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ひとり紫苑・プチプラ快適な日々を工夫

書籍「年金五万円が教えてくれたお金の向き合い方」「あるもので工夫する楽しい節約生活」は9万部。工夫の毎日は続く。

茶道「本来無一物」への疑問は破門級だったのね

2012-12-25 18:59:17 | お茶

先に、このブログでこんなことを書いたことがあります。

物欲だらけなのに本来無一物って

茶席によくある「本来無一物」の禅の言葉。ものには執着するなとの意味なのに、茶席では「お道具拝見」の儀式もあって、お道具自慢?

もちろん、よいお道具でお茶をたてたり頂いたりするのは、気持ちいいものなのですが。

どうして? 誰か教えて?と書いたものです。

最近購入した直木賞作家の山本兼一氏「利休の風景」にも、同じ疑問が呈されていました。

書店で立ち読みしていたら、同じこと書いていたので、おお、同士?がいると嬉しくなり、購入してしまいました

P1030064
山本兼一著・淡交社

「道具への執着ーー茶の湯には、どうしても、それがつきまとう。それは本来無一物をとなえる禅の境地と、はなはだしく矛盾、対立する俗な意識なのではないかーー。そのことを居士本人がどのように考え、こころのなかで解決していたのか、わたしは、ご本人に訊ねてみたくてたまらない」

とあります。

利休についての小説を書くために、あれだけ調べた人でもわからない。結局本人に訊くしかない、ということなんですね。

でも、同じ疑問を抱いている人がいて、嬉しいです。

疑問を抱いていると、たいていその答えが向こうからやってきます。

答えはわからない、というのも答えですよね。

これその一例です

そんな質問茶席でしたら、波紋、破門ですね、きっと

利休本人は、自分のそんな矛盾に気づいていたのでしょうか。

秀吉が彼にいらだちを感じていたのは、そんな矛盾をうっすらと感じていたからかもしれません。

来年は海老蔵と中谷美紀とで山本氏の受賞作「利休にたずねよ」の映画が公開されます。

お道具のことをたずねるわけではありませんが、早くも楽しみです。

P1030062

今年最後のお茶会。

P1020764

黒に銀糸が入った紬のきもの

帯・花織

帯締め・道明

クリスマスとは打って変わって地味です。

疑問があるってワクワク

励まされます。

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コメント (2)
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物欲だらけなのに「本来無一物」って

2012-10-01 21:09:22 | お茶

お茶の席に飾ってあった禅語は、

P1000519
「本来無一物」~~

意味はそのまま、「人間はもともと何も持っていないものであり、そうした意識さえも存在しないものである」

その前に「人間はものを所有すると、そのものに執着してねたみや争いが生じる」とあります、

「もの」の前に「き」を入れて考えてみると、

うーん、「ねたみ」はないけど(多分)、好みのきものや帯を持っている人をみると、「羨ましくなる」のはホント。

それにしても、茶席によく書かれているこの禅語。いつ頃から茶席に用いられるようになったんでしょうか。

茶席に使われるお道具といえば、ものすごくいいものを厳選、「お道具拝見」の儀式まであり、それはいわば、「持っている道具がいかに素晴らしいものかを披露」するもの。チガウ?

なのに、その横には「本来無一物」の矛盾

うーん、考えてしまいました。
茶道をやろうと考えたのは、きものを着る機会を増やしたい一心です。茶道の道具には、当然ですが、執着はしません(できません)が、秀吉や利休といった人たちの道具へのあの執着ぶりはどうでしょうか。

もともとお茶は、中国からきた珍しい絵画や名物の焼き物を見せるための空間だったそうです。

それを利休が「お茶のための空間」に整えたそうです。

いいものを持つことと、物欲とは違うのかな??~

どなたかご存知の方がいたら教えてくださいませ

それはともかく、片隅の小さな花に心癒されます。

P1000520

秋の七草ー薄、桔梗、萩、撫子、女郎花、藤袴、葛(全部ではないけど)

外には、P1000517二つの紫の花が。

「ハマトラノオ」と「ムラサキシキブ」

P1000518_3
横に見える、小さな実がいくつも重なっているのが「ムラサキシキブ」です。素敵なネーミングの割には大人しめ。紫式部も、こんな人だったのかも。

本日のきものは、

P1000572_3

きもの・葡萄色の万筋小紋単衣

帯・萩模様の塩瀬

帯揚げ・藍の漢方染め(というのがあるんですね)

帯締め・グレーの濃淡

いつもながら柔らかものの着付けにはナンギしました。単衣なのに重い

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関連記事 「茶杓の銘はむつかしい」


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茶杓の銘はむつかしいー夏の終わりに

2012-08-23 07:21:02 | お茶

Rimg2040

 今年の朝顔も、咲き終わりに近づいてきました。

 

さて、茶道には「お道具拝見」という儀式、作法があります。

 

お茶をたてる亭主が使っている棗(お茶が入っている茶器)や茶杓の作者や御銘(名前)を尋ねる儀式です。

 

単純には「まあ、素敵! どこのブランド?」と尋ねるようなものですが、ファッションでも、たとえば「シャネルよ」とか「エルメスよ」と答えれば、「へえ、そうなんだ」と感心される?ように、まあ、持っているお道具がどのくらいのものなのかチェック、審美眼チェックみたいなものです。

 

棗の作者は先生に教えてもらうのですが(自分のものではないから)、毎回の宿題として考えなくてはならないのが茶杓の銘です。

 

これはきもの道?と同じで、その季節にマッチしたものを考えなくてはなりません。

春なら「春霞」、夏なら「蝉時雨」といったものです。ところが、考えていたものがほかの生徒さんとバッティングしたり、ちょっと気取ったものなどを口にすると、先生から「その由来は」などと聞かれてしまいます。

 

たとえば、夏の季語である「朝露」と口にして、「まあ、いい御銘ですね。由来はわかりますか」と問われて、「はい、ふるさととなりにし小野の朝露にぬれつつ匂う大和撫子、からいただきました」と答え、先生が「源実朝ですね」などと作者の名前を言うと、座の皆に感心されるわけです。

 

でも、そんな和歌、すぐに出てくるはずもなく、口ごもってしまうとNG(ノーグッド)。恥ずかしい思いをしてしてしまうという次第。

Rimg2018

夏の終わりのきものチョイスは、銘を考えるくらい難しい? どちらも初心者としては、無難な線で。

 

黄緑の明るい夏塩沢に、もみじの絽の帯、帯揚げにちょっと秋を持ってきたかったので、山吹色の紅型の生地を使いました。

 

帯が二重になって少し見苦しいですねえ。

 

で、この日考えた銘は、無難に「秋風」

 

「秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞ驚かれぬる」

 

藤原敏行の有名な歌ですが、「風の音に驚く」より、朝の風の冷たさに秋を感じます。

 

今日は文字が多いです。最後まで読んでくださった方、ありがとうございます


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平常心是道

2012-08-01 15:56:11 | お茶

Rimg1712


「平常心」って、

辞書では「揺れ動かない心」とありますが、

茶道ではまったく逆の意味として使うらしい。

「平常心是道」とは、

目標に向かって進んでいる状態。

落ち着かないといけない、

プレッシャーを感じないようにしなければ、

いいところ見せたい、

こんないろんな気持ちもまた平常心、だって。

これなら、

いつもの自分とまったく同じだけど、

自分の感情の揺れ動きを感じながら、

目標に向かうということなのでしょうか。

私が気に入ったのは、

毎日毎日一瞬一瞬が

一番いい状態って意味もあるそう。

夏は暑いけど、

それはほかの季節の良さを感じるためのもの~~。

苦労あってこその喜びということですね。

ということは、

このブログのタイトルに通じるような気もします?

Rimg1716

「平常心是道」に励んでいるところ?

きょうの着物

麻(上布)の着物に生成りの麻の帯。

お茶のお稽古とはいえ、

これだけでは寂しいので、

帯揚げは浅葱、紫、臙脂などの混ざり。

珊瑚色の帯締めで引き締めて。

と、書いたものの、帯揚げ、帯締めは見えない

Rimg1759_2

「日々是好日」(森下典子著 新潮文庫)は、

お茶の初心者にはとても参考になった。

茶道には関係なく読んでもとても面白い。

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