エディソン・チャン事件の波紋

大事件の被害者でもあり、大事件を引き起こした張本人でも
ある香港のエディソン・チャン（陳冠希）は先日、香港で
芸能界引退を宣言し、タイだかどっかに行ってしまったよう
ですが、これで事件が終わったわけではありません。一人の
人間が引き起こした悲劇は、様々な人々を巻き込み、いくつ
もの悲劇を生み出し続けています。

この上の写真は、EPSという買い物カードの広告の写真ですが、
エディソン・チャンはこの広告キャンペーンにタレントとし
て起用されていました。このカードを使って買い物をすると
その一部が香港の緑化運動への寄付となるというキャンペーン
で、今年の一月頃、急に登場してきたこの広告が一体何の広告
なのかよくわかりませんでした。

エディソン・チャンは、このキャンペーンで起用された４人の
タレントの一人なのですが、香港のコーズウェイベイの駅に
大々的に登場したこの看板は、結構インパクトがありました。
不幸なのは、この広告が登場してきたのと同じタイミングで
エディソン・チャンの事件が世の中に浮上してきたのです。

エディソン・チャンの事件を知ってからこの広告写真を見ると
とても卑猥な雰囲気がしてきてしまいます。内容的には実に
真面目な広告なのですが、もう私たちは彼のことをまともには
見られなくなってしまっていたのです。

いつの間にか、彼のバージョンは外されて、他の人のをメイン
で使うようになっていました。コマーシャルも４人それぞれ
のバージョンが作られたようですが、エディソン・チャンの
だけはお蔵入りになってしまったようです。一時放映されたの
かもしれませんが。でもメーキングの映像は、こちらにまだ
アップされていますのでご覧ください。
http://www.eps.com.hk/ido/eng/behind_the_scene.asp
でもいつか消されてしまうのでしょう。見られたらラッキー
です。

こういう広告の契約料は相当なものなのですが、キャンペーン
スタートと同時にスキャンダルとなって引退までしてしまった
場合、この契約料の処理が問題となります。広告主は数ヶ月先
あるいは一年分ということでタレントと契約をするのですが、
このようなスキャンダルの場合、契約金をどうするかでもめる
のでしょう。契約不履行とも言えるし、不慮の事故とも言えま
す。でも当事者でない私は、そんなの関係ない、そんなの関係
ない、オッパッピということにしておきましょう。

彼は、ペプシだとかいろんな広告に出ていました。サムスンの
デジカメの宣伝にも出ていました。まだサムスンの契約は続い
ているようなのですが、おそらくこれで打ち切りでしょう。
彼が引退してしまったら、広告に使っても無意味ですし、
イメージダウンになるだけです。ましてカメラですからねえ。

被害者となった女優のセシリア・チャンや、TWINSのジリアン・
チョンも広告では売れっ子でした。このブログでもジリアン・
チョンのスリミングの広告を以前ご紹介したばかりですが、
そういう広告主の皆さんも、これらタレントを使い続けるわけ
にはいかず、大変な苦労をされているのだろうと思います。

流出写真の数が一番多かった女優のセシリア・チャンは、香港
の若手スーパースターのニコラス・ツェーと結婚して、子供が
生まれたばかりでした。

ニコラス・ツェーは、フェイ・ウォンの恋人でもあったのですが、
彼女と別れて、セシリア・チャンと結婚したのでした。そして
子供まで生まれたのに、こんな悲劇が待っていたなんて。

昨日発売された香港のNEXT MAGAZINEの表紙はニコラス・
ツェーです。

「ニコラス・ツェー、離婚を決定」のような見出しです。
こんなんなったら離婚するしかないでしょう。でもただで
さえ恥ずかしくて死にそうなのに、旦那に捨てられてしまっ
たら、セシリアさんはどうなってしまうのでしょう。精神的
に耐えられないですよね。そして残されたこの子の運命は？

さて、TWINSのジリアン・チョン（阿嬌）。彼女は映画への
出演も決まっていたのですが、映画どころではないですよね。
先日、香港で久々にテレビに出たら、汚れたタレントを出す
なという苦情がテレビ局にすごい数が来たのだとか。広告に
もいっぱい出てるし、ここでも悲劇が．．．

そして残されたTWINSの片割れのシャリーン・チョイ。

ジリアンが出られないので、一人でイベントとかに出ることも
多いのだとか。TWINSってピンクレディと同じで、二人でこそ
意味があるのに一人ではTWINSではなくなってしまいます。

でもジリアンのことをかばって一人でがんばっている
シャリーンの評価が最近高まっているのだとか。果たして
彼女の将来は？そしてジリアンの運命は？

これらは氷山の一角ですが、このような悲劇は続々と連鎖
していっています。もうエディソン君、本当に人騒がせな
ことしてくれたもんです。え？ニューヨークに行って映画
の勉強？君がこれまでに撮影した映像を越えるインパクト
の映像作品はもう絶対に撮れませんから！

ところで、この大騒動で、香港では、新聞の売上が急上昇。
これまでインターネットの影響で、発行部数が落ちていた
紙媒体がこの事件をきっかけに一気に息を吹き返したのだ
とかいうのですから皮肉なものです。新聞や雑誌の紙媒体
にとって、エディソン・チャンは命の恩人かもしれません。