“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

<北海道内暴風雪>道道26路線通行止め

2013年03月05日 15時00分10秒 | 臼蔵の呟き
どこの国の話かと思うような、事故です。しかも、3月上旬に起きた事故であり、北海道といえども異常気象による事故で戸惑っていることと思います。十数年前の正月に一日に1mを超える積雪、しかも、短時間に降った雪で札幌なども機能麻痺に陥り、自衛隊が出動し、主要道路の除雪を行う事態がありました。このときは、企業活動なども全て止まり、朝であるのに夜のような暗さとドカ雪で雪に慣れている北海道民であっても驚きでした。そのときでも、死者はほとんどなかったはずですが。

今回は、雪、視界がきかない、低温などが重なっての事故であると思います。

<道内暴風雪>道道26路線通行止め後、立ち往生65台

 暴風雪で母子4人が車内に閉じこめられ、死亡した根室管内中標津町の道道を含め、釧路建設管理部中標津出張所管内で、車がないことを確認した上で、通行止めにした道道26路線で立ち往生した車が計65台に上ることが4日、分かった。同管理部は「通行止め後、道道を横切る町道などから入ってきた車が取り残されたため」とみている。
 立ち往生した車が最多だった道道は、中標津標茶線の釧路管内標茶町虹別―中標津町中標津間(23・1キロ)で17台。川北中標津線の根室管内標津町川北―中標津町中標津(17・2キロ)が12台、母子4人が死亡した上武佐計根別(けねべつ)停車場線の中標津町武佐―同町上標津(17・7キロ)も12台と続いた。
 同出張所は札幌管区気象台の暴風雪警報発令を受け、2日午後以降に、吹きだまりなどで危険と判断し、26路線の通行止めを決定。通行止め区間の両側に車両の進入を防ぐゲートを設置したが、その後の巡回で立ち往生した車などを多数確認した。

<筆洗>

 永六輔さんに初めての子どもが生まれた時、浅草のお寺の住職だった父の忠順さんはこう諭した。「父親になったんじゃない、父親にさせてもらったんだ。私も君に父親にさせてもらったんだからね」▼お父さんにさせてもらったことが、うれしくて仕方ない人だったのではないか。北海道湧別(ゆうべつ)町の岡田幹男さんは猛烈な地吹雪の中、小学校三年の長女を一晩中、胸の中に抱きかかえ、自らのぬくもりで幼い命を守った▼二年前に妻を亡くし、長女の夏音さんと二人暮らしだった。養殖業を手掛けながら、一緒に朝ご飯を食べるために漁の時間を遅らせることもあったほど子煩悩な人だった▼娘の好きなハンバーグをよく作った。お父さんの料理は豪快になりがちだが、娘のために焼いたハンバーグはどんな味だったのだろう▼<しごとからかえってくると/おとうさんは/わたしの木になってくれます。わたしは/おとうさんの木によじのぼります。…まもなく/イテッ/イテッ/イテッ/まき子はおもいなあ/といって/おとうさんの木は/おれてしまいます。そうすると/わたしのうちはゆうはんです>(山田まき子『おとうさんの木』)。この詩のように、父と娘だけでも温かい団らんの光景が浮かぶ▼北海道を襲った暴風雪で多くの人が亡くなった。春はもうすぐなのに、自然の猛威の前に無力であることが悔しい。
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3.11震災から2年がたち、3年目

2013年03月05日 11時00分34秒 | 臼蔵の呟き
自民党政権が、原子力発電所を再稼動させると明言しています。国会の場でも安全性が確認できた原子力発電所は再稼動させると明言しました。福島第一原子力発電所は安全性が確認されて稼動し、3.11地震、津波の影響を受けて4基の事故が発生しました。この経過を見ればよく分かることですが、平時に安全性を確保することと、自然災害をふくむ、あらゆる災害、事故に耐えうるのかはまったく次元が異なる安全性確保の問題です。先日のロシアへの隕石落下などがあれば、それ自体で放射能汚染は壊滅的な被害を与えるような災害となりました。

原子力設備、原子炉が安全であると宣言できる。立証できるようなことは有り得ないというのが実態ではないかと思います。福島第一原発事故がそのことを立証しました。原子力発電所がどのような状態でも安全であることなどは有り得ません。人為的な操作ミスも含めて汚染の危険性はあります。

他の産業の安全性、事故も想定されますが、原子炉事故と同じレベルでの被害、地域住民の避難、事故による時間的な損失、他国への被害拡散なども他の産業とはまったく異なるレベルの話です。自民党は原子力政策の立案、推進を一貫して進めてきました。福島第一原子力発電所事故の最大の責任者は自民党、その政策立案者です。彼らが何の責任も取らず、何事も無かったかのごとくに原子力発電所再稼動を宣言するのは「政治倫理の喪失」そのものです。

<筆洗>

 小さな虫を地べたで観察し続けたファーブルは、『昆虫記』にこんな言葉を残している。<人間というものは、進歩に進歩を重ねた揚句(あげく)の果てに、文明と名づけられるものの行きすぎのために自滅して斃(たお)れてしまう日が来るように思われる>
▼人類史で初めて投下された広島、長崎への原爆に続き、「レベル7」の福島第一原発の事故を経験した今、ファーブルの警句は原子力時代の到来を予言したのか、と思えるほど示唆的だ。
▼東日本大震災から来週で二年を迎える。津波で家を失った被災者の大半はまだ仮設住宅で暮らしている。原発事故の避難者の多くは家に戻れるめども立っていない。
▼「かつてない大災害だったにもかかわらず、東京で暮らしていると、人々の被災者への思いが『少しずつ風化しているのでは』と感じることがある」と本紙の「東京下町日記」でドナルド・キーンさんは危機感をにじませる。
▼原発を動かしたい人々には、事故の風化は好都合なのだろう。経済産業省の露骨な人事が発表された。エネルギー基本計画を検討する有識者会議から、脱原発派の委員五人が外れ、推進派の学者や原発立地県の知事らに代わった。
▼何もなかったかのように、原発回帰に向かう安倍政権の姿勢が鮮明になってきた。地震列島に五十基を超える原発を造ってきたのは自民党政権だ。その自覚のなさに驚くしかない。
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自民案、衆院比例30削減が軸

2013年03月05日 06時00分11秒 | 臼蔵の呟き
これほど選挙制度に矛盾があることが鮮明になった選挙はありません。民意を国会の場に反映させることが前提であれば、小選挙区制度は廃止するのが筋です。実際に12年12月衆議院選挙終了後に多くの政治家から小選挙区制度は問題がある。中選挙区制度に戻すべきだ。小選挙区制度が政治の劣化をもたらしている。少ない得票数で、過半数を占める制度上の問題などに対して広範囲に批判が巻き起こりました。

民主党政権が、選挙区の格差拡大解消、消費税率引き上げの口実として、政党が身を切る対応策として議員数削減策として提示されています。世界各国と比較しても人口対比の議員数は決して多くはありません。

小選挙区制度を前提とした、選挙制度の修正は、どのような策を検討しても根本的な矛盾を解決することは無理です。今回、自民党が提示した案は、民意を正確に反映する比例区定数を削減するわけで、民意を一層ゆがめる制度変更といわざるを得ません。

<自民案、衆院比例30削減が軸 中小政党に優先配分も>

 自民党は4日、衆院選挙制度改革に関し、現行の小選挙区比例代表並立制を維持しつつ、比例代表の定数(180)を30削減する案を軸に党内調整を本格化させる方針を固めた。残る比例定数150のうち、30議席は得票率2位以下の政党に優先配分して中小政党に配慮する方向だ。今月中旬の取りまとめを目指す。
 細田博之幹事長代行の私案がベース。細田氏が本部長を務める党選挙制度改革問題統括本部などで意見集約を図る。
 連立を組む公明党には2月に水面下で提示した。公明党側は中小政党の優遇措置を評価するものの、定数削減は小選挙区で実施すべきだと主張。
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