紫蘇の効用

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大人計画『ふくすけ』

2012年08月30日 | ストレートプレイ

サダヲ大好きなAkOちゃんとあたくし。
今回も頑張ってチケット取って、シアターコクーンでの大人計画『ふくすけ』観にきました。

 エスダヒデイチ:古田新太
 エスダマス:大竹しのぶ
 フタバ:多部未華子
 タムラタモツ:皆川猿時
 コオロギ:オクイシュージ
 サカエ:平岩紙
 コズマ三姉妹:小松和重、江本純子、宍戸美和公
 フクスケ:阿部サダヲ
 ミスミミツヒコ:松尾スズキ

また毒々しいものを観せてくれました・・・
口に出してはばかられるものを特に全面に押し出したテーマとシチュエーション。
クズな男たちと、些細なきっかけで闇商売でグイグイ成功しちゃう強い女たちがお互いゆがんだ愛憎にもまれて、やるせなさ満載です。
最期は毒と爆破の大量殺人と、退廃的。

最初は精神不安定な告訴魔のエスダマスが言いがかり的な理由で訴えて裁判しているシーンから。
ここでは大竹しのぶさんの勢いや今ふうの小ネタが入っていいテンポ。
ここでの場面転換がちょっとドリフのコントの終わりみたいなダタバタした転換。
なにげに奈落に頭から落っこちるネタとかやってて、これって染ちゃんの事件を受けて?時事ネタ?と思ってしまいました。

サダヲは落花生みたいに頭の大きい奇形児で、最初はノータリンなふりをしているけど、差別されている不条理をを心にひめて見世物小屋では「あんたたちと俺は何が違うか?俺には脳みその入る余地がある、あんたたちにはない!」と爆発しちゃう、コワキャラです。

もう一人の不自由な身のサカエは盲目で、クズ男のコオロギに献身的につくしていながら、まきこまれながらも宗教団体の教祖様となってしまうという、奇異な役どころ。

そしてエスダマスは純粋さとあばずれと、破天荒がおりまざって、狂気を感じる女だし、全体的にみんな何かに翻弄されながら強いです。

その中で、役としてはホテトルなんだけど、多部未華子ちゃん演じるフタバは清らかというかかわいい。
声もすごく通るし、若さはあってもブレがない感じで、これは逸材だと思いました。
ぜひ、ガンガン舞台に出て欲しい女優さんです。

なかなか思い芝居ですが、役者が豪華&達者なので、ちょいとしたネタは逆に妙に印象に残っちゃって・・・
スムリクラブの真栄田のマネや桃井かおりのマネとか「それ?」ってなものを持ってくるとこに笑える。

コクーンといえば客席使いだけど、松尾さんと大竹しのぶさんが客席に乞食のなりでお金をせびるとこで、真ん中通路付近で「ここら辺は招待の方だから1000円」 とか言ってた。
有名人を目撃するその席のあたりは、招待なのか・・・。
前のほうに進んで来たら「ここは、チケット取るので精一杯だから…、皆様ご苦労様です」 だって。
そりゃ、もうチケ取りはたいへんですからねー。

アングラを商業演劇スペースで観劇する違和感も楽しみながらの舞台でした。


終わってからは毎度おなじみ、いくどんで焼肉。
  カルビ、マルチョウは当たり前~

レバテキというのを頼んだら、さっと湯引きしたレバー。
 ほぼレバ刺しぃ
ここで限りなくレバ刺しに近いものが食べれるんだぁ

シアターコクーン・オンレパートリー+大人計画『ふくすけ』
2012年8月1日(木)~9月2日(日)
Bunkamuraシアターコクーン



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