Sengoku1985

何故、私は鉄道を撮り続けるのか?

Trunk Line#17

2012-05-23 | 鉄道写真


 国内編に続き、海外編を続行している本シリーズ。今回は、韓国の”KTX”を取り上げたいと思います。タイトル写真は、放火により焼失し、現在復元が進められる南大門(ナンデムン)の、在りし日の姿です(写真)。



 韓国訪問には、「日韓共同きっぷ」を使用。新幹線と関釜フェリー、韓国側はKTXまたはセマウル号(特急に相当)を乗り継ぎ、ソウルまで行ける切符です。ただ日本側が「のぞみ」を使用出来ず、「ひかり」のみ可能とのことで、東京あるいは名古屋発の場合は新大阪乗り継ぎが必要で、かつ列車の制限が大きくなります。切符の販売は片道単位で行われており、時間的余裕がある方は、値段の安いソウル発の切符を、現地で買う方法もあります。


 下関港から出港、夜間関釜フェリー「はまゆう」で移動し、翌朝、韓国釜山の地に降り立ちました(写真、別の日の撮影)。



 そして、フェリーから地下鉄一駅、釜山駅にKTXが入線しました(写真)。モチーフは、サメと言われています。



 2、3、4、5号車は”First Class”、一等車です。オレンジの入口がそうです(写真)。



 1号車、及び6~18号車は、”Economy Class”、普通車です。緑の入口がそうです(写真)。



 普通車車内の様子(写真、別の日の撮影)。暗めの間接照明に、モニターが何箇所かあり、2+2シートですが、在来線の車両限界、及び空気抵抗軽減のため車内は狭く(日本の在来線並み)、しかも固定シートで進行方向に向かない席が約半数で、非常に不便ですが、ライセンスが切れるまで改造も出来ないとのことで、当分はこのままです。


 なお、KTX車内では無線LANサービスが行われ、私も日本から持参したパソコンでブログ投稿をすべく挑戦しましたが、最後までアクセス出来ませんでした。



 途中、牙山(アサン)駅近くの車両基地には、赤いKTX試験車が入ります(写真)。拡大すると、正面の連結器カバーが開いているのが分かります。自動解結装置付きでしょう。



 行き違うKTXの、先頭部の写真です(写真)。KTXは、先頭車及び次位の車両が電動車で、前3台車、後3台車が動台車です。2両目は先頭寄りが動力部、残りが客室であることから、故に1号車は普通車なのです。



 釜山への戻り道、KTXに追われたセマウル号を見ました(写真)。製造当初は流線形の気動車だったようですが、ビード入りステンレスの車体には、青系の塗装の車両と緑系の塗装の車両が入り乱れ、しかも連結器カバーを外し、少々ブサイクな姿を晒しています。



 そして釜山に戻ります。KoRailお気に入りの写真、KTX並びです(写真)。



 側面には、ローマ字及びハングルで「ロテム」、及びアルファベットでフランス「アルストム」2002と銘板が入ります(写真)。KTXは、フランスTGVの流れを汲む車両です。電気機関車式、連接車も、規模は違うながら同じです。


 鉄道世界最高速記録をフランスが持つ関係で、フランス式を採用する国は多いです。しかし時代は動力分散式に変わりつつあり、動力集中式を採用するKTXの今後は、どうでしょうか。



 そして、お帰りは釜関フェリー「星希(ションヒー)」です(写真)。韓国製の船舶ですが、内燃機関は”DAIHATSU”だそうです。


 なお関釜フェリー「はまゆう」は日本船、釜関フェリー「星希」は韓国船ですが、どちらも船内は日本円建てで、唯一「星希」のコンビニでのみウォンが使えます。その点は、ご注意を。


 翌朝下関港に入港し、下関駅に行くと、当時は下り「富士」「はやぶさ」が入線し、EF66からEF81に機関車が入れ替わる姿が見られましたが、今は昔です。


 そうすると、次は中国か。次回にご期待ください。

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Trunk Line#16

2012-05-22 | 鉄道写真


 先月、一応の完結を見た”Trunk Line”シリーズ。ストックされた写真から、新幹線ネタで、しかも当ブログで未掲載は無いかと見ていると、台湾の写真が出てきました。続編とするほどの規模の写真があったので、続編として続けたいと思います。


 最初は、台鉄・台湾高鉄台北站(台北駅)です(写真)。



 台鉄の自強号(特急に相当)で高雄に行き、高雄から台湾高鉄の終点、左營(台鉄「新左營」)へ戻ります。現在はMRTでちょっとですが、当時は未開通で、移動が大変でした。


 そして自販機で切符を買い、中に入ります。中では、700T形が多数待機します(写真)。700T形は、JR東海・西日本700系をベースに、300キロ走行に対応した車両で、全車両日本製、システムごと海外輸出されました。



 そして私が乗車する予定の列車は、TR29編成でした。カメラを構えていると、職員らしき男性が中国語で話しかけてきます。”I’m Japanese.”と答えると、直ちに英語に切り替わり、「今はライトのロービーム、ハイビームのテストをしている」と解説してくれました(写真)。



 私が乗ったのは商務廂(ビジネスクラス、グリーン車に相当)でした。シートのモケットは紫、4列シートでした(写真)。なお、席番は日本ならAB-CDですが、台湾では飛行機式で、AC-DEになっています(B席は空番)。なお、通常の車両は5列シートで(ABC-DE)、緑のモケットと記憶します。



 テーブル裏面には、全12両の案内が書かれています(写真)。大体日本の新幹線と同じです。



 商務廂のアームレスト(写真)。電源(AC110V)と、コールボタンがあります。幅は広く、”ひかりレールスター”とほぼ同じです。これだけあれば、「肘掛けは左右どちらの席のものか」、という議論は生じません。



 台湾高鉄の乗車券(写真)。カード型の切符で、裏には磁気テープが貼られています。正直、商務廂は値段が高く、在来線なら台湾一周出来るくらいの金額です。まあ、ものは試しです。一般車両も日本の新幹線と全く同じであり、次回以降はこちらで十分です。



 そして現在の起点、台北へ。既存の台鉄台北站(地下駅)を改造し使用したために、以遠への延長は、未だ完成しません(横断する車庫線の問題が未だ解決しないため)。島式2面4線、3編成が入ります(写真)。


 少々日本とは異なりますが、ベースは同じ700系、中身は日本人になじみ深いものです。機会があれば、乗車されては如何でしょうか。


 次は、韓国か。次回にご期待ください。

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