FEEL ambivalence

毎日、いろんなことを思います。
両極端な感じで。

両面価値。
同一対象に対する愛憎共存。

『硝子のハンマー』/貴志 祐介。

2006-04-27 07:29:31 | 
図書館に通うようになって、今までよりたくさん本を読むようになった。
ハードカバーには目もくれなかったのが、嘘のよう。
大好きな作家の文章に浸れることの、幸せ。
A10神経がグイグイ刺激される。

さて。
本作の帯には「著者初の本格ミステリ」と銘打ってある。
ミステリの定義がいまいちよくわからないが、謎が最後まで解けないような作品を指すのだろうか。
そんなことを思いつつ、ハードカバーをめくった。
タイトルを見、目次を見、興奮しながら最初の章に目を落とす。

刹那、

ぼくは貴志さんの世界へ引きずり込まれていく。
微に入り細に入る描写が紡ぐ物語はフィクションでありながら、その世界観が強固に築き上げられていることを示している。
まるで映画のカメラワークを見ているかのような構成は疑問と興味を沸き立たせる。
畳み掛けてくる展開はまさにあっという間。

読み始めれば止められなくなる。

ミステリに挑戦したことがなかったけれど、読んでみようかな。
そう思わせてくれる作品。

しかしながら。

好きな作家の文体というか雰囲気というか、作品が放つ気配は、何故にこれほどまでに心地よいのか。
読みながら、何度ぼおっとするような溜息をついたことか。
自分がいままさに「読んでいる」ことを忘れ、読むという行為が無意識に行われているように錯覚する。

こんな素晴らしい体験が出来るのは、素晴らしい作家がいるから。
これからもファンとして、次回作をのんびり待とう。

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4 Comments

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Unknown (maimai)
2006-04-27 22:40:38
貴志祐介さんは読んだことないけど、

好きな作家さんの文章はすごい心地良いですよね~

同感です~



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黒い家。 (たかぴ。)
2006-04-28 00:33:26
>maimai

以前、知り合いの方に「黒い家」を紹介していただいて。

その本から貴志さんのファンです。



「黒い家」はほんとに怖いです。

夏の夜にオススメします。

怖いけど、止められなくなるんだよね。
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青い炎? (まひと)
2006-04-28 07:05:33
でしたっけ?映画化されたの。これくらいしかみていませんが私もこの人のには好感を持っています。



あ、報告遅れましたが(かなり前から)リンクをしてしまいました(ブックマークとして使ってますがw)。
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正解! (たかぴ。)
2006-04-29 12:19:38
>まひと

他にも、「ISOLA」も映画化されてますね。木村佳乃主演の。まぁ、あまりオススメしませんが。

青い炎は見たことがないです。あまりに「ISOLA」がひどかったもので。



ブックマーク、歓迎です☆

こちらもはっつけておきますね♪
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