南の国の会社社長の「遅ればせながら青春」

50を過ぎてからの青春時代があってもいい。香港から東京に移った南の国の会社社長が引き続き体験する青春の日々。

さくら

2006-04-09 17:26:02 | Weblog
日本に帰ったとき、東京の千鳥が淵で見た桜の花は見事でした。写真を
整理していたら、そのときの桜の写真があったのでアップしました。
桜の花というのは誰にとっても特別のものですね。

桜のことを思い出していたら、恥ずかしながら詩のようなものができて
しまいましたので、ここにご披露いたします。


桜の花が咲いているのはわずかの期間

花びらは風に吹かれて舞い落ちてゆく

でも花の下を二人で歩いた記憶は永遠

頭がボケても覚えているのだろうきっと


あのとき桜を見たよねと爺さんが言う

満開の桜が奇麗だったねと繰り返し言う

その話はもう何百万回も聞きましたよと

婆さんがちょっと嬉しそうに笑っている


田舎に行く直前に、下町娘さんが働いている下町の小料理屋に寄りました。
弟さんがメインでやっているのですが、お母さんも手伝いに来ていました。
お昼の後の賄いを食べながら、「私は千鳥が淵の桜が一番素敵だと思う。
お堀の水に垂れ下がるようなあの桜は一番印象に残っている」と下町娘の
お母さんが言っていた言葉が印象的でした。

その時は、別に千鳥が淵に行くことになるとは思ってもいなかったのですが、
日曜日の午後、私たちは九段下の地下鉄の駅から地上に上がっていました。
大学も、会社も、すぐそばにあったのに、この千鳥が淵の桜は見たことがあり
ませんでした。

桜の花見というと、桜の木の下での宴会を想像したのですが、この千鳥が淵
の桜は、そういう宴会は一切禁じられていました。酔っぱらいや、ゴミなどで
美観が損なわれるということもなく、みんなが純粋に桜の花の美しさを鑑賞で
きるようになっていたのです。こういう花見のスポットがあるのを私は知りま
せんでした。これは素晴らしいことだなと私は思いました。

できることならば、こういうすごい桜を、亡くなった母にも見せてあげたかっ
たと思いますが、どこかで見ているのかもしれませんね。