小林美希の取材日記(つぶやき)

取材を通して思う素朴な疑問や、日々の出来事を紹介します。 

麻生発言

2008-11-27 23:03:43 | Weblog
 今度は医療費の発言。
 いろいろと麻生首相の発言は話題になっているが、なぜだろう。なぜか違和感がない気がしないだろうか?もちろん、麻生首相の発言は、いわゆる「勝ち組」からの目線によるところが大きいような感じなのだが、これって、日常生活でも聞かないだろうか?けっこう、身近なところで聞こえてくる声と麻生発言は重なってくるのだ。

 非正規雇用も、やり始めた当初は、「若者が甘いんだ」「仕事は選ばなければあるはずだ」だった。これと麻生発言がどう違うのか疑問を感じた。

 もちろん、本人の自己責任的な要素は、雇用問題にも医療問題にも事実としてあるが、大きな構造の変化による現場の問題というのが、背景にあることを忘れてはいけない。
 しかし、現場を離れた人の意識が研ぎ澄まされていないと、どうしても現場から遠くなっているがゆえに、他人事な発言をしてしまうのか。本来、マスコミも政治家も、炭鉱で先頭にたつカナリアのような存在であるべきなのだが、現実はそうとも限らない。麻生首相と似た感じの人は大手マスコミに多いのは否定できず、だから、なんとなく、意外感がないのだ。
 
 で、大事なのは、何かが起こっている時に、自分は違うと思っても、ちょっと、どうしてそうなっているのか想像してみることだと思う。
 

 例えば高齢者が話し相手が欲しくて病院に行ってしまうことでかさむ医療費の問題や、重症でないのに安易に病院にいく(もちろん、不安を取り除くには必要)ことなどの問題を一度、医療という枠組みだけではない次元で議論したほうがいい気がする。
 高齢者が病院でない場所で人と話ができるような社会にするにはどうしたらいいのか、健康不安を抱きながら働く労働環境をどうしたら改善できるかなど、どんな問題も複合的に考えなければ解は見えない。
 
 
 そして、石原都知事発言。
 「都は国の家来じゃない」
 ちょっと、待って。そうなんだけど、都は都内の自治体を家来だと思ってないか?都内の自治体職員が「都からの締め付けがきつい」と言っていたことを思い出した。委託費や補助金がらみの管理・監督の責任は十分に果たして欲しいが、全く柔軟性がないのも意味がなくなるため、バランスが大事だ。

 いろいろと難しい問題が多いが、透明性が重要で、政治と行政が何をしているのかに透明性があれば市場(市民)が判断できるため、良きも悪きも、きっちり情報公開して欲しいと感じた。
 市民はバカではない。一生懸命にやりくりして頑張ってくれたことは見ているものだし、失敗したって批判ばかりするわけではない。批判を恐れて失敗を隠す、政治や行政の決定過程や実績を隠す、曖昧にするということが、かえって批判されるのだ。

 麻生発言から、いろいろ考えてしまった。
 首相を反面教師にして、自分や周囲のことを見直してみようと思う。
 
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