伊豆の小旅行から1週間経ってしまった。少し遅くなったが最後に行った熱海・起雲閣の写真を数枚載せよう。
熱海には先輩の別荘があり何回か行ったことがあるが、起雲閣に行くのは今回が初めてだ。起雲閣は大正8年に実業家で後に鉄道大臣になった内田信也の別荘として建築され、後に東武鉄道の根津嘉一郎の別荘となる。戦後「起雲閣」の名前で旅館になるが、平成11年に廃業、その後熱海市が取得して一般公開を開始、現在に至っている。
緑豊かな庭園は鉄道王の異名を持つ根津嘉一郎の手で整えられた。
数ある部屋の中でまず印象に残るのは、入り口すぐの「麒麟(の間)」。ブルーの壁が鮮やかだ。だがこんな鮮やかなブルーの壁に囲まれて落ち着くのか?という疑問も起きる。
「麒麟」の次はアールデコの「玉姫」
ローマ風の浴室もある。
広すぎて落ち着かない感じがするが貧乏性というものだろうか?
写真には撮らなかったが、展示室には旅館「起雲閣」を定宿とした山本有三、志賀直哉、太宰治などの文豪の写真などが展示されている。
一昔前の文筆家は優雅だったんだなぁと感心する次第。もっとも昔の一般住宅は今のように冷暖房が完備していないので、裕福な人が熱海や伊豆に避寒に出かけることはごく普通のことだったのかもしれない。
いずれにせよ一見に値する文化財だ(何回も熱海に行きながらこの年まで見たことがなかったとは、と我ながら呆れている次第)。
起雲閣は熱海駅からバスで10分程度。観光案内には熱海駅から徒歩20分とあるが、熱海駅は坂の上なので歩くとすれば往路にするべきだろう。