紫蘇の効用

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やけたトタン屋根の上の猫

2010年11月14日 | ストレートプレイ

今日は音羽屋デー。
昼に新国立劇場でしのぶちゃんのお芝居を観劇し、そのあと新橋演舞場で歌舞伎と、劇場ハシゴです。

『やけたトタン屋根の上の猫』

 マーガレット:寺島 しのぶ
 ブリック:北村 有起哉
 ビッグ・ママ:銀粉蝶
 クーパー:三上 市朗
 メイ:広岡 由里子
 トゥッカー師:市川 勇
 スーキー:頼経 明子
 ボー医師:三木 敏彦
 ビッグ・ダディ:木場 勝己


アメリカの大農場のお屋敷の、2階の若い夫婦マーガレットとブリックの一室が終始舞台となり、そこへブリックの親、兄夫婦、甥姪が出入りし物語が展開されていきます。
舞台の前方、客席に近い部分に屋敷の1階への階段、また部屋、廊下はかなり勾配のある八百屋舞台になっています。
この空間の感覚がおしゃれで、かぶりつきで観たのですが、至近距離でもフレームの中で繰り広げられてるような不思議な感じ。
それだけ世界ができあがってる空気です。

オハナシは家長のビッグダディの不治の病発覚に家族みんなの骨肉の争いが始まろうとしている…
怒号・乱闘・ののしりあい…そしてみな傷つく…というシリアスなものです。

せりふが多い役が似合うしのぶちゃんに適役なマーガレットという女性はジコチューでもありまわりが気になってしょうがなくて目端のきく、賢さもあるけど愚かさがいっぱいな役。
マシンガンのようにセリフを言うけど、声と喝舌のよさで聴き心地いいです。
途中でストッキングをはくシーン、時代的にガーターベルトで留める形のものだけど、これが下品にならないとこが、なんともさすが。
下着姿でうろうろしてるんだけど、なまめかしくなく、そんだけマーガレットの魂の部分のほうが前面に出てるんだろうな、自然です。

ま、冒頭ブリック有起哉さんも生尻出してシャワー、のシーンだったけど、部屋の中の赤裸々感というのが醸し出されててこちらも自然だったし。
有起哉さんは、ちょうど先日にNHKハイビジョンで劇団☆新感線の特集でナレーションをしてていい声~って思ってて、すぐの観劇だったから、私的に「きてる~」なのです。

この『やけたトタン屋根…』、軽いタッチではないけど、人のエゴ、ダークな部分をわかりやすく描かれていて、いわゆる善人がいない・・・子供ですら嫌な面をはっきり描き、憎々しい存在となってる…

こういうお芝居で輝く役者さんを観て、あー、いい芝居観た~と思うのです。

このあとは菊ちゃんの出てる顔見世歌舞伎を観に新橋演舞場へGoです。


やけたトタン屋根の上の猫
2010年11月9日(火)~11月28日(日)
新国立劇場 小劇場



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