蛇口が取れた

4年半の杭州生活を終え、ついに帰国。現在、中国人化後遺症に悩まされ、好評リハビリ中。

ウソのようなホントの話in上海

2006-04-01 23:02:39 | 上海
今日は4月1日。
くだらないウソでも書いてやろうと思ったけど、
とってもウソくさいホントのことがおこったので、そっちを書くことにした。

国際会議も無事終了し、
ほんのつかの間、雑務から解放された私は上海に日帰りで出かけた。
目的は、現在上海博物館で開催中の「中日古代書法珍品展」。
日本では「書の至宝展」と銘打ってやっていた展覧会。
日本では見逃したので上海で鑑賞しようと思って出かけた。

いつものように、朝9時発の電車で上海へ向かった。
11時20分頃に上海駅につき、地下鉄に乗り換え人民広場駅へ。
ちょうどおなかも空いてきたので、博物館入り前に昼食をとることにした。
一人だし、時間もそんなにかけたくないので、日式らーめん「味千」を選択。
以前から、上海では日式らーめんが流行っていると聞いていたけど、
なるほど、人気だった。
店はすでに満員だった。
少し待ったあと、席へ案内された。
しかし、はじめ案内されたところは2人席であったため、相席をお願いされ、
私は別の席へと移動した。

その席には、すでに女性が座っていた。
よく見ると彼女は文庫本を読んでいた。
中国には文庫本はない。
それに、本についた茶色のしおりが明らかに新潮文庫のものだった。
もしや、日本人?
杭州では滅多にない光景に、思わず、声をかけてみた。

やはり、日本人だった。
しかも、東京にある赤い門で有名な大学からの留学生。
専門は中国文学とのこと。

留学先は上海のこれまた有名な大学。
その大学は有名ではあるものの、街中からはちょっと遠い。
だから、何をしに来たのかと尋ねてみると、
上海博物館へ行くとのこと。
それも「書の至宝展」を見に。

なんたる偶然。
しかし、偶然はそれだけではなかった。

話の流れから、どうせなら一緒に見ますかということになって、
一通り見たあと、ちょっと休憩した時の話。
中国ではどこか旅行に行った?という話になった時、
彼女は、先日、先輩と山東へ出かけたと言った。
その先輩は、美術史専攻で最近は山海経などを扱っていて、その関係で画像石を見に行ったと言う。

え?ちょっと待って。
画像石って、漢代の武氏のでしょ?
それって祥瑞関係の画像石でしょ?
しかもその先輩って赤い門の大学のでしょ?
確か、昨年の○○学会(中国民間宗教?の学会)で報告した人って、赤い門大学の山海経関係で、さらに祥瑞関係の資料(具体的には○○瑞祥志)を扱っていた人じゃないの?
その人じゃないの?

と聞いたら、まさにその人でした。
私はその先輩とはお会いしたことはない。
だけど、もらったレジュメに私の論文をいっぱい引用してくれていた。
特に、○○瑞祥志関連を。
(中国にいたので聞けず、レジュメだけ頂いた)

うーむ、なんたる偶然。
こんなことってあるのね。