金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

州選挙でキリスト教民主同盟大敗、ドイツの行方は?

2012年05月14日 | インポート

メディアによると、先週日曜日に行なわれたドイツで一番人口が多い北ライン・ウエストファリア州の州議会選挙で社会民主党が、メルケル首相率いるキリスト教民主同盟を圧倒した。

ニューヨーク・タイムズによると、2年前の選挙に較べて社会民主党は4.6%得票を伸ばし、39.1%の票を得た。一方キリスト教民主同盟は8.3%票を失い26.3%の票を得るに留まった(ただし出口調査の結果で得票差は10%に拡大する可能性が高い)

ドイツの全人口の1/5を占める同州の動向は、政権の行方を予想する上で重要だ。2年前の選挙(州議員の選挙は2年毎)ではシュローダー前首相が率いる社会民主党が敗れて、メルケル政権誕生の道を拓いた。

アナリストによると、10%以上の得票を得た緑の党と連立を組むことで、少数与党だったクラフト州首相の政権は安定感が増しそうだ。クラフト首相は経済活性化や雇用拡大を目指す財政積極政策を展開してきた。

選挙民は財政は悪化するものの警察官や教員の増員、高等教育の授業料廃止を掲げるクラフト政権を支持した。

キリスト教民主同盟は1週間前のシュレースヴィヒ・ホルスタイン州の州議会選挙でも敗れる等苦戦が続いている。メルケルの緊縮財政索にドイツ国内でも不満が高まっている。

さてこのドイツ国内の「民意」のシフトが、ギリシャ問題にどのような影響を与えるのだろうか?

それはちょっとした注目ポイントだろう。

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【書評】What money can't buy (サンデル教授の新書)

2012年05月14日 | 本と雑誌

「白熱教室」で一躍有名になったマイケル・サンデル教授の近著What money can't buy「お金で買えないもの」を1週間ほど前から読んでいる。半分くらいまでは割と丁寧に読み後は各章のタイトルを見た程度で今週丁寧に読もうと考えている。

今日(5月14日)の日経新聞朝刊のグローバル・オピニオンという欄でサンデル教授の談話が紹介されていて、その中でも「お金でかえないもの」(原題)が近著として紹介されている。

本来書評は読み終えてから書くものだろうが、この本に関心をお持ちの方も出たのではないか?と思いongoingベースながらブログで取り上げた次第だ。その内邦訳本が出るかもしれないが、私は次のような人にはアマゾンで原書を買って読むことを強くお奨めしたい。

  • 市場経済の限界性を感じている人
  • 簡単に読める英語の本を読みたいと考えている人
  • 英語力を高めたい、英語でディベートをしたいと考えている人
  • 英語力の老化を防ぎたいと考えている中高年の人

まずこの本に出てくる単語や文章はかなり平易だし、紹介されている各国の事例は特段のバックグラウンドがなくても理解できるように説明されている。「読み易い」本というのが第一の推薦理由だ。

作家の宮本 輝氏はエッセー「エーゲ海の壷」の中で「おそらく、小説のつまらなさは、不鮮明で曖昧な思想や思考を、晦渋に表現することに尽きる。私はそう思っている」という一文があるが、What money can't buyはその対極にある本と言って良いだろう。(この本は小説ではないが)

サンデル教授の論点は「はじめに」の中に出てくる。「どうして総て(財、サービスなど)が売り物の対象になる社会に向かうことを懸念するのか」と問いかけ、その第一の理由は「不均衡・不平等」であり、第二の理由は「堕落」だという。「堕落」がどのように市場第一主義の弊害になるかということについては別の機会に紹介したい。

サンデル教授をこのテーマを具体的な事例の中で論じていく。最初の事例は「お金を払って、順番を待っている行列を飛び越える」ことが議論の対象になっている。事例の紹介は具体的で豊富だ。だから読み易いし、同時に「市場第一主義に委ねてよい財・サービス」と「その他の原理が支配するべき財・サービス」の線引きは以外に複雑なことが見えてくる。

さて私は最初に「アマゾンで原書を買って読むことをお奨めしたい」と述べたが、その理由はアマゾン(日本)は、原書を定価以下の安い値段で売っていることにある。

例えば私はWhat money can't buyを1,455円で購入したが、表紙裏に印刷された定価は14.99ポンド(本日の為替レートで1、920円程度)なので英国で買うより安い。(どうしてこのようなことが起きるのか不明。再販価格制度がないため、新書も場合によっては発売早々値下がりすることがあるからだろうか?)

本のボリュームは250ページでちょっとした量だ。平易な英語とはいえ読むのには時間と根気が要る。1,500円の有効な使い方の一つではあるだろう。

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快晴の飯森山を歩く

2012年05月14日 | 

5月13日(日曜日)某ロータリークラブのトレッキング同好会のメンバーと、清里から飯森山(1,643m)を歩いた。7時新宿発のスーパーあずさで小淵沢に8時54分到着。この日のあずさは比較的空いていた。絶好の登山日和だと思うが、ゴールデンウィークの後だから遠出する登山者が少ないのかもしれない。中央線の中から富士山、甲斐駒など沿線の名峰の雄姿を堪能する。9時40分清里駅到着。歩き出して10分程で右手に千ケ滝に降る道を向かえた。

写真(上)滝をシャッター速度1/60で撮ったもので、写真(下)は1/800で撮ったものだ。シャッター速度を落す方が水の流れが滑らかになっているのがお分かり頂けると思う。水をもっと柔らかく表現するには更にシャッター速度を落す必要があるが、三脚や減光フィルターを用意していないのでこの当りが限界だろう。

Fall60

Fall800

千ケ滝を過ぎて暫く車道脇を歩いた後、山道に入っていく。振り返ると八ヶ岳連峰(写真左は赤岳で中央に横岳が広がっている)が、広がっていた。その八ヶ岳方面からひんやりとした風が吹きまことに気持ちが良い山道だ。

Akadake

12時5分頂上到着。360度の視界と言っていいだろう。

まずは富士山

Fuji

南アルプスでは日本第二の高峰・北岳がピラミダルな雄姿を現している。

Kitadake

東に眼をやると、少し雪が残っている金峰山が見える。肉眼でも頂上の五丈岩が確認できる近さだ。12時35分昼飯を食べた頂上手前の平坦地を野辺山駅に向けて出発。

Kinpu

1時間ほど歩いて13時35分シシ岩到着。目の前のごつごつした岩はスフィンクスのように見えた。Sisiiwaシシ岩の南側にはゴルフ場が広がっている。

シシ岩から50分歩いて4時30分 野辺山駅に到着。

缶ビールを飲んで一息入れていると内に数少ない小海線(小淵沢行)の発車時刻(14時48分)となった。

電車を利用して、飯森山を歩く場合、小海線の本数の少なさがネックになるが、9時40分清里着の列車と14時48分野辺山発の列車は丁度良いパッケージだった。

野辺山駅はJR東日本管内で一番標高が高い駅だ。八ヶ岳東面を登る時は、マイカーで近くまで来るが、駅前の碑を見るのは初めてなので写真に撮った。

Nobeyamastation

小淵沢駅で途中下車し、スパティオ小淵沢という日帰り温泉で汗を流し、ビールと山菜天ぷらなどで小腹を満たし、午後5時41分のスーパーあずさ28号で帰京した。

スパティオ小淵沢の「こしあぶら」(山菜の名前)の天ぷらが100円と安くかつ美味しかったことが印象に残った。

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