晴れ、ときどき映画三昧

『馬喰一代(1951)』 80点

馬喰一代(1951)

1951年/日本

大衆の心をとらえた父子の絆

総合★★★★☆ 80

ストーリー ★★★★☆80点

キャスト ★★★★☆85点

演出 ★★★★☆80点

ビジュアル ★★★★☆80点

音楽 ★★★★☆80点

日本ユースホステルの創始者として青少年の健全育成に力を注いだ中山正男の自伝的小説を木村啓吾が脚色・監督した。何といってもキャスティングが凄い。前年「羅生門」でカンヌ映画祭でグランプリを取った三船敏郎・京マチ子に志村喬が加わるという豪華キャスト。大衆に親しまれた原作は、映画でも昭和初期の北見の情景に繰り広げられる父と子の絆に加え、男を一途に慕う女ごころと男同士の友情を情感たっぷりに描いて観客の心をしっかりとらえている。
主演の三船敏郎(片山米太郎)は「北海の虎」というあだ名の馬喰のイメージどおり。後の「無法松」に通じる得意のジャンルとなった。
京マチ子は個性的な役が多く、料理屋の酌婦で一途に男を慕う役は物足りなかったと思うが、難なくこなして流石。役得だったのは志村喬。元馬喰で高利貸に転じ、後に代議士になるという敵役だが、最後で米太郎親子を救う美味しい役。馬の疾走シーンなど吹き替えなしで頑張っていた。
無学で無鉄砲だが、情に熱い男は大衆の心をとらえて離さない。

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