Sengoku1985

何故、私は鉄道を撮り続けるのか?

お故郷自慢

2011-05-10 | 鉄道写真

 私の生誕地は熊本である。よく「どんな所だった?」と聞かれるが、転勤族の父の任地であっただけで、生誕間もなく転勤で移動し、当時のイメージなど全くない所ではある。ただ、此処で生まれたのだ、と後に親から教えられた。

 そんな熊本にも、「恋人」がいた。熊本電鉄、6000系がそうである。熊本市内の藤崎宮から御代志までの間を走る電車である。地方ローカル私鉄であり、こちらも中間車のない2連である。しかも塗装も、オリジナルからかなり手が加えられている。

 現在熊電も経営的には苦しいらしく、熊本市電との相互乗り入れさえ検討しているのだという。実現すれば鉄道車輌は全廃となり、軌道車輌に置き換わる。赤や黄色に装飾された6000系達も、行く末は厳しいものがある。それに対し、ファンとしては、言えることはただ一つである。「頑張れ、熊電。」

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初恋の女性

2011-05-10 | 鉄道写真

 明らかに、そこは恋をする場所ではなかった。

 都営地下鉄、営団地下鉄と比べると、車輌性能もデザインも見劣りし、その中でも実用一点張りで都会的洗練を欠いた、都営三田線、6000系。私は、そんな三田線に恋をした。

 時は過ぎ、私は仕事で地方に移動した。三田線も、いつの間にかVVVF車に置き換わり、6000系は地方へ散っていった。私も、いつの間にか、恋心を忘れていた。

 ”パレオエクスプレス”を撮りに、秩父鉄道に乗車した。熊谷で、期せずして「恋人」と再会した。秩父鉄道5000系と名前を変え、ナンバーと編成長以外はそのままの姿だった。私は、涙さえ出なかった。

 人は歳を重ね、少しずつ変わっていく。しかし、初恋の女性は、いつまでも初恋のままである。恋人よ、いつまでも、そのままでいて!

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