クラシックな音楽的生活

日々、家の中にヴァイオリンとピアノの音が流れています。

クルティシェフ ピアノリサイタル

2016-11-06 | 日記

娘たちが通う音大では、今日まで、「芸術祭」が行われていました。

昨日は、数ある演奏会の中の一つ、特別演奏会「ミロスラフ・クルティシェフ ピアノリサイタル」

を観賞して来ました。

クルティシェフは、2007年のチャイコフスキー国際コンクールで第2位(1位なしの最高位)

を獲得したロシア人ピアニストです。

奥様は、同じ2007年のチャイコフスキー国際コンクールで第1位を獲得したヴァイオリニスト、

神尾真由子さんです。

2年程前かな?、このお2人に密着したドキュメンタリー番組を見たことがあります。

確か、何かの演奏会で何かのソナタを2人で演奏することになっていたのですが、

音楽的なことで2人の意見が衝突して、どちらもなかなか譲らない・・・という場面がありました。

神尾真由子さんのことしか知らなかった私は、これほどの才能の持ち主の意見なんだから、

もう少し彼女の意見に耳を傾けても良いのでは? あまりにもかたくなすぎるのでは?

と、勝手に神尾真由子さん側に付いて、クルティシェフについては、面倒くさそうな人だなぁ、

という印象を抱いていたのでした。

それが、この日、完全にひっくり返りました。

クルティシェフ、凄すぎです!

まさに、才能の塊。

ちょっと癇に障る俺様的な態度も、あの演奏を聴いてしまえば、全て受け入れることができます。

逆に、最早かっこいいとしか思えない。

テクニックがものすごいです。

大きな手、長い指が、自由自在に鍵盤の上を躍ります。

鍵盤をつかむように、深く弾きます。

指を丸めて、玉を転がすようにやさしく弾きます。

音の多様さに、とにかく驚きます。

最弱音から最強音までの幅がものすごく大きい。

弱音はあくまで弱く、でも芯はしっかりとして良く聴こえて、

強い音は、ありえないほどの大音響。

しなやかでありながら、ものすごくパワフル。

指の強さ、半端ない。

衝撃でした。

曲目です。

リスト : 愛の夢 第3番

ショパン : 12の練習曲 作品10より第12番「革命」 ハ短調

ショパン : ワルツ 第5番 変イ長調

ショパン : ピアノソナタ 第2番 変ロ短調 「葬送」

ラヴェル : 夜のガスパール

プロコフィエフ : ピアノソナタ 第7番 変ロ長調 「戦争ソナタ」


全ての曲が、彼の唯一無二の音楽、という感じがしました。

プロコの「戦争ソナタ」は、初めて聴きました。

あまりの激しさに圧倒されました。

演奏会後も、この曲の印象がなかなか去らず、しばらく引きずりました。


アンコールは、なんと3曲でした。






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