どこの国の話かと思うような、事故です。しかも、3月上旬に起きた事故であり、北海道といえども異常気象による事故で戸惑っていることと思います。十数年前の正月に一日に1mを超える積雪、しかも、短時間に降った雪で札幌なども機能麻痺に陥り、自衛隊が出動し、主要道路の除雪を行う事態がありました。このときは、企業活動なども全て止まり、朝であるのに夜のような暗さとドカ雪で雪に慣れている北海道民であっても驚きでした。そのときでも、死者はほとんどなかったはずですが。
今回は、雪、視界がきかない、低温などが重なっての事故であると思います。
<道内暴風雪>道道26路線通行止め後、立ち往生65台
暴風雪で母子4人が車内に閉じこめられ、死亡した根室管内中標津町の道道を含め、釧路建設管理部中標津出張所管内で、車がないことを確認した上で、通行止めにした道道26路線で立ち往生した車が計65台に上ることが4日、分かった。同管理部は「通行止め後、道道を横切る町道などから入ってきた車が取り残されたため」とみている。
立ち往生した車が最多だった道道は、中標津標茶線の釧路管内標茶町虹別―中標津町中標津間(23・1キロ)で17台。川北中標津線の根室管内標津町川北―中標津町中標津(17・2キロ)が12台、母子4人が死亡した上武佐計根別(けねべつ)停車場線の中標津町武佐―同町上標津(17・7キロ)も12台と続いた。
同出張所は札幌管区気象台の暴風雪警報発令を受け、2日午後以降に、吹きだまりなどで危険と判断し、26路線の通行止めを決定。通行止め区間の両側に車両の進入を防ぐゲートを設置したが、その後の巡回で立ち往生した車などを多数確認した。
<筆洗>
永六輔さんに初めての子どもが生まれた時、浅草のお寺の住職だった父の忠順さんはこう諭した。「父親になったんじゃない、父親にさせてもらったんだ。私も君に父親にさせてもらったんだからね」▼お父さんにさせてもらったことが、うれしくて仕方ない人だったのではないか。北海道湧別(ゆうべつ)町の岡田幹男さんは猛烈な地吹雪の中、小学校三年の長女を一晩中、胸の中に抱きかかえ、自らのぬくもりで幼い命を守った▼二年前に妻を亡くし、長女の夏音さんと二人暮らしだった。養殖業を手掛けながら、一緒に朝ご飯を食べるために漁の時間を遅らせることもあったほど子煩悩な人だった▼娘の好きなハンバーグをよく作った。お父さんの料理は豪快になりがちだが、娘のために焼いたハンバーグはどんな味だったのだろう▼<しごとからかえってくると/おとうさんは/わたしの木になってくれます。わたしは/おとうさんの木によじのぼります。…まもなく/イテッ/イテッ/イテッ/まき子はおもいなあ/といって/おとうさんの木は/おれてしまいます。そうすると/わたしのうちはゆうはんです>(山田まき子『おとうさんの木』)。この詩のように、父と娘だけでも温かい団らんの光景が浮かぶ▼北海道を襲った暴風雪で多くの人が亡くなった。春はもうすぐなのに、自然の猛威の前に無力であることが悔しい。
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今回は、雪、視界がきかない、低温などが重なっての事故であると思います。
<道内暴風雪>道道26路線通行止め後、立ち往生65台
暴風雪で母子4人が車内に閉じこめられ、死亡した根室管内中標津町の道道を含め、釧路建設管理部中標津出張所管内で、車がないことを確認した上で、通行止めにした道道26路線で立ち往生した車が計65台に上ることが4日、分かった。同管理部は「通行止め後、道道を横切る町道などから入ってきた車が取り残されたため」とみている。
立ち往生した車が最多だった道道は、中標津標茶線の釧路管内標茶町虹別―中標津町中標津間(23・1キロ)で17台。川北中標津線の根室管内標津町川北―中標津町中標津(17・2キロ)が12台、母子4人が死亡した上武佐計根別(けねべつ)停車場線の中標津町武佐―同町上標津(17・7キロ)も12台と続いた。
同出張所は札幌管区気象台の暴風雪警報発令を受け、2日午後以降に、吹きだまりなどで危険と判断し、26路線の通行止めを決定。通行止め区間の両側に車両の進入を防ぐゲートを設置したが、その後の巡回で立ち往生した車などを多数確認した。
<筆洗>
永六輔さんに初めての子どもが生まれた時、浅草のお寺の住職だった父の忠順さんはこう諭した。「父親になったんじゃない、父親にさせてもらったんだ。私も君に父親にさせてもらったんだからね」▼お父さんにさせてもらったことが、うれしくて仕方ない人だったのではないか。北海道湧別(ゆうべつ)町の岡田幹男さんは猛烈な地吹雪の中、小学校三年の長女を一晩中、胸の中に抱きかかえ、自らのぬくもりで幼い命を守った▼二年前に妻を亡くし、長女の夏音さんと二人暮らしだった。養殖業を手掛けながら、一緒に朝ご飯を食べるために漁の時間を遅らせることもあったほど子煩悩な人だった▼娘の好きなハンバーグをよく作った。お父さんの料理は豪快になりがちだが、娘のために焼いたハンバーグはどんな味だったのだろう▼<しごとからかえってくると/おとうさんは/わたしの木になってくれます。わたしは/おとうさんの木によじのぼります。…まもなく/イテッ/イテッ/イテッ/まき子はおもいなあ/といって/おとうさんの木は/おれてしまいます。そうすると/わたしのうちはゆうはんです>(山田まき子『おとうさんの木』)。この詩のように、父と娘だけでも温かい団らんの光景が浮かぶ▼北海道を襲った暴風雪で多くの人が亡くなった。春はもうすぐなのに、自然の猛威の前に無力であることが悔しい。
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