“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

2年前の3月21日

2013年03月20日 05時58分40秒 | 蜂助の呟き
こんにちは、蜂助です。

ちょうど2年前の3月21日、東日本大震災発生後に全国の知り合いに送ったメールを紹介します。(一部、削除や言葉を変更しています)
被災地からの生の生活者の情報を発信することが目的でした。

●11年3月21日(月)震災11日目
皆さまの暖かいご支援に感謝申し上げます。
皆さま、お元気ですか。○○○○○は大震災に負けずに復興に向けて動いています。

職場の仲間では行方不明の方もたくさんいらっしゃいます。私の同僚も命を亡くしました。ご冥福をお祈りしています。

さて、脈略もなく状況をお知らせします。
・仙台市内中心部や周辺の住宅地はだいたい電気と水道が回復しました。
・中心部もロードサイドも店はほとんど開いていません。コンビニもほぼ休みです。
・ガソリン、灯油、軽油の不足が限界に来ています。ガソリンスタンドは開店情報が伝わると数キロに渡って並んで、聞くところによると10時間以上待ちはザラとのことです。
・○○○○○の職員もが燃油が不足していますので、徒歩や自転車通勤が増えています。人によっては40kmもの距離を自転車で来て膝を悪くした人もいます。
・職場に宿泊できるようにしています。
・店舗は48店舗中30店舗以上開店してます。商品は農産と水産は市場に入ったものと契約品などを各店配送しています。
・加工食品や雑貨商品などは郊外の配送センターを使い店への送り込みをしています。小生はここで仕事をしています。1日10トン車30台~50台以上の入荷があり、毎日すべてを店と自治体などに送っています。注文が無くてもすべて送り込んでいます。また明日、大量入荷するからです。
・仙台市内とその周辺部ででは水道が回復してきたので、数日前よりペット飲料の要望が急激に減りました。要求は多様化し、おかずになるものが欲しい、消耗雑貨が欲しいと、かつての水・乾電池・パンなどから大きく変化しています。
・津波の被害に合った地域は引き続き、食料や水、消耗雑貨などの生活用品が不足しています。

小生の家庭の様子をお知らせします
・テレビはほとんどが大震災関連の番組を見ています。知人に連絡の取れない方がいるからです。
・昨日の夕食は家族全員そろって20時頃に食べました。メニューは、炊飯したごはん、すき焼き風ごった煮(白菜、ねぎ、豚肉少々、豆腐、糸こんにゃくなど)。
・成人の息子と娘は仕事が休みで在宅です。スーパーや生協に買出しに行きます。昨日購入してきたもの。娘・・・白米10キロ、めんつゆ、ビスケット、きのとごはんの素、みかん6個袋。息子・・・スナック菓子、味噌、バナナ、もずく・じゅんさいスープ、パックごはん。妻・・・(場末の個人商店で)豆腐、冷凍いわし開き、しらす解凍品、たらこ切り子の品質の良くないもの、つぼみ菜(葉物)”卵はあるかと聞いたら、「卵は今300円~500円するんだよ、そんなの無いよ」と言ったそうです。

その他、つらつらと
・取引先の鶏卵生産者は卵の調整加工場に電気と水が来ないため、産卵後に回りに安く売ったり避難所などに支援したりしています。
・取引先の牛乳の生産者は、自家発電で搾乳をした上で廃棄をしています。搾乳しないと乳牛が乳房炎などになるからです。
・取引先の野菜生産者も後始末や救援、燃油が無く出荷できない方が多数です。
・取引先の精米工場はラインが破壊され、復旧に数ヶ月かかりそうです。
・物流センターの多くは津波にやられ機能不全に陥っています。
・店舗でも湾岸部の店は津波の被害で回復不能と思われるところがあります。
読み返しもしないまま、送信します。

皆さまの暖かいご支援よろしくお願いいたします。

改めて読んでみると、感慨が深いものがあります。

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