南の国の会社社長の「遅ればせながら青春」

50を過ぎてからの青春時代があってもいい。香港から東京に移った南の国の会社社長が引き続き体験する青春の日々。

空飛ぶパンダとPUFFYの「アジアの純真」

2010-11-09 18:09:11 | HONG KONG

先日の土曜日、成田から香港に全日空便で戻ってきました。
今回は、My Wifeと一緒の飛行機だったのですが、飛行機に
搭乗する時に、めざといMy Wifeが、「パンダよ、パンダ」
と言うので、何のことかと思って見てみると、機体がパンダ
の模様になっているのでした。

調べてみるとANA中国線20周年記念で、"Fly! パンダ"と
いう名前で中国便に使われていた機体です。でもこれは3年
も前の話しなので、このパンダは、3年間飛び続けていたの
か、それとも羽田の国際便を記念して急遽カムバックした
ものなのか不明ですが、中国線20周年の時のと同じデザイン
の機体です。

この”Fly!パンダ”は中国線20周年を記念して特別塗装され
たもののようですが、これが最初に飛んだのは2007年の
7月25日のことだったようです。ちなみにANAの中国便が
始まったのは1987年のことでした。

2007年当時は、機内もパンダの柄の枕とか、CAのエプロン
の模様とかで、パンダ色が強かったようですが、今回乗った
飛行機は機体の塗装がパンダというだけで中はまったく
パンダ色がありませんでした。せっかくのパンダ飛行機
なのですが、乗ってしまうと全く見えないので、気付かな
かった人も多かったかもしれません。



2007年のANA中国線のキャンペーンはPuffyがテーマ曲を
歌っていたらしいのですが、どんなんだったか覚えていません。
そういえばCMを見たような気もするのですが、さだかでは
ありません。

Puffyと言えば、そのデビュー曲の「アジアの純真」の歌の
中で、「白のパンダをどれでも全部並べて」という歌詞が
思い出されます。井上陽水さんの作詞だったんですね。

「白のパンダ」というのは何のこっちゃという議論もありま
したが、パンダにはレッサーパンダと、ジャイアントパンダ
がいるんですね。最初はパンダと言えばレッサーパンダだった
時代もあるようで、レッサーパンダは茶色のパンダ、ジャイ
アントパンダは白のパンダということもありえたのかもしれ
ません。まあ、細かいことは気にしない...

パンダは中国語で表記すると「熊猫」。ジャイアントパンダは
「大熊猫」、レッサーパンダは「小熊猫」と言うんだそうです。
いちおう哺乳類ネコ目に属しているのだそうですね。

Puffyが「アジアの純真」でデビューしたのは、1996年の頃。
当時、私は東京の会社で「これからはアジアだ」ということで
アジア進出のプロジェクトを推進していたので、この歌は
私の応援歌でした。

アジアがまだ通貨危機を迎える直前で、急成長をしている時
でした。シンガポールで仕事を始めたのも1996年のことです。

「北京 ベルリン ダブリン リベリア」で始まる意味不明な
その歌は、何故か私のハートにぐさぐさと刺さってきました。
北京の天安門事件が1989年、ベルリンの壁が崩壊したのも
1989年、時代が大きく動き出した時の余韻が、この歌い出しの
「北京、ベルリン」に感じられました。

「ダブリン」がここに来るのは、作詞家はとくに意図はして
いなかったのでしょうが、大学で英国文学を専攻していた私に
とって、ダブリンは、ジョナサン・スウィフト、WBイェイツ、
そしてジェイムズ・ジョイスなどでした。ジェイムズ・ジョイス
の「フィネガンズ・ウェイク」という作品は、ほとんど読んで
いませんが、言語遊戯的な難解な言葉で書かれている
作品と言われています。なんだか「アジアの純真」の歌詞にも
通じるところがあるのかという気もします。

リベリアは「リベリア船籍」で有名ですが、パナマと並んで
世界的に船籍の多い国です。実際には各国が船をリベリア籍に
登録しているだけで、実際に船がリベリアに立ち寄ることはない
という意味で、バーチャルな世界の先駆けとも言えるでしょう。

そんなこんなで、この歌の歌詞は一行目から、話題満載です。
ベルリン、ダブリン、リベリアなんかはアジアとは関係ないじゃ
ないかと言われるかもしれませんが、今や世界はグローバル。
地球の裏側で起こった小さな出来事が、影響を与える時代です。
昔ながらの地理的なアジアにこだわっているのは間違いなので
ありましょう。

「イラン アフガン 聴かせてバラライカ」
という部分は極めて政治的な匂いがしますが、バラライカとは
ロシアの民族楽器(三角形のやつ)なので、ここはロシアの
イラン、アフガニスタンへの介入などという物騒な雰囲気も
感じられます。作詞家はそこまで考えていないのでしょうが。
今は北方領土のこともあるので「聴かせてバラライカ」という
のは極めて危ない表現になってしまうかもしれませんね。

「美人 アリラン ガムラン ラザニア」
という部分は意味不明ですが、美人アリランという組み合わせ
では、Kポップの「少女時代」あたりか、韓流の女優、ガムラン
はインドネシアのけたたましい音楽、そこにいきなり介入して
くるイタリアの食品ラザニア。この意外性が面白いですね。

「夜になって熱が出て多分ホンコン瞬く熱帯夜」というあたり
「香港」が登場するので、ちょっと気になりますが、ここは
「夜になって熱が出てしまったが、これはおそらく香港風邪
じゃなかろうか。熱にうなされながら瞬きをすると、そこは
湿度が高く寝苦しい熱帯夜」という雰囲気なのかもしれません。

まあ、この歌詞をあまり真剣に深読みしても意味がないので
しょうが、「地図の黄河に星座を全部並べて」という部分は
まるで3DのCGを見ている見ているようで、壮大で、ロマン
チックで好きです。

経済的にも、欧米日本の経済が疲弊して、中国、インド、
東南アジアなどアジアの経済が台頭してきています。
今まさに「開けドアー、今はもう、流れ出たらアジア」
という感じで、アジアのエネルギーが溢れている感じですね。

パンダの飛行機の話しから、どんどん迷宮に入っていって
しまいそうなので、今日はこのへんで失礼いたします。

よろしければ、こちらもついでによろしくお願いします。

にほんブログ村 海外生活ブログ 香港情報へ