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「さとかず」の読書のススメ

シンガポールから送る独断的な読書録
(基本ルールとして、単行本は出版社名、文庫本は文庫シリーズ名を記載)

忠臣蔵:「裏表忠臣蔵 小林信彦」

2005-07-27 10:50:02 | 歴史・戦争
忠臣蔵については数多くの本が出ています。
そのひとつ

読了本
「裏表忠臣蔵 小林信彦 文春文庫」
不可解な討ち入りにあった吉良は単なる被害者か?・・・・・・そうかもしれない。

通り魔にあって、その上にその関係者に大量殺人にあったようなもの、そう見るとかわいそうですね。


昭和史発掘4 松本清張

2005-07-26 11:26:54 | 歴史・戦争
生前、TVに出るとあの下唇が印象的だった松本清張。

読了本
「昭和史発掘4 松本清張 文春文庫」
松本清張の視点が歴史を追います。この人の小説よりも面白いかもと思うのは私だけではないのでは?

天理研究会事件
「桜会」の野望
五・一五事件

この文庫の問題は読みたい項目が収められている本に、興味がない項目も共に収められていること。買うか買わないか迷うことがあります。他の巻も所有済み。

タイ・バンコクで見たTシャツ ブッシュJr

2005-07-25 09:02:59 | 歴史・戦争
バンコクに旅行に行きました。
前もあったTシャツを目にしました。
ブッシュJrとビンラディンの両人の顔写真があり、双方ともテロリストだといったもの。

読了本
「幸運なる二世 ジョージ・ブッシュの真実 J・H・ハットフィールド 青山出版社」
なかなか興味深い1冊です。書かれてあるすべてをそのまま鵜呑みにするのはすべての本にいえることですが、一番避けねばならないことでしょうが。

ひとつ、私がブッシュJrをすごいと思えるのはお酒を止めた事。人間やればできるものです。

ある歴史の娘 犬養道子

2005-07-18 02:53:46 | 歴史・戦争
「話せばわかる」の犬養毅の孫娘であり、指揮権発動の健の娘道子、その回想。

読了本
「ある歴史の娘 犬養道子 中公文庫」
肉親が感じた時代の流れを自分は読み取ることができたのか、疑問です。表現が変ですが、静かな本でした。

ところで、何となく犬養道子は宜保愛子に似ていると思っているのですが・・・・・・。

本日読了、「博士と狂人 サイモン・ウィンチェスター」

2005-07-17 16:37:53 | 歴史・戦争
久しぶりに本を読み終えました。

本日読了
「博士と狂人 サイモン・ウィンチェスター 早川書房」
Oxford English Dictionary(OED)の完成に関する物語。
辞書の完成関わる人たち。完成に多大な貢献をしたのが狂人として精神病院に収監されているマイナーであり、収監されなければ現在の形のOEDが完成し得なかったであろうことは人生の皮肉を感じます。このような出来事を宿命的な出会いともいえるのかもしれません。

時間の余っている読書家にはオススメです。

パサージュ、「パリ時間旅行 鹿島茂」

2005-07-16 19:53:10 | 歴史・戦争
パリは一度しか行ったことないのですが、私の好きな旅行先のひとつに入っています。

読書中
「パリ時間旅行 鹿島茂 中公文庫」
パサージュ、所謂アーケード街でしょうか。趣がありますね。

ベンジャミンにパサージュ論という本があったように記憶していますが、未入手です。

私が学生時代を過ごした九州延岡にも、四国松山にもアーケード街がいくつかありました。
郷愁を感じます。

*写真は2002年の旅行の時に訪れたパサージュ。

太平洋戦争 児島襄、読む手が止まって数年が経ちました。

2005-07-12 19:26:33 | 歴史・戦争
亡くなった児島襄は、読みがいのある本を残しています。

読書中
「太平洋戦争 (下) 児島襄 中公新書」
上巻を読み終え、数年が経ちました。下巻は日本が玉砕に続く、玉砕を重ねてゆくのが分かっている為、読書の手が止まっています。
今も紛争の地区をみて思うのは、人的資源はけっして返ってはこないこと。

史料を丹念に探った本は読む人をうならせるものがあるのではないでしょうか?

過去を写真で見る、シンガポール。

2005-07-09 17:54:12 | 歴史・戦争
シンガポールの史跡を周ってみようと思いつつ、まだまだ本格的には動いておりません。
しかしながら、手持ちの本には過去の写真を自分が歩いている街と比べられるものがあります。

入手参考本
「SINGAPORE A PICTORICAL HISTRY 1819-2000 GRETCHEN LIU ARCHIPELAGO PRESS」
なかなか参考になる写真がいろいろと掲載されている写真集。シンガポール滞在者にはオススメの本です。
ちなみに、日本占領時代のページには、1943年7月5日 チャンドラ・ボーズとシティ・ホールの壇上に立つ東條英機の写真があります(p259)。

東條英機の来星を舞台にして書かれたのが、
読了本
「昭南島に蘭ありや 佐々木譲 中央公論社」
できは今ひとつといったところだったでしょうか。

歴史の舞台をひとつひとつ訪れて行きたいと思っております。

2012年オリンピックの候補地決定

2005-07-07 01:18:39 | 歴史・戦争
シンガポールで2012年の候補地の投票が行われ、4票差でロンドンに決定しました。

「オリンピアーナチスの森で 沢木耕太郎 集英社」
これは1996年に日経新聞に連載されていた当時、タイのバンコクにタイ語習得の為に滞在。アルバイトで日系マスコミのオフィスで邦字新聞(日経、朝日、毎日、産経)のスクラップとタイ語新聞の(面白い)記事探しをしていました。当然、沢木耕太郎の連載も読んでいた私です。本としては読んでいませんが、当時新聞連載を読み続けました(どういう形で終わったかは記憶になし)。

さて、今回の各国の力の入れよう(特にロンドンとパリ)これを考えるに、目的が経済のてこ入れ的要素が強くなったとしても、オリンピックとはやはり国家プロジェクトだなと思えますね。

しかし、IOCメンバー岡野の英語のインタビューの返答があまりにお粗末で、ため息をつきつつ、シンガポールのTVを見ておりました。

沢木耕太郎本人にはまったく興味はないのですが、書くものに関しては興味深い作家です。

漂泊者のアリア 混血

2005-07-04 16:18:01 | 歴史・戦争
最近では別段珍しくなくなった西洋人と日本人との混血ですが、皆さんの身近にもいらっしゃるでしょうか?

読了本
「漂泊者のアリア 古川薫 文春文庫」
イギリス人の父を持つ、藤原義江の人生を綴る物語。晩年はかの帝国ホテルを定住の宿としたのは有名な話です。ところで、古川薫は地元の人を書くのがお手の物ですね。

この文庫は読みたく思い探した記憶があります。探そうとするとなかなか見当たらないのがほんの面白いところでもあります(この本は簡単に手に入ると思っていましたが、何故か大きな本屋にもおいていなかった時期があります)。

さて、混血(異文化の両親)の人たちを見て思うのは、同一文化の両親を持つよりも何かに秀でたところが目立つのはその容姿から来るものだけではないような気がします。
幼い時から複数言語を学ぶことで脳に何かが作用するか?興味深いところです。

強烈な個性 ダイエーの場合

2005-07-02 06:41:14 | 歴史・戦争
仕事を自ら始める人には強烈な個性がある人たちが多いようです。

読了本
「カリスマ 中内功とダイエーの戦後 佐野眞一 日経BP社」
迷走しきったダイエーについて、強烈な個性を持つ創業者のことについて、書いています。昔の知人のお父さんが元中内オーナーの懐刀と呼ばれた人だったそうです(知人曰く)。結局、近づきすぎたことで社内の嫉妬を買い、会社を追い出されたとのこと。社内である程度のポジションになった昔の同僚が家に来るたびに中内の暴走を誰も止められない、君がいてくれたらと言われていたそうです。読書中には、そのことを思い出して読みました。結果、ダイエーは今に至るということでしょうか。

他読了本
「巨星伝 上・下 同上 文春文庫」
松下幸之助のいやらしさを書いたところが笑えます。

佐野眞一の本はまだ2冊しか読んでいませんが、少なくともこれらははオススです。

気に入っている環境なのですが・・・・・・、韓国人家族がお隣に引っ越してきました。

2005-06-28 12:25:16 | 歴史・戦争
シンガポールの閑静な丘の上に建つコンドミニアムに住んでいます。
コンドミニアムとは、住居内にプールやジムなどがあり、住環境に恵まれています。

数ヶ月前にお隣に韓国人家族が越してきました。私は自分のことを人種民族で差別をしない人間として生きようと思っていましたが、区別することにしています。

さすがに昨晩、夜の10時近くにピアノを弾くとは・・・・・・、呆れた。

1、非常階段のドア口に子供の自転車を置いていたので注意しました。親にどけさせました。
2、私の住居ぎわに子供の自転車が置かれていたので私の手で相手側に移動させました。これは不法占拠とでも言えるでしょうか。むっとしました。
3、子供が踊り場で走り回り騒いで煩いので怒鳴りつけました。日本語で怒鳴りましたが、きょとんとしていますので、英語でエレベーター前のロビーは公共の場所だ!マナーぐらい守れ!と言いました。

こんな私はいつか伊藤博文みたいに暗殺されるでしょうか?

人を憎んで食を憎まず。昨晩はキムチを食べました。

朝鮮と言えば、こんな本が本棚にあります。
未読
「朝鮮王朝最後の皇太子妃 本田節子 文春文庫」
本とは関係ないですが、私の知人が海外で韓国人の男性と結婚しましたが、大変だったようです。働かない、暴れるなどなど。離婚しました。その後日本人と再婚。

まあ、日本人の家族も行儀の悪い人たちもいますので、たまたまそのような韓国人家族が近くに来ただけでしょうが・・・・・・。

サイパン陥落の歴史的意味は東條内閣の瓦解

2005-06-27 09:10:36 | 歴史・戦争
多くの日本人が犠牲となったサイパン島に天皇が訪問するとの報道がありましたが、当時の政治に鑑みてこのサイパン陥落は当時の東條内閣の瓦解に大きな影響を与えたとされています。

読了本
「東条英機 暗殺の夏 吉松 安弘 新潮文庫」
一度、総理大臣という権力を握ってしまうと引き摺り下ろすには大変な労力がかかることは、現在の小泉政権を見ても本質は変わりのないことのようです。もちろん、当時とは総理大臣の位置づけも違う中で状況(もちろん、引き摺り下ろす手段も異なります)は違うのですが(面白いことに戦後の総理大臣の方が実際の権力では一極集中になっています。当時、東條首相が参謀総長を兼任していた時期があったとしても)。

東條英機という存在は虚像の方が一人歩きをしているように思えます。一般の人たちが抱く「東條」とは、対米戦争の象徴としての「Tojyo」でしょうか。

一番の間違いは捕虜になることを恥とせず、その為に死を選ぶ必要はないこと。しかしながら、捕虜になったとしても機密保持を徹底して守ることをさせなかったことでしょうか(海軍は管轄外でしょうが)。

入手本未読
「祖父東条英機「一切語るなかれ」 岩浪由希子 文春文庫」
「東條英機 封印された真実 佐藤早苗 講談社」
「東條秘書官機密日誌 赤松貞雄 文藝春秋」

天皇のサイパンの慰霊の訪問に際して。

*当時の本人の書簡から「東條」と書きました。

戦争物でも一押しの一冊 「逃亡」

2005-06-26 19:19:24 | 歴史・戦争
小説の中にも読ませる戦争(大東亜戦争)物があります。私の読書傾向の一つが大戦に絡めた物語です(あまりにフィクションが強かったり、史実の明らかなミスは許せませんが)。

そのうちの1冊が、

読了本
「逃亡 帚木 蓬生 新潮社」
逃げるということ、その一念をこう描けるとは。オススメの1冊です。

期待して後日購入し、読了
「総統の防具 同上 日本経済新聞社」
読めないことはないのですが、「逃亡」の面白さと比べてしまうと、明らかに購入は失敗でした。

教訓:ある本を読んだ喜びでもって、同じ作家の他の本に期待すべからず。

他の本も面白そうな題がありますので、これから読んでいこうと思っている作家です。

史実と小説 錨のない船 加賀乙彦

2005-06-20 21:34:30 | 歴史・戦争
歴史を題材とした物語は扱いに困ります。

読了本
「錨のない船 上・中・下 加賀乙彦 講談社文芸文庫」
物語として読むには史実が入りすぎて、歴史として読むには物語が入りすぎている本です。
どちらかに偏っていれば読みやすいのですが・・・・・・。

ひとつ言える事は、やはり講談社文芸文庫は値段が高い・・・・・・。