散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

緩和

2020-05-09 01:48:39 | 思考錯誤



ドイツのロックダウンはもともと他のヨーロッパよりも緩やかだった。
またさらなる緩和が発表された。
そのせいだかどうだか、道を行き交う人の数が増えた様な気がする。
天気のせいもあったかもしれない。
トイレットペーパーも小麦粉も店の棚に戻ってきた。 しかし、トイレットペーパーの買い占め心理の謎は解けない。

夢で、展覧会の準備をしていて、大勢の人と頭を突き合わせて話をしていた。 目が覚めて、あんな状況はしばらくは起こらないのだなあ、と思う。
テレビで映画を観ていて、ひしめき合う群衆の場面を見ると、思わず、これは危ないと瞬間思ってしまうことに苦笑した。
だけれど、夢の中でもソーシャルディスタンシングの景色が出てくるほどに焼き付けられてはいないらしい。

もう五月に入って一週間を過ぎてしまった。 時間の経つのが早い。
早すぎる。
今年は四月というひと月はごそっと消えてしまった様な妙な感じがする。


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2020-05-04 05:11:38 | 思考錯誤



水曜日なのに、道路にはぎっしり車が並んでいるのに、人影は少ない。
小さな中庭へ入る鉄扉の鍵を開ける。 雨の予報に反して中庭の建物に切り取られた空は青い。
友人一人を展覧会に招待した。 
中庭と言っても小さな小さなもので、そこのドアを開けるとギャラリーがある。 
今日5月4日からギャラリーも公にドアを開くことが許されることになったが、 8月11日まで、秘密結社を訪ねるような展覧会方式を続けることになった。
時折展示に変化を加えてゆく予定。

これから展覧会の在り方が変わることになるのだろう。
ウィルスと共存の中でどんな事が考えられるのか? 

外はライラックの花もそろそろ色褪せ始めている。 
私たち人間はウィルスと共存しながら進化してきたそうだ。いや共存というよりウィルスによって進化してきたという。
ペストの後のルネッサンスに見るように歴史の中で苦境は大きなものを生み出してきた。 

そんなことを考えながらも
まだ空回りしている。