「教育力」 齋藤 孝 著 (岩波新書) 定価:700円
【この本を読んだ理由】
「○○力」というタイトルの本が結構目につくようになった。流行なのだろうか?
ということが気になったが、本の帯に書いてある“「いい先生」とはどういう人か”という単純な問いかけが気に入った。
最近、いじめ問題や不登校問題や少年犯罪等、学校教育の低下が心配されているので、そのへんを知るヒントが得られるのでは・・・と思い、読んでみることにした。
【読後感】
この本の著者齋藤孝さんについては、ホームページを調べた。
この本の紹介は岩波新書編集部が出している 新刊の紹介「教育力」 にうまく纏められていた!
この本は、教育者(学校の先生、会社の教育担当など)の資質について、考える良き指導書である。
この本を読んでいると、
教える者は、教えられる者に尊敬されるくらいに、その教えることについて知っていなければならない
ということがよく伝わってきた。
われわれの学生時代には、そんな先生が多かったと思うが、今の先生はどうなのであろうか?
この本を読んだ限りでは、今起こっている社会問題を全て先生の資質の問題として、片付けてしまうのは早計である。
ただ、現在の教育者たちにこの本を是非読んでもらい、その人たちからのコメントなり反論なりを聞いてみたいと思った。
このブログを書いていたとき、NHK総合テレビで、
プロフェショナル仕事の流儀 “「人の中で 人は育つ」 中学教師 鹿嶋真弓”
の再放送を見た。
そこには、学級崩壊があった中学3年1組の担任を務める女教師の並々ならぬ奮闘とその生徒たちの苦悩とそれから脱却して立ち上がっていく姿が生々しく感動的に描写されていた。
この鹿嶋先生なんかも、この「教育力」を読んだのだろうか?
正直、わたしは、このテレビ番組を見る限り、この先生には、その必要はないと思った。
それでも、もし、読んでいたなら、その感想を是非聞きたいと思った。