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Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

読了「火星の歩き方」

2022年01月21日 22時22分04秒 | 読書

   

 「火星の歩き方」(光文社新書)を読み終えた。以下、「エピローグ」から。

「そもそも人類には火星を旅行する権利があるのか‥。‥火星の土地で生命がいそうもないエリアは、いる可能性のあるエリアに比べて環境保存の重要性は剥がるのでしようか。さらに、宇宙には火星以上に、生命が存在しないと考えられている天体がたくさんありますが、生命の痕跡がない天体ならば、我々は自分たちの都合で好き勝手に探査機などを送り込んでも良いのでしょうか。」
「太陽系にはすでに数多くの探査機が打ち上げられ、月には人までもが降り立っていますが、、今のところ、地球の外のほとんどは原生自然といってよいでしょう。だとすると、地球以外の天体にはむしろ、原生自然の保存こそが参考にすべき考えなのかもしれません。実際近年には地球以外の場所にも、ジオ多様性という考えを広げようと呼びかけがなされています。」
「地球外の天体が、地球の自然観を変化させた興味深い事例もあります。‥イギリスにおける人々の山に対する態度です。‥17世紀までイギリスの人々は、山というものに対してあまりよい印象を持っていませんでした。‥山は大地に出来た「瘤」のようなものだと表現されています。‥球体こそが完全な形であるという観念が当時の人々の間に共有されていたからです。特に創世記の影響は大きく、聖書の解釈によって大地というのは本来球体であったのだが、洪水によって山や谷が形成されたという考えがつくられました。しかし17世紀になると‥望遠鏡によって、完全な球体である天体(月や火星)にも山が存在していることが明らかになった来たのです。17世紀後半以降、イギリスでは次第にでこぼこの山が美しいものと見なされるようになっていきます。‥不均質なものにも美しさが見出されるようになったのです。それでは多くの人々が火星を訪れるようになったとき、地球の見方はどのようなものになるのでしょうか。望遠鏡でイギリス人の山の見方が変ったように、地球に対して新たな価値転換が起こるのでしょうか。‥」(エピローグ)

 最後の引用部分は強引な点も目につくが、言わんとしていることは理解できる。頭の中に入れておきたい指摘である。ノー天気に金を積んで「宇宙旅行」ではしゃいでいる成金とその人間に拍手をおくる人間にはかなり耳の痛い話であろう。

 


本日の読書

2022年01月21日 20時34分35秒 | 読書

      

 本日の昼間は「火星の歩き方」の第4章「火星の極地へ 水と二酸化炭素の楽園」を読み終わった。残るは第5章「待ちきれない人へ 地球上の火星アナログサイト」とエピローグ。

火星の極地では水が見つかっていて、氷が織り成す地形も存在しています。想像以上に火星の極地には氷が存在していたのではないかと思います。‥緯度40度以下の中緯度域でも氷が見つかっている‥。低緯度の場所でも地下の浅いところに氷が存在する可能性が示されています。地下にも着目すれば、氷は極域だけでなく、中緯度や低緯度にもある‥。」(第4章末尾の「コラム6」)


本日の行動を振り返って‥

2022年01月21日 20時01分39秒 | 読書

 本日は午前中に神奈川大学の六角橋キャンパスにある生協まで久しぶりに歩いた。膝の痛みがひどくなってから初めだと思う。書籍部で並べられている書籍を見てから、文庫本を3冊注文。はやり購入したい書籍は棚には並んでいなかった。
 注文した本は、「死者の贈り物」(長田弘、ハルキ文庫、682円)、「モーツアルトを聴く人」(谷川俊太郎、小学館文庫、880円)、「魂の秘境から」(石牟礼道子、朝日文庫、858円)。
 このうち「死者の贈り物」と「モーツァルトを聴く人」は詩集である。ときどきめくって気に入った表現や作品をこのブログにもアップしたい。通読するというような読み方はしないと思う。昔から詩集はそのように読んできた。

 書籍を注文後、バス停まで再び15分ほど歩き、いつもの調剤薬局へ整形外科でもらった処方箋を持参した。しかし人が多く、広い待合室も満員。こんなことは初めてであった。やむなく、夕方に再訪することにして、横浜駅に出て初めて入るフードコートで蕎麦の昼食。思ったよりも美味しい蕎麦であったが、やはり少々高め。場所代であろうか。
 喫茶店で読書タイムののち、用事のある都内へ。京浜東北線は行きも帰りも空いていた。横浜で再び下車。家電量販店で購入するつもりはないものの、プリンターや外付けDVD、ノートパソコンなどの値段を見てから、調剤薬局で湿布薬を受け取った。

 こんな行動をとっていたらいつの間にか歩数計は8,000歩近くとなり、整形外科に行く気力もなくなった。そのままバスにて帰宅。
 たかだかこの程度の動きしかしなかったものの、だいぶくたびれた。膝を傷めると途端に行動範囲や活動領域が狭まるものらしい。本日もたっぷりと湿布を塗って寝ることになりそう。