最新号の日経アーキテクチュアーでは「格差」建築界を特集しています。
建築業務に携わる一級建築士にアンケートした労働実態調査をまとめたものです。
その詳しい内容は...実は私はその雑誌を買っていないので詳しくはわかりません。しかしながら記事の要点抜粋を日経のサイトで見ることができました。
その中にはなんと一級建築士の約4割が世間と比べて自らの生活水準は‘下流’と感じているとのこと...。
この結果に、私は全然驚きませんでした。
私もそうですから。(だから雑誌を買って情報を手に入れることができないのです。)
詳しく見ると、同じ一級建築士でもゼネコンと設計事務所では更に設計事務所の所属の建築士の方が‘下流’意識が強く
更に設計事務所でも私のような3人以下設計事務所の建築士の方が4人以上規模の設計事務所の設計士より‘下流’意識が強い結果になっています。(3人以下設計事務所所属の建築士では約5割が自らを‘下流’と考えています。)
つまり世間様>建築界>ゼネコン>大手設計事務所>4人以上の設計事務所>3人以下の設計事務所という経済的力関係の図式が浮かび上がってくると考えても良いのかもしれません。
‘下流’意識実体験でいうと私は冬季、暖房費節約の為、家の中でもアウタージャケットを着て仕事をしていました。(ズボンも重ねてはいてました。)今年の冬は灯油も値上がりし、きつい冬であったことは否めません。時々、市役所へ出かけたおり、市役所内で働く公務員さんが冬でもYシャツ1枚で仕事をしていたり、中には腕まくり(仕事に異常に燃えていたのかもしれませんが...)をしていたりする姿などを見てしまうと(着込んでいる私はその場で汗をかきながら)釈然としない思いをしたものです。(どうも市役所は広い空間を暖房しているため、暑いところと寒いところがあって寒いところにあわせて温度調整しているみたいです。さすがにコート着て仕事しなさいと言えないか...。夕張ではどうなんだろう。)
世にセンセイと呼ばれる職業がありますが、設計士も時と場合によっては、そうみたいです。(設計士の場合、上記のような経済力図式があるからなのか、皮肉を込めての場面が多いようですが...。)
実態は本当にセンセイと呼べるセンセイ建築家(例えばポルシェに乗っているような建築家?世の人が考えている建築家ってこういうイメージかな)はほんの一握りなんです。(大リーガーみたいなものです。)
‘下流’と思っているセンセイってなんなのでしょう?(本当に世に敬われる存在なのか?)
‘下流’意識を抜け出す為には、業界全体でもっとクリエイティブなところの費用を頂けるように考えないといけないと思います。(提案料無料なんてことは止めましょう皆さん!お互いの首を絞め合うようなものです。ハウスメーカーさんなどは工事費の中で提案料を回収しているんでしょうけど。)