金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

邦銀、国際的影響力が少ないので株価急騰

2010年11月10日 | 株式

今日(10日)午前中、大手銀行の株価が急騰した。手元のデータを見ると三菱UFJは16円(4.2%)上昇している。株価が急騰した原因は、FTのG20 draws up two-tier bank planという記事だ。

記事によると、大部分のアジアの銀行は、国際的な監督を受ける金融機関グループから除外される見通しとなった。

金融安定理事会Financial Stability Boardは当初、ゴールドマンザックス、JPモルガン、ロイヤルバンクオブカナダ等とともに、日本の3大メガバンクと野村證券を国際的に監督を受けるべき金融機関のリストに入れていた。

しかしG20サミットの議題についてブリーフィングを受けた人の話によると、中国や日本の銀行は規模は大きくても、国際業務でのプレゼンスは限定的なので、万一破綻しても国際的な影響は小さいので、国内の監督官庁にて規制されるべきだという結論になった。

国際的に規制される金融機関に認定されるとより多くの資本金が求められる。このため収益力の弱い邦銀には更なる増資リスクがくすぶっていたが、これで増資リスクが遠のいたと市場は判断した。

だが見方を変えると、世界の金融界から「あんた達は図体は大きいけれど、国際的には一流のプレーヤーではないのだよ」と言われたようなものである。

志ある邦銀幹部は増資リスク後退で安堵の胸をなでおろしながら、二流扱いされたことに不満を抱くというambivalentな気持ちを抱いているかもしれない。

ところでFTの記事を読むとみずほ、SMBC、MUFJはリストから外されるだろうと書いてあったが、野村については言及がなかった。株価だけを見ると野村も4%以上上昇しているので国際業務二流組なのだろうか・・・・。せめて一つ位国際的な監督を受ける金融機関が日本にもいて欲しい気がするが。

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日本、ブランド力で6位。たまには元気の出る話を

2010年11月10日 | うんちく・小ネタ

ブランド・コンサルティング会社フューチャーブランドが2010年のブランド力ランキングの一部を11月5日に公開した。http://www.futurebrand.com/news/in-the-news/new-study-canada-bests-usa-in-brand-performance/全部の情報がリリースされるのは11月15日だが、トップ10のランキングを紹介しよう。

第1位はカナダ(昨年は2位)。バンクーバー冬季オリンピックの成功もあって1位となる。2位はオーストラリア、3位はニュージーランド。昨年オバマ効果で1位となった米国は今年はオバマが期待に反したという逆オバマ効果で4位に後退。5位はスイスで6位に日本が入った。以下7位フランス、8位フィンランド、9位英国、10位スウェーデン。

日本が欧州諸国を押さえて6位(昨年は7位)に入ったことはもっと誇ってもよいニュースだ。

問題はこのブランド力をいかに観光等のビジネスに結び付けていくか?ということである。

ちなみにフューチャーブランドはワースト3(ジンバブエ、イラン、パキスタン)も発表していた。

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