FEEL ambivalence

毎日、いろんなことを思います。
両極端な感じで。

両面価値。
同一対象に対する愛憎共存。

『ジェネラル・ルージュの凱旋』 / 海堂尊.

2009-03-02 23:52:13 | 
ジェネラル・ルージュの凱旋(上) [宝島社文庫] (宝島社文庫)
海堂尊
宝島社

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先日のエントリに書いた通り、東京までお出かけしてきました。
移動時間の楽しみは何と言っても読書!
読むぞって決めた本が面白くないと本当にがっかりだけれど、今回は大当たり。

読んだのはタイトルにもある通り、「ジェネラル・ルージュの凱旋」。

先に進みたいけど、進みたくない。
読み終えるのがもったいない。

ぐいぐい引き込まれる本は、気づくと読むスピードが上がりそうになる。
だから、ぼくは好きな本ほど読むスピードを抑える。
気になる箇所を何度も何度も読み返して、一字一句逃さないように。
感情を零さないように。できるだけその時間を長く味わえるように。
まるで好きな料理をゆっくり味わうがごとく。

前々作「チーム・バチスタの栄光」はミステリだった。ぞくりと背筋が寒くなる。この作者の言葉の使い方がきっとツボってるんだろうな。
前作「ナイチンゲールの沈黙」はちょっとSF寄りだったような気がする。残念ながら、最後の部分にちょっと納得いかない気もするけれど、それはしかたないか。

一連のシリーズの中で、ぼくは今回の作品が一番好き。
想像していたミステリじゃない。エンタテインメントだ!とうれしい誤算。
息つく暇がない。ドラマ「ER」の光景が脳裡に浮かぶ。
伏線がわかりやすいし、強引かな、と思えるけれど、それらを一気に読ませるのはやはり力量なんだろうな。

前半の盛り上がり。後半へ続く流れ。終幕。
これはたしかに銀幕で観てみたい。

あ、でもこの作者さんの恋愛描写はあまり好きになれないかも(笑)

ちなみに、新幹線のなかで読んでいて、本気で泣きそうになりました。
思わず声が出そうだったもん。あまりに良すぎて。
必死に窓の外を見て堪え、また読み始めて泣きそうになり、窓を眺める。
という、ハタから見たらアヤしい読者になっておりました。

どこで泣きたくなったかって?
ぼくはああいう「持っていき方」に弱いんですよ。
これでわかるかな?

先日「感染列島」を観てきたせいもあるのかもしれないなぁ。

小説を映画にした作品って観ようかどうしようか悩みます。
でもこの作品を読んでから、ぜひこれは観たいと思ってしまいました。
まずは「チーム・バチスタの栄光」を観てから、劇場に行かないと。

もう一度、前々作を読み返してからDVD借りてこなくちゃ。


ジェネラル・ルージュの凱旋(下) [宝島社文庫] (宝島社文庫)
海堂尊
宝島社

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2 Comments

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大学病院に入院してる間に ()
2009-03-03 13:07:11
読みました(笑)

このシリーズは文庫になってる3つを読んだけど
私もこれが一番好きだな。
チーム・バチスタは上巻の面白さと下巻の(文庫版)
ギャップが大きくて・・・。
推理ものはどうしてもそうなるけどね。

なんとかゲリラはハードカバーしかないので
まだ読んでないけど読んだ?
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入院してる時って(笑) (たかぴ。)
2009-03-03 14:00:20
>ゆ
雰囲気がありすぎて逆に怖そうだよ~。
昔々、風邪で入院した友達に「24人のビリーミリガン」を貸してあげたら、退院した時に「新手のいやがらせか!」と怒られたのを思い出したよ。

新刊の「イノセント・ゲリラの祝祭」にはまだ手を出していません。
図書館から借りてきてみようかな。
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