南の国の会社社長の「遅ればせながら青春」

50を過ぎてからの青春時代があってもいい。香港から東京に移った南の国の会社社長が引き続き体験する青春の日々。

北と南の距離を縮めたサムスンのCM

2007-10-23 23:06:13 | アジア
この写真の左側は韓国のKポップのり・ヒョリという女性で、
右は北朝鮮のチョ・ミョンエという20歳のダンサーです。
実は二人が一緒に登場するサムスンの携帯電話のCMが話題
になっていました。(この記事をあわててアップしてから
実は今年の話しではなくて2005年の話しであるというのが
わかりました。誤った情報流しましてすみません)

今、私は韓国は済州島で開催されているアドアジアに参加
しているのですが、昨日のセミナーで、韓国の大手広告代
理店チェイル社のアメリカ人クリエイティブ・ディレクター
が行ったサムスンの携帯電話"Anycall"のプレゼンテーション
が秀逸でした。この話しを聞いている日本人はおそらく私
一人ではないかと思いますので(他の日本人参加者たちは
DとかHのつく大手の人が出ているセミナーに参加していた
はずです)、この話しは、私が紹介しなければと思い、今
このブログを書いている次第です。

このクリエイティブ・ディレクターとは、前日の前夜祭の
ディナーで偶然にも席がとなりだったのですが、その時は
こんなにすごい人だとは思いませんでした。アメリカ人で
ありながら韓国の広告代理店に3年前くらいに雇われて、
今ソウルに住んでいるらしいのです。

これまでコマーシャルでは政治的な問題は避けるのが通例
でした。しかし、サムスンは韓国の南北問題に果敢に挑ん
だというのです。サムスンは、北朝鮮のタレントを韓国の
CMで初めて起用しました。これまでは考えたこともないこ
とでした。

これまで、韓国でも若い人たちは、南北との融和の問題に
対する興味がかなり薄れていたようなのです。南北の融和
が実現するとしてもそれは何十年か先のことという調査
結果だったのだそうです。

それが、2005年の6月、このCMがオンエアされてから、世論
が変わり、南北融和への感心が急激に高まったということ
です。サムスンのCMが政治的な南北融和の動きのきっかけに
なったのだと、そのチェイルのクリエイティブ・ディレク
ターは言います。

このキャンペーンの事後調査で、CMを見た後で南北融和へ
の感心を持つようになったというのが64%という数字結果
となり、またこのムーブメントを起こしたサムスンの携帯
は韓国で圧倒的なシェアを納めることになったのだそうです。

「もしも南北朝鮮が一つに統一されることになれば、それ
は政治家のおかげではなくて、このサムスンのCMのおかげ
である」というコメントを送ってきた人もいたとか。

ストーリーはこんな感じです。韓国のポップスターのリ・
ヒョリが、空港かどこかで北朝鮮の舞踏団のスターの
チョ・ミョンエとすれ違います。二人はまだ会った事は
なかったのですが、一目見た瞬間に、まるで兄弟姉妹の
ような親しみを感じるのです。り・ヒョリがチョ・ミョン
エにサムスンの携帯電話をプレゼントし、二人は国境を
こえて友達になっていくというお話し。二人が手に手を
取るカットが感動的です。

私の説明では、なかなかうまく伝わらないとは思うのです
が、こちらのサイトに動画が紹介されていますので、ご覧
ください。また、この記事の一番上の画像もこのサイトか
ら拝借したものです。
http://www.asianoffbeat.com/Print.asp?Display=588

こちらで見にくければ、You Tubeにも出ています。
実際のコマーシャルでは、最初の出会い編と、友達になる
編でわかれているようです。まずは、最初の出会い編。
http://www.youtube.com/watch?v=4MQFgyc6AzU
そして友達になる編です。
http://www.youtube.com/watch?v=hzLrXMRTkL4

広告にこれだけの力があるということはあらためて驚かさ
れる話しです。日本では、CMというのは笑って見過ごす物
あるいは、トイレに行くために無視するものと思われてい
ますが、CMがこんなに国を動かすほどの影響力があるとい
うことはすごいことです。ちょっと感動的な話しだったの
で、早速この記事で紹介しました。

本当は、もっと上手に紹介すれば感動が伝わるのでしょう
が、説明がうまくなくて申し訳ありません。とりあえず
このことを皆さんに知って欲しくて記事にしました。
もうすこし情報が集まったらまたきちんと書きたいと思い
ます。ではまた。

1 コメント

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訂正ならびに謝罪 (南の国の会社社長)
2007-10-24 13:00:17
昨夜あわててアップしたこの記事ですが、あとで聞いたら、これは2005年の話しだったと聞いてびっくり。てっきり今年の話しかと思っていました。間違った情報を流してしまい、御免なないです。こんな御情報がとんでもないことにならないことを祈ります。マスコミがこの私の御情報を元に記事を書いたり、取材をしたりしたら大変なことになるので、ここに訂正しておきます。ブログ記事にする場合の情報は、きちんと調べてからにしないといけませんね(反省)。皆さんもブログの情報をうのみにしないでくださいね。
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