佐藤直曉の「リーダーの人間行動学」 blog

リーダー育成のための人間行動と人間心理の解説、組織行動に関するトピック

リーダー育成128――リーダーの特質とチーム作り

2009-11-04 09:33:56 | リーダー育成
昨日、リーダー研究会員にメルマガを配信いたしました。迷惑メールに入っている場合があるかもしれませんので、ご確認ください。

さて、このメルマガのなかで、時代背景とか時期によって、あるタイプのリーダーが出てきやすいのではないかということを示唆したのですが、いまの状況に置き換えて、今日は考えてみたいと思います。

鳩山さんのような理念重視型のリーダーですが、こういう人は相手(たとえば自民党議員)が別の理念で迫ってくれば、丁々発止とやりあえるでしょう。友愛を全面に出してやりあえるでしょう。

ところが、相手が理念で勝負してこないと、まるで勝負にならない、ということがあるわけです。土俵が違うので、かみ合わなくなるわけです。

政治家に限らず、世の中の対立というのは、案外違う土俵での戦いというものが多いように思います。片方が利害損得で意見を言っているのに、片方は感情でものを言うようなものです。

鳩山さんのように理念の土俵にいる人に対して、もし現実で迫る人があるとすれば、これも土俵を違えていることになるといえます。そして、理念型というのは、目の前の現実をつきつけられると非常に弱いのです。

現実というのは、利害損得か、勝ち負け、ということがいちばん大きいのではないでしょうか。

ただ、利害損得ばかりに走れば、当面はよくても長い目でいいかどうかはわかりません。また、勝ち負けに走りすぎれば、憎しみを助長して、あとに悪い結果を残すこともあります。

私が考えるに、政治家というのは、理念のもとに現実をうまくてなづけることができないといけない。あっちをたて、こっちを丸めながら、なんとか自分の理念を貫いていく、といった人物が有能な政治家といえるでしょう。

ビスマルクなどはその点が優れているように思います。

民主党にはそういう人材がいるのでしょうか。鳩山さんは理念だけのように見える。一方、小沢さんは勝ち負けに徹しすぎるような気がする。つまり、負けた相手、自分に反抗する相手に対して、異常なほど敵愾心を持つということです。

はっきりした長所がある人というのは、それが短所にもなる。山高ければ谷深し、ということです。

ですから、それを補うサブの人がいないといけませんが、そのあたりどうなっているのでしょうか。

鳩山さんのような理念優先型の人には、現実的に問題を処理するサブが必要だし、小沢さんのような勝ち負けと人間の好き嫌いが激しい人には、その激しさに適度にオブラートをかけるサブが必要なんだろうと思います。

リーダーのチームづくりというのは、そういう面を相当考えないといけないように思います。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。