南の国の会社社長の「遅ればせながら青春」

50を過ぎてからの青春時代があってもいい。香港から東京に移った南の国の会社社長が引き続き体験する青春の日々。

数年ぶりのニューヨーク

2009-05-03 18:03:50 | Weblog
4月の30日からニューヨークに来ています。年に一度行われる
広告会社の国際的なネットワークの会議が、今年はニューヨーク
で行われました。50人以上の関係者が世界のいろんな国から集ま
り会議をするのですが、アジアからはインドを除けば私が一人だ
け。中南米やヨーロッパの非英語圏の人もいるのですが、英語を
母国語とする人々が多いので、そういう人たちと議論するのは
なかなか疲れます。

中川さんのように泥酔したりすればそれなりの存在感を示すこと
ができるのでしょうが、国際的なビジネスの場ではそのような
醜態は御法度です。英語力だけではなく、交渉力や論理的展開力
に劣る我々日本人はこういう国際的な議論の場にはハンディーが
大きいなといつも思うのです。何とか見返してやりたいとは思う
のですが、そういうチャンスはなかなか訪れません。

金曜日の夜は、マンハッタンのEast 55 StreetにあるThe Friars
Club(フライアーズ・クラブ)というところでのディナーでした。
http://www.friarsclub.com/
フライアーというのはカトリックの修道士のことなんですが、
インテリアはたしかに修道会的な雰囲気があるのですが、じつは
ここはジョーク(冗談)の殿堂だったのです。スタンドアップ
コメディー、つまり一人だけでジョークの力で笑わせる芸です。
ここで数々の有名人が舞台を踏んだのだそうです。

日本もお笑いブームなので、スタンドアップコメディー的な芸は
よくあるのですが、アメリカのスタンドアップコメディーの伝統
もなかなか奥が深いです。この日のディナーパーティーは一
2階のプライベートパーティーの部屋で行われたのですが、事前
に参加者の人には、このFriars Clubの『ジョーク百科事典』
(The Encyclopedia of Jokes)という電話帳くらいの厚さの本が
渡されていました。この本の中から気に入ったものを選んで、
暗唱して、それをスタンドアップコメディーでやれというの
です。

結果的には、私はやらなかったのですが、もうちょっと時間を
かけて準備できれば、是非やりたかったなあと思いました。
十何人かがやりましたが、やはり英語の国の人たちが多く、
言葉のハンディがやはりあるなあと痛感したのであります。
さらに聞いていて、オチがよく理解できないものがほとんど
でした。あと、やはり私はマイクがないと駄目です。

後でホテルに帰ってきてから、あらためてこの『エンサイ
クロペディア』を見たら、結構面白そうなものもいくつか
あったので、簡単に受けが期待できそうなネタで勝負をすれ
ば勝てたかと思いましたが、後の祭りでした。

例えばこんなネタがあります。
「医者と患者の会話。怪我をして手術をした患者が、包帯に
巻かれた両手を重々しく持ち上げながら、医者に尋ねました。
この包帯がとれたら、ピアノを弾く事ができるでしょうか?
医者は言いました。全く問題ない。必ず弾けるようになるよ。
患者は言いました。それはちょっとおかしいですね。私は今
まで一度もピアノを弾いた事なんてないんですよ」
どっかで聞いた事があるネタですが、最後の爆笑はある程度
計算できそうです。

あと、こんなのがあります。
「ある患者が医者に尋ねました。先生、私は昨日はとっても
不思議な夢を見たんですよ。ヌーディスト村にいて、私が
唯一の男性だったんです。医者は言いました。そりゃまた
大変でしたね。で、そのまま眠り続けられたんですか?
患者は言いました。はい、努力しました。しかし、それは
困難でした(but it was hard)」
この最後のit was hardというのが実は下ネタになっていて、
ここでちょっと下品な笑いを狙えるというジョーク。

この本の中には、長いのや、短いジョークがいろいろ出て
いるのですが、会話形式になっているのが日本の落語とか
に似ているので、覚えやすいし、やりやすい感じがあります。
ちょっとこういうのを少し研究して、いざというときにでき
るようにしておくのもよいかと思ったりしています。

土曜の夜は、会議も終わったので、知り合いのイタリア系の
アメリカ人とSoho Houseというところで食事をしてきまし
た。こちらがそのサイトです。
http://www.sohohouseny.com/
この屋上のプールサイドで食事をしたのですが、これが信じ
られないくらいのセレブの世界で、ファッショナブルな女性
たちがいっぱいでした。ちょうどケンタッキーダービーの日
とかで、オシャレな帽子をかぶった女性たちが多くいて、
まるでルノワールの絵(ムーランドラギャレット)のようで
ありました。

ここはメンバーの人かそのゲストしか入れないところなので
すが、すごいセレブ空間でした。しかしニューヨークは、
2001年の911以降来ていませんでしたが、久々に来てみると
やはりオシャレ度はすごいですね。とても刺激を受けます。