ストラテジストという仕事は結構疲れる仕事ではないか?と思う時がある。特にGWのように日本の休日が続き、その間に世界では色々な出来事がある・・・という時に相場予測を書くというのは大変だろう。
今日届いた日経ヴェリタスの中でマネックス証券チーフ・ストラテジストの広木氏が「日経平均の下値のメドは昨年11月の安値8,160円から3月の高値10,255円の半値戻しの9,200円。日経平均は7月末に1.1万円まで上昇」と書いていたが、本日の日経平均は261.11円急落し9,119.14円で引けている。
株式市場では連休中に売り圧力が蓄積し、大幅な下落となったと思うが、これから2ヶ月で2千円上昇するのか?と疑問を持った人も多かったのではないだろうか?
FTのヘッドラインはAsian shares slide after French election。オランド候補が51.6%の得票率でサルコジ大統領を破り、フランスの大統領になることが決まったことが週明けのアジア株式市場に衝撃を与えた形だ。日経平均は2.78%下落したが、欧州の先物市場ではDAX30が2.7%下げて取引されているようだ。
オランド候補の勝利は1ヶ月前位から予想されていて市場はある程度織り込んでいたと思うが、事実となるとやはり衝撃は大きいのだろう。米国の雇用統計については市場予測よりは低かったし、更には労働参加率の問題にまで焦点が当たっているようだ。
GW中は天気予報が外れて思わぬ目に遭った人がいらっしゃるかもしれない。例年GWの頃は大気の入れ替わりの時期で、天気の予想が難しくなる。欧米諸国の政治情勢を見ると、「財政緊縮派」と「経済成長・雇用拡大派」という二つの気団が衝突し、乱気流を発生させている。日本にも二つ(あるいはそれ以上)の気団が低空圏で衝突を続けているが、安定した経済成長に必要なフォローの風を吹かせるには至っていない。