茂り始めたが、背の小さい小型のものばかりというのも不思議。

 この一角以外は普通の緑の植生が広がっているので、ここの異常さが際だったいる。

 地域の祠を守っていたコミュニティーが崩壊しているのだろう、誰も顧みる余裕はないようだ。

 震災から一年二ヶ月が経過し更地がドンドン増えつつある。

 

 草木が一本もなかった解体後の更地に草が蔓延り、そこは数年前からこんな草地だったと思わせるような風景があちこちに展開している。

 突然他所から町を訪れたなら、きっと昔からある風景だと思うだろう。

 持ち主が残した庭木や生い茂る雑草が、上空からでも見ない限り地上からの観察ではそこは宅地でかつては家があったのだとは思わせない所の方が多い。

 震災からもう一年二ヶ月が経ってしまった場所と、まだ一年二ヶ月しか経っていない場所がそこにある。

 「六月の肥後の匂いや城に雨」

 
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被災地の田んぼ

2017-06-16 11:20:55 | 熊本地震
 去年は水路が壊れて田植えも出来なかった地域の田んぼに今年は代掻きがなされている。

 梅雨には入ったが雨が少なく晴天が続いているがやがて田植えも始まるだろう。

 
 
 サギも季節の到来を待ちかねていたように、田んぼの中に何羽も佇んでいる。

 工事のため秋津川に流されていた木山川の水で増水し、餌取りもままならなかったアオサギも、田んぼへの水の導入で水量が例年ほどになり、やっと川で餌が取れると秋津川に集まってきた。

 農家でも早苗を田植機にセット出来るように最終的な苗の手入れに余念がない。

 自宅が壊れている農家も多いが、田を耕し稲を作るということが即ち生きるということなのだ。

 一枚でも多く田んぼに水を張ることが、再生復興への意思表示なのだ。

 
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仮設役場への移転

2017-06-14 08:46:54 | 熊本地震
 震災で使用不能となって、彼方こちらの町の施設に分散していた町役場の仮設の庁舎が完成し移転が完了した。

 教育委員会、生涯学習課などは一部交流センターなどに設置されたままの部署もあるが、概ね一箇所で業務が行われるようになった。

 
 町の東北端の台地に位置しているので、場所的には少し不便になるが部署を探してウロウロすることはなくなる。

 新庁舎はこの仮設庁舎が建てられている辺りにを候補地として考えられたこともあったが、結局現庁舎を解体して元の位置に再建することになったため、移転をすることになった。

 なかなか正解は見いだせないが、新しく発見された断層がある地域や、明らかに地盤が沈下したり液状化が見られた地域の活用などについては、地震或いはその他の関連災害も考慮しながら、復興の先にある安心・安全な新しい町づくりを進めなければならない。

 進んでいる部分もあれば、取り残された部分も多い。

 
 (回りは解体され更地になっている所に一軒残された倒壊家屋)
 
 (被災者のテントや車中泊の車でギッシリだったグラウンドも立ち入り禁止のまま)

 グラウンドの向こうには解体の廃材等の一時集積場所があり、毎日沢山の車が出入りしている。

 復旧・復興・再建・解体待ちなどなど、被災者の置かれた立場が大きく変化しつつある一年後である。

 
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夏草や・・・。

2017-06-12 13:40:59 | 熊本地震
 
 ナイター設備もすっかり撤去され、誰も使わなくなった野球専用の町民グランドは地震以来荒れ放題になっている。

 
  
「夏草や兵どもが夢の跡」という芭蕉の句を直ぐに思い出してしまった。

 殆ど毎日誰かがいるのが普通だったし、今のシーズンは早起き野球だのナイターだので元気な声が響いていたので、その落差の大きさは古戦場を見る思いがする。

 直ぐ横を流れる「秋津川」も夏草が茫々と茂って、川を覆い尽くさんばかり。

 

 こちらも夏草の句がピッタリのような風景がつづいている。

 梅雨の型もいろいろあるようだが、集中豪雨的な降り方がいちばん困る。

 流域の距離は短いが市街地の水も合わせて一気に増水し、嘘のように収まる都市河川のパターンがそのまま当てはまる。

 例年だとシトシトだらだら長い梅雨は嫌だったが、今年は洪水よりましなのでシトシトも我慢したい。

 
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せめて気分だけでものんびり復興の猫型に

2017-06-08 09:27:10 | 熊本地震
 梅雨入りはしたが、今日は朝から曇ってはいるが雨は降っていない。

 散歩の途中で出会ったネコもノンビリ寛いでいた。

 

 一年前の今頃はまだ、てんやわんやの毎日が続いていて、せめて猫でも見習おうなどとブログに書いている。

猫を見習うことにする
 震災後にいなくなった猫を探しているという記事と、保護しているという記事が3:1くらいの割合で地域情報のページに掲載されている。 被災した町を歩くと以外とノンビリした顔の猫に出......

 町中で猫を見かけることが、めっきり減ったように感じる。

 全壊や半壊の家が取り壊されつつあって、空き地がドンドン増えているので一年前の震災直後より町中がガランとしてきた。

 我が家の屋根瓦の補修にもやっと来て貰って、二年目の梅雨は心配せずに済みそうだ。

 一年前に電話したとき、「今現在雨漏りしていなかったら、大丈夫だからそのうち伺います」とあっさり言われてビックリしたものだが、今年になって隣の新築工事を目の当たりにして理由が少し分かってきた。

 
 梅雨に入る前に屋根を被せて後はゆっくり内装をするつもりだなと思っていたら、もう入梅の1週間か10日くらい前から工事は中断されていて、屋根には防水のシート状の物が貼り付けられた状態のままである。

 商品名はモラサンという如何にも雨漏りしないという安易な命名にいささかあ然。

 アスファルト質の薄いもので、かなりの自信があるのかそのまま放置されている。

 同じように近所の工事も屋根無しでストップしているから多分こちらも漏らさぬつもりだろう。

 梅雨に耐える程の防水効果のある材料が下地に使われているのなら、我が家の屋根も「緊急事態に対応した後伺います」という業者の言い分もわかる。

 我が家の場合傾斜の変わる谷部の瓦のズレだったし、谷部には更に銅板が被せられているから心配ないと念押しされた。

 人間の方も緊急対応の犬型からノンビリ復興の猫型に変わる必要があるのかも知れない。

 
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梅雨の気配に身構える

2017-06-03 08:40:07 | 熊本地震
 沖縄・奄美あたりで梅雨明けが始まると、九州本土も梅雨入りが近付いてくる。

 昨年は地震の後の梅雨の雨がひどくて、益城町は木山川の堤防が決壊し大きな被害が出た。

 

 町を流れる河川の殆どは、堤防が沈下しあるいは護岸工事部分が崩落しているので応急の大型土のうで補強している。

 その状況は今でも変わらない。

 一部の支流では護岸工事が始まっているが、主要な2本の河川はほとんど手つかずのままで二度目の梅雨を迎えようとしている。

 
 
 町の直ぐ近くを流れている秋津川は、応急の大型土のうを更にブルーシートで覆う作業が行われている。

 土のう相互の隙間を埋めて保護しようというのであろう。

 堤防自体が1メートルほど沈下しているので、設置された高さ1メートル強の土のうで本来の高さを確保しているわけで、決して堤防自体が強化されているいるわけではない。

 私の家の周りでも、更地になって雑草が生い茂り始めている所もあるかと思えば、解体作業中の音や自宅の再建の槌音が聞こえてくるなど様々だ。

 そのいずれの現場も、今年の梅雨が無事であって欲しいと念じながらの作業なのである。

 
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田植えの準備

2017-06-01 09:39:23 | 熊本地震
 久々に田んぼ寄りのコースを歩いてみた。

 去年は無かった田んぼの一角に早苗が育てられているのが目についた。

 
 去年は用水路が壊れたり、あるいは農家の器材置き場などが被災して作付け不能の田んぼが多かった。

 草ボウボウで荒れていた農地も手入れされ始めている。

 
 然るべき時期が到来すれば水を引き田植えのための代掻きをしたり、あるいは転用作物などを栽培する準備は整いつつあるということだろう。

 私などの素人でも、荒れた農地を見るのは辛い。

 農家の納屋などは比較的耐震性に乏しい昔ながらの構造が多かったので、農機具なども倒壊した建物の下敷きになって壊れて使い物にならなかった農家が多かった。

 自宅の再建もさることながら、こうした納屋や倉庫の再建は農家としては優先順位が高い。

 応急仮設の納屋を作り、元の敷地内に自分で仮設の住居を作ったり、あるいは公共の仮設住宅から通ってきたりして少しずつ農業に復帰してくる人が増えて来つつある。

 田んぼの姿は、自然の中で営まれる生活の復旧であり環境の復旧でもある。

 今年はケロケロと鳴き騒ぐカエルの声で満たされることを祈りたい。

 
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新築いろいろ

2017-05-22 09:33:26 | 熊本地震
 東隣の新築工事が2日くらいで屋根も壁も出来てしまって驚かされたのはもう2ヶ月くらい前のことだった。

 早いものでもう入居者が半分くらいは入居している。

 4月に入って南隣の新築工事が始まったが、こちらは在来工法の木造建築2階建てである。

 先週の金曜日に棟上げとなった。

 
 在来工法といっても、昔の大工さんとは様変わりで金槌の音などあまりしない。

 もっぱらバチンバチンというホッチギスの親方のようなもので床や屋根を張り付けていく。

 まだ屋根材が載っていないから雨だと困るが、幸い好天が続く5月だが最近は予測できない天気になったりするので油断大敵である。

 そういうわけで、とにかく屋根までは急いで工事をしている。

 
 屋根の上を見上げると下張りの合板が三角形で飛び出しているのが見える。

 部材は事前にカットしたものを垂木に留めていくと思っていたら、取り敢えず長方形のまま打ち付けて出っ張った三角の部分は後でまとめてスパッと電動ノコで切ってしまった。

 直ぐ隣りに大工を引退した人が住んでいるが、東隣の組み立てハウスにはただ呆れていたが、南隣の工法も興味があるらしく日に何度も腕組みして見上げている。

 南隣は、年老いた夫婦と同居しているが、地震の前まではその老夫婦が建てた昔の大きな家に娘夫婦が同居しているという形をとっていた。

 大きな材木を使い、鬼瓦だのシャチホコだのが瓦屋根に鎮座する老夫婦自慢の和風建築だった。

 若いときは屋根の上などで作業をしたこともあったらしく、10年くらい前までは屋根の補修に自分で昇ったりする姿を見かけたものだが、最近は地面を歩くのさえ杖がないと足もが覚束ない。

 今度の新築は、娘夫婦によるもので、棟上げを見上げる老夫婦の姿には名状しがたいものが窺えた。

 つまり復旧復興に向けて極めて早く立ち上がった2軒の家の新築工事は近所の人々や、はては通行人に至るまでが注目して見上げているのである。

 ついでに築24年の我が家も見比べながら通っていく。

 「どうしてこの家は立っていられたのだろう」という顔をして。

 
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水道の水が出るということ

2017-05-20 11:31:25 | 熊本地震
 一年前のブログ記事を見ると5月18日に水が出るようになったと書いている。

 ライフラインも色々あるが、復旧の順番は電気が4日後くらいで電話が2週間後くらい、一番欲しかった水道が33日振りで凄く喜んだ記憶が鮮明に蘇る。

 
 空に入道雲の子供のような雲が出始めたが、去年の今頃も暑くて風呂も洗濯もすべて隣町の温泉センタとコインランドリーで済ましていた。

 ライフラインの中でも、一番重要だと思い知らされたのが水道だった。

待ちに待った水道の復旧
 2016年5月17日は記念すべき日になった。 地震から33日目に水道の水が出るようになったのだ。 給水所往復が日課になっていたし、1ヶ月が過ぎると給水ポイントが統廃合され......

 あれから一年、恐ろしいもので水が出なくなったときの苦労や出たときの感激が無くなってしまっている。

 蛇口を捻れば水は出てくるのが当然という感じになっていて、人間とは忘却の動物だなとつくづく思う。

 一つだけ知恵がついたのは、地震保険に入ろうとしていることだ。

 家の再建などの問題を目の当たりに見せられて、しかも解体と建設が同時に延々と自分の周りで繰り広げられている事実は、去年の経験では無くて現在進行形のことなので、否応も無く認識させられる。

 日本列島に暮らす以上は、多少の鈍感さと多少の用心深さが必要だということだろう。

 
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井戸水が出るようになった一年前の喜び

2017-05-13 22:01:30 | 熊本地震
 去年のブログを見てみると、一ヶ月ぶりにやっと井戸の水が出たと喜んでいる。

 水など有るのが普通の生活からいきなり断水になり、しかも非常用にと残して置いた井戸のポンプまで出なくなると流石にこたえる。

 毎日30~40リットルの水を一輪車を押して自衛隊の給水ポイントまで貰いにいったものだった。

 井戸水が出るようになって、トイレの水は賄えるようになったが、この間1ヶ月を要した。

 情けない毎日だったが、今となっては懐かしいような不思議な気分で一年前の記事を読んでいる。
井戸の水が出た!
 我が家には庭の井戸から汲み上げて庭の散水や洗車に使っていた小さなポンプがある。  (自家水用のポンプ) 地震の翌日に茶色く濁った水が10リットルほど出た後、まったく出な......

 わりと年配の夫婦の水道工事屋さんだったが、とても親切にアドバイスをして頂いた。

 例えば水の出方の変化や、キ~ンというポンプからの音は小さな砂を巻き込んでいるのでそのまま出しっ放しにして透明度が増してくれば音は無くなる筈だなどである。

 知らなかったら、ポンプが壊れたとまた大騒ぎをするところだった。

 水位の方もほぼ水道屋さんの予想通りだったし、本当にお世話になった。

 
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