散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

野の草を喰らう:西洋ニワトコ

2012-05-29 09:03:24 | 野草を食べる





今西洋ニワトコの花が盛りだ。
緑の中に白い花房がとてもよく目立つ。
そばを通るとちょっとばかりマスカットのような香りが空気に乗って漂っていて思わず深呼吸をする。
西洋ニワトコについては何度か書いたことがあるのだけれど、とにかくいろいろに役立つありがたい植物なのだ。
昨日は散歩の途中、花房を一つ二つと摘みながら、十房ほど鞄にいただいて帰った。

西洋ニワトコの話   





出来上がったシロップは、暑い夏の昼下がりに、冷たく冷えたグラスにシロップと水を注ぐと見た目もさわやかで暑気を払うし、冬はお湯を注いで飲むと体が温まる。
花のお茶は咳止めに効くことになっているので、干して作っておくとよいものだ。
私は西洋ニワトコゼリーも気に入っているので、やっぱり作っておきたい。
また、このシロップを鶏肉料理に使うとおいしく、今年は西洋ニワトコマスタードを作っておこうと目論んでいる。

砂糖漬けもやってみようかな。

西洋ニワトコの花房を入れたパンケーキは素敵だけれど、食べ過ぎるとおなかを壊すので気をつけたほうがよい。私は一度経験済みだ。

花をいただくのという行為には心くすぐられるものがある。













野の草を喰らう:ヘラオオバコ

2012-05-26 14:14:52 | 野草を食べる
私の野草箱庭の中はどんどん生い茂ってあふれこぼれんばかりになっている。
もちろん大きな庭を持っている人はこのような野草を後生大事に育てることなどしないだろう。
ヘラオオバコの姿が気にいっていて放っておいたら立派な株になってきた。


   Spitzwegerich (Plantago lanceolata)








気管支炎、口内炎、などに処方され、ドラッグストアに行けば咳止め茶として売られているのを見かける。植物性抗生物質が含まれているがお茶にしてしまうとその製造過程で効力を失うため、気管支の炎症には生葉汁を飲むとよいという。

他にもさまざまな優れた薬効があるようだから面白い。オオバコの効能

昔、野道を歩いているときに、虫に刺されるとオオバコの葉を揉んでその葉を傷口にあてておくとよいと言われた。道端の薬箱だ。

そして、もちろんオオバコの葉を食べて見ることにした。
葉をちぎってそのまま齧って見ると、青臭さも無く結構おいしいのでサラダに混ぜ合わせる。
松の実などを少し散らしてオリーブ油と塩コショウ、そしてライムを搾って簡単なサラダを作ると、これがなかなかよい。
ついでに散り始めた薔薇の花びらも混ぜ込んでみる。

又、香草箱庭の中から何種類かの香草を摘んで、細かく刻み丁度手元にあったマカダミアナッツや、唐辛子、辛子の種、ライムの皮とジュース、蜂蜜などを加えてペーストを作る。
(ヘラオオバコ、ボリジ、芥子菜、ロシアエストラゴン、ミント、蓼、セージ)
こういう実験的料理(?)は一番楽しい。
このペーストは鶏肉に詰めて、粉をはたいて揚げ焼くつもりで作ってみたのだが、ご飯に混ぜ込んでサラダ飯というのもさわやかでおいしいに違いない。

今日は西洋ニワトコの花も摘みに行きたかったが、いきなりの夏日に私はしおれて気おくれしてしまったのだった。









追記

 野草のサラダ:内容は上記のとおり、パルメザンを添えて。

 西洋ニワトコ やっぱり2,3房摘んできた。

 野の草ペーストをはさんで巻いた鶏肉にケシの実の衣

 オリーブオイルで焼き、ひなげしの花びらを添える

 雑穀と白米を炊き、さいころトマトを添える










野の草を喰らう:蓼

2012-05-20 20:02:30 | 野草を食べる
一去年、蓼の苗を売っていて、面白いので買ってみた。
それがこぼれ種で去年は増えていた。
今年もこぼれ種であちこちに芽が育ち始めている。





蓼食う虫も好き好き。。。。

葉を一枚かじると辛い。かなり辛い。
これは薄く切ったロースとビーフや茹で豚などを挟んだサンドイッチに一緒にはさんだりするとおいしそうである。
最近ヴェトナム風サンドイッチを食べて美味しかったので、自分でも似たようなものを作って食べている。
バゲット半分を半わりにして、にんじん、コリアンダー、チャーシュー、唐辛子などを甘酢のドレッシングで混ぜたサラダをぎゅうぎゅうと挟む。
唐辛子の代わりに蓼をはさむのはどうだろう?

きっと悪くない。


もうすぐ日本では金環日食が始まる。
インターネットで中継を見よう。

国立天文台のライブ配信








オランダのハーレムへ

2012-05-18 07:57:44 | 移動記録

















しばらく前のこと、アトリエに訪ねてきた人からオランダのハーレムにあるテイラーミュージアムの話を聞いてから一度訪ねたいと思っていた。我が家から車で走って2時間半かかる。
昨日はキリスト昇天祭で休日だったので相棒と二人でハーレムに出かけた。

ハーレムは街ごと中世の面影が残っている美しい街で、街中を走る運河にかかる橋を眺めて歩くのは面白く、橋が動くのをのんびり待ちながら街並みを眺めるのは楽しい。

テイラーミュージアムは小振りながらも美しい博物館で、図書室は申し込みをすれば見学できるようだったが今回は残念ながら見ることはできなかった。大きなテスラーコイルがあったり、どこか錬金術的インストルメントが心をくすぐる。

歩きくたびれてカフェでコーヒーを飲みながらオランダのクロケットを食べる。クロケットは食べるたびにやっぱり他の物を注文すべきだったと必ず思う食べ物だ。今度こそひょっとしておいしいクロケットが出てくるかもしれないと注文してしまう。出来合いのクロケットを出す店の味は当然いつも同じなわけで、そして食べては少々の後悔をしてしまうのだった。








野の草を喰らう:ヤナギラン

2012-05-16 07:38:04 | 野草を食べる








敷石の間に生えたヤナギランは、ぐんぐん伸びてしまうので退いてもらうことにした。
ついでに葉を齧ってみると悪くないどころか美味しい。
ビタミンC がとても豊富な若い葉は柔らかく、"春のサラダ”に具合が良い。

花は花で料理の飾りに美しいが、それはまだ先の話。
花は夏の盛りがそろそろ過ぎる頃に咲く。紫がかった濃いピンクの花が道路際の空き地などに立ち並んでいるのはなかなか美しい。
この花の花粉を集めた蜂の作る蜂蜜は特別薫り高く美味しいのだそうだ。
一度試してみたいね。
また、昔はこの植物の種子(綿毛が長い)を撚ってでろうそくの芯を作ったそうだ。

これからたまに若い葉を摘んでサラダの具に加えることにしよう。







原発関係










野の草を喰らう:ワラビ

2012-05-15 07:23:19 | 野草を食べる








このところ食べる話ばかりになっている。
しばらくいろいろと忙しかったのでなんとなく反動で一直線にこちら方面に走っているのだ。

さて、今年もワラビの季節がやってきた。
見渡す限りの林の下ばえに羊歯の芽が地面から勢い良く突き出ている。
今年も少しおすそ分けしてもらうことにした。あたりに”お礼”を言いながらぽきぽきとワラビを手折った。
ドイツではワラビなどを人間は食べない。これを食べるのは鹿くらいなものだ。

熱湯に重曹を入れて蕨を入れ一晩置くと水は美しい緑色になっていて、これで布を染まらないのだろうか?といつも気になるのだが試してみたことは無い。緑には染まらなかったとしても、淡いグレーとかには染まりそうだなあ。
何度か水を取り替えて色が出ないようになったら調理をして食べる。

去年は塩漬けにもしてみたが、これもなかなか良い。しばらく保存するつもりならこの方法で下ごしらえしておくのが良いようだ。

おひたしにしてまず食べてみた。

おいしい。

今年も春のエネルギーをいただきました。













野の草を喰らう:タンポポ

2012-05-14 18:07:38 | 野草を食べる








タンポポが敷石の隙間からたくさん生えてきている。
タンポポだけではない、オダマキ、ひなげし、蓼、ヤナギラン、ボリジ、月見草、金盞花も生えてきた。
オダマキは黒に近い紫でとてもよいとは言えないその環境で立派な花をたくさん咲かせている。
どうせなら来年は敷石の間に種を蒔いてしまおうか?

今日はそのタンポポの葉を少しちぎって食べてみる。
葉を洗ってさっと湯がき、冷水につけてしばらく置くと苦味は多少和らぐ。
それをおひたしでも良いし、さっとバターでいためて付け合せるのもいいと思う。

コリアンダーの実とにんにく、ナツメグ、塩コショウで味付け、最後にレモン汁を絞りかけるのも美味しい。










野の草を喰らう:ホップ

2012-05-13 21:22:15 | 野草を食べる





あちこちでぴょんぴょんとはねるように伸びているホップの蔓を少しばかり採って来た。
本当はのびきった蔓の先端よりも、春先に根元に現れる新芽を摘んで食べるほうが断然美味しいらしいが、残念ながら私はいつも機会を逃している。
来年こそはとてぐすねを今からひいていても、その時期が来ると忘れていたり都合がつかなかったりしている。
「貧乏人のアスパラガス」と名づけられてもいるものの、今では逆にデリカテッセンとなっている。
今回はそのデリカテッセン「ホップアスパラガス」ではないけれども、齧るとホップ独特の苦味があり、確かにグリーンアスパラガスに感じるうまみに似た味も感じられる。
抗酸化、解毒、血液浄化作用がある。

今回はかき揚げにしてみた。
フライパンにオリーブ油をひき、焼いて塩をパラリとかけて食べるのもいいし、刻んでパンケーキに入れても良いと思う。
または湯がいてマヨネーズであえるのが一番簡単で無難だ。

来年こそは「ホップアスパラガス」を摘みに行こう。










野の草を喰らう:ハコベ

2012-05-11 15:16:52 | 植物、平行植物
ハコベ







いつの間にか空いた鉢の中から泡があふれるようにハコベが山盛り茂っていた。
もう使わない鉢は片付けようとハコベをむしりとろうとしたが元気で美味しそうな葉がもったいない。
そういうわけで以前はハコベは小鳥の食べ物だと思っていたが食べてしまうことにした。
さて、どうやって食べようか?
水で洗ってシャキッとしたハコベを塩を入れた沸き立つ湯に放り込んで茹で上げ、少々泥臭いので何度か水の中ですすぐ。
水を切ってから味噌、ゴマ、出汁、みりんで味付けをしてみると、なかなか美味しい。
ハコベは抗菌作用、消炎作用もあって、ハコベ塩で歯茎をマッサージすると効果があるそうだ。
春の七草粥の一員でもある。
八百屋の店先で売られていた春の七草が植わった小籠が好きだった。

さて次は何を摘んで来ようか?