『赤い高粱(岩波現代文庫)』
莫言、2003 、『赤い高粱(岩波現代文庫)』、岩波書店
莫言、2013 、『続・赤い高粱(岩波現代文庫)』、岩波書店
莫言のお話お話は面白い。ついつい引き込まれてしまう。読み進むうち東山彰良の『流』(講談社、2015)を思い出していた。中国系の物語がこのタイプだと決めつけるつもりも、資格もないが、そのように感じた次第。
訳書であるので、訳者の意図が含まれていて、翻訳で読んでいる者にとっては越すに越されぬ大河ではあるが、また、物語の展開は時間的に前後していてわかりにくい。しかし、この天衣無縫の物語は、社会的な重みと同時にそうしたことをふっ飛ばしてしまう力も感じることが出来る。
ノーベル賞受賞は関係なく、映画「赤いコウリャン」だけではなく、莫言の小説を読んでいいのではないか。彼は、体制内の作者(ノーベル賞を受賞して中国国内に居住しているからというだけであるが)と決めつける訳にはいかないだろう。本書(正続)は、そうしたことを超越した人間観を示しているように思える。
莫言、2013 、『続・赤い高粱(岩波現代文庫)』、岩波書店
莫言のお話お話は面白い。ついつい引き込まれてしまう。読み進むうち東山彰良の『流』(講談社、2015)を思い出していた。中国系の物語がこのタイプだと決めつけるつもりも、資格もないが、そのように感じた次第。
訳書であるので、訳者の意図が含まれていて、翻訳で読んでいる者にとっては越すに越されぬ大河ではあるが、また、物語の展開は時間的に前後していてわかりにくい。しかし、この天衣無縫の物語は、社会的な重みと同時にそうしたことをふっ飛ばしてしまう力も感じることが出来る。
ノーベル賞受賞は関係なく、映画「赤いコウリャン」だけではなく、莫言の小説を読んでいいのではないか。彼は、体制内の作者(ノーベル賞を受賞して中国国内に居住しているからというだけであるが)と決めつける訳にはいかないだろう。本書(正続)は、そうしたことを超越した人間観を示しているように思える。
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