散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

メモ

2014-07-30 11:14:01 | 思考錯誤



(未投稿のまま忘れていたメモ書き)


7月21日
今朝、蒸し暑さで目が覚めた。見た夢の暑苦しさが残って居たのかもしれない。
シャワーを浴びてもまだ鬱陶しい。
まごまごしていると、空がいきなり墨を流した様に暗くなり、雨が降り始めた。この頃、この地においてもゲリラ豪雨が増えた。間断ない雨の音に聞き入る。白色雑音。
雨の音が渓流の流れに聞こえて来る。
冷たくうす青い水が勢い良く流れてゆく。

7月23日
十年先のこと、来年のこと、来月のこと、来週のこと、を思い描いて心配するのは不合理だ。
なぜなら、予定は未定で、一瞬でも先方には何があるかわからない。
十年先に自分が生きていることは、ただの希望でしかない。
ただ、未来が見えないことで自由も産まれる。

7月25日
灰に茶に染まり、
花、赤の白の。

畑道が黄金色に染まり始めている。











2014-07-29 12:35:16 | 思考錯誤






毎日毎日同じ道を歩いている。いままで飽きるほど歩いた道。
だけれど、よく見ればまったく同じ道ではないことがわかる。
空が、木々の形が、道端の草が、水溜りが刻々と変化している。
毎日が旅の途中なのだとすれば、歩く楽しみが増す。






















2014-07-20 21:50:42 | 思考錯誤





夜8時。
玄関のドアを開け放つと隣人もドアを開け放っているらしく、テレビの音がガンガン聞こえてくる。その上隣人の使う香水の匂いが流れ入ってくる。
湿気た空気に甘く重たい香水の香りはどうも耐え難い。風が吹いてくれるといいのだが、気配はなし。
良い香りといやな香りの境界線は個人個人で違ってくるわけで、私は重たく甘いシャネルの5番は苦手だ。今漂ってくる香りはそのタイプの香りなのだ。
(ところで、我が家から漂う蛸の煮物の匂いは隣人の鼻に届いているだろうか? 不愉快な匂いだと思うかもしれない)
結局私は暑いのを我慢して玄関のドアを閉めた。
日中は30度まで上がったものの現在外気温25度。気温はそれほど高くないのに湿気の所為なのか蒸し暑い。
いっそ畑道を自転車で走ったらどうかと思い立ち、一回りした。風がとても気持ちよく、畑の中の一本道を小さな車輪の折りたたみ自転車で必死にこいでいると、頭の中に溜まっていた澱がぽろぽろと跳んで畑の中に落ちていった。

ところで、今日冷蔵庫が壊れた。この数日の暑さの所為だろうか?
しばらく冷蔵庫なしの生活をすることになりそうだ。
冷たいビールとか、アイスクリームとかスイカとか、そういう物はしばらく考えないでおくこと。。。。。











メモ

2014-07-11 17:22:15 | 思考錯誤
 


1.昨日は土砂降りの雨だった。風呂桶をひっくり返したくらいに勢い良く雨が降った。我が家の玄関前の通路は何故か排水溝より心持低めで、つまり大雨がしばらく続くと風向きによっては玄関周辺が水浸しになってしまう。
そのうちに対策をしようと思いながら雨が止むとすぐに忘れてしまうので、また雨が降れば『しまった!』と思う。
三歩歩けば忘れてしまうという鶏と同じだ。このごろの物忘れのひどさといったら全く酷いのでそのたびに不安になるのだが、よく考えれば、昔から記憶力はとても言い訳ではないような気もする。人の顔や名前などすぐに忘れる。しかしおかしなことに映画の中で見た顔や名前はよく覚えているので、これは記憶力の問題なのか、私のやる気の問題なのかわからない。
(しかし、鶏は本当に三歩歩けばすべて忘れるのだろうか?)

2.先日夢見た夢の話。
○「バグという存在にも意義がある。進化するためには必要不可欠だ」という話をしている。私自身がバグ。
○ 部屋の中から外の眺めていると一瞬景色が色褪せ次にモノクロームになり、再び元に戻る。外には2人の老人が座っていて、この出来事を見ていた事を、それぞれの動作からわかった。「今の変化を見た?」と聞くと「ああ、時々あるのだ」と言った。

3.今、私たちが呼吸しているこの世界で戦争が起こっている。無慈悲にも殺されてゆく人がいる。
ガザの爆撃の映像が頭から離れない。





週末

2014-07-08 11:21:16 | 美術関係




南ドイツの展覧会が無事終了し、その搬出片付けの為に金曜の朝、南に向かった。

今回はシューンタールという山間の村にあるシトー会修道院や、シュヴェービッシュハルという美しい街にある美術館を訪ねた。
中でも印象の強かった作品の一つはリーメンシュナイダーの木彫聖母子像で、腕や捥げたり折れたりと劣化が痛々しいにもかかわらず、流れ去った膨大な時をも感じさせる強い力があった。

行きたいところは沢山あって、一日半などあっという間に終わってしまう。 次に訪ねるときの楽しみとして残した。

お世話になった知人の家は、近くに林があったり、川が流れていて、夜中に腹ごなしの散歩をすると、時期はずれの蛍が飛んでいた。
闇の中でぽつんと小さな光がゆらゆらと舞い上がる。見ているとあそこにもここにもと現われる。もう二週間早ければ蛍の群舞を見ることもできたのかもしれない。
暗闇で焦点を得られぬままに飛ぶ光を求めて目を凝らしながら歩いていると、平行感覚が妖しくなって眼球がぐるぐる回転するようになる。
見えないものが見えて来そうに思ったが、見えない道によろけただけだった。
日曜日は路上で34度。暑さに弱い私は茹で過ぎのスパゲッティのようにくたくたになったが、何とか搬出も無事に終了することができた。
今朝は強く雨が降っている。15度。
暑さに溶けそうになっていたのは真夏の夜の夢。