民博の日本の文化コナーにある「祭りと芸能」の展示には、興味深い展示物がイッパイあります。今回は岩手県遠野市に伝わる「鹿踊」を紹介します。
説明書きより
鹿踊は、岩手県や宮城県や山形県に広く分布し、愛媛県の一部にも同系統の芸能が伝わる。遠野地方の鹿踊は、鹿の頭をつけた踊り手が何頭か組になって太鼓に合わせ、身にまとった幕をひるがえして踊る。
「しし」は野獣の総称で、鹿踊は芸能の系譜では大神楽などの獅子舞と異なる風流踊の系統に属する。
この鹿踊の装束は、岩手県遠野市で1970年に収集したものである。
鹿踊面装束(梅) 鹿踊面装束(松)
鹿踊面装束(桜)
ぎょろっとした目の上に、梅・松・桜の可愛らしい冠が印象的な面装束です。
仮装についての説明書きもありました。
仮装は、人間が常の状態とは異なった何ものかに扮する手段であった。特にそれは、芸能の演技に広くみられる変身の方法である。その表現には、人びとが思い描いた神霊の姿が示されている。
END