サタン道

フリマ命!の中年オバハン愚痴日記。

バイキング

2007-03-06 10:12:08 | Weblog
幼少の頃、お誕生日ごとにホテルでお祝いをしてもらったおかげで、わたくしはホテルのバイキングが大好きになった。高級感あふれる内装と、丁重なもてなしに酔い、お嬢様感を味わったものだ。
今でも たまに娘と出かける。今回はロイヤルパークホテルだ。ホテルのわりに値段が手頃で、味もいいのでよく利用している。
わたくしは普段はエスキモーのような格好だが、この時ばかりは めかしこみ、モトを取るべく 昼食を抜いて晩に備えた。
長女は 野菜嫌い、食わず嫌いで 一点集中型。今回もオムレツばかり おかわりしている。次女は なんでも食べるチャレンジャー型。ネギも生でかじるほどの野生児だ。
このホテルは ホントに綺麗だし、おいしいしで最高なのだが、わたくしにとっては困った点が1つあった。コックさんが常駐しているのだ。その場で調理してくれるという すばらしいサービスなのだが、「何度ももらいに行く」のが はずかしいのである。
「バイキングに行っといて なにぬかしとるんじゃボケ!」、、という声が聞こえてきそうであるが、「コイツまた来た!」と思われるのが嫌なのだ。
今回も平日に行ったため お客は数人しかおらず、やはり いつもの場所にコックさんが立っている。目やシワの感じが 役所広司(ストライクゾーン)似だ。
長女は 何度も来て慣れたのか、スタスタとコックさんに近づき、オムレツを注文した。役所コックさんは 手慣れた手つきでフライパンを操り、芸術品と言えるオムレツを作った。すばらしい。
役所コックさんはオムレツを手渡しながら、長女に「大きくなったら何になりたいの?」と聞いた。長女は身をくねらせながら、「お花やさん。」と答えた。、、、、、、ウソだ。わたくしには「お皿を作る人(陶芸家)」と言っていたじゃないか。「お花やさん」のほうが好感度がアップすると思ったのだろうか。そんな思考回路が わたくしソックリである。
役所コックさんは にこやかに笑いながら「おじさんは、生まれ変わっても またコックさんになりたいんだ。」と言った。
その会話を そばで聞いていたわたくしは ひとりで赤くなっていた。こうゆう「男のロマン」系をつぶやかれるとダメだ。一瞬で落ちてしまう。女に向かって口説くのではなく、自然にポツリと言うところが好ポイントだ。
なんて いい人なんだろう。コックの鏡だ。しかし、意識した分、よけいに注文しづらくなってしまった。ローストビーフを食べたいが、切ってもらわなくてはならない。おいしそうだ。なんて言おう、、、。
わたくしは注文できぬまま、役所コックさんが皿をとりに厨房へ戻るスキをついて 料理を取りに行った。(バカ)
スープもおいしそうなのでカップを手に、スープをすくおうとしたら、予測より早く戻った役所コックさんが「お取りいたしましょうか?」と声をかけてきた。わたくしは意表をつかれてビックリし、もう少しで スープの中におたまを落とすところであった。
わたくしは「だっ、大丈夫ですっ!」と 裏返った声で答え、疾風のように席についた。
もう注文できない。あきらめてデザートを取りに行った。普段はケーキは食べないが、こうゆう場所では雰囲気にのまれて食べてしまう。よせばいいのに4個も食べてしまった。絶対太ってる。。。。

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