昨日中国の上海で高層マンションが火災で炎上し、少なくとも50名以上の人が死亡した。また同日インドのニューデリーでは5階建ての集合住宅が倒壊しこちらも50名以上の住民が死亡するという痛ましい事故があった。
どちらの事故も原因は調査中だが、インドの集合住宅倒壊は洪水で地盤が緩んだのではないかという意見がある。
急成長を続ける中国とインドの大都会でたまたま同じ日に起きた大事故。偶然なのだろうが、穿った見方をすると、建設ラッシュの中で安全性がおざなりになっていることに対する神の警告かもしれない。そしてそれは二つの大国が内包する危うさの断面かもしれない・・・・と私は感じている。
話は変わるが韓国統一省は、朝鮮動乱終結時から数えて2万人目の脱北者が韓国に亡命してきたと報じている。このところ脱北者の数は北朝鮮の経済状況の悪化により増えていて、昨年の脱北者は2,900名。今年は今のところ2,000名だ。
脱北者が韓国社会に定着するのはかなり難しいとニューヨーク・タイムズは報じていた。医師免許等資格を持っていても、韓国では通用せず、一から資格を取り直す必要がある等大変なようだ。
脱北者の増加は北朝鮮という時限爆弾が破裂する日が遠くないことを想起させて不気味だ。
日本から見ると羨ましいほど活気がある中国、インド、韓国だが色々なアキレス腱を抱えているのだ。
もっとも日本は対岸の火事などとのんびり構えていてはいけない。北朝鮮が崩壊すれば、難民が日本海を渡って舟で押し寄せる可能性だってあるのだ。広くアジアに目を向けて、ヘルプが必要な国にはヘルプの手を差し伸べながら、自国の安全性を再チェックする必要があるだろう。