昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

菜洗う

2019-01-26 18:13:17 | 俳句

フェルメール展をやっているという。
安倍首相が鑑賞に行ったという。
どちらも興味がない。
そもそもフェルメールはフランドルの画家だが、いわゆるフランドル派と言うには洗練しすぎている。
オスターデ、ヤン・ステーン、ホッベマらの粗削りな、しかし古典を踏まえながら近代に向けての夥しいエネルギーを秘めた画家らとは違う。
フランドル派は『昼のガスパール』の原題となったアロイジウス・ベルトランの『夜のガスパール』詩集の第一巻である。
この埋もれた天才詩人は、『フランドル』の中に無限の神秘性と俗世の享楽、矛盾を見出した。
週末のひと時『夜のガスパール・レンブラント・カロー風の幻想詩』を読んでみようと思う。

菜洗ひや小川の台もひとしきり   素閑

ざりがにも菜洗ふみづに魂消けり   素閑

一人二人みたりとなりて菜をあらふ   素閑

儒者となり菜あらふこころ川のヘリ   素閑

菜をあらふ井戸辺に吹くは山おろし   素閑

板東に菜あらふ婆あ七十歳   素閑

香華また菜あらふ戸ごとあらはなり   素閑

菜あらへり多摩にありけむ赤富嶽   素閑

菜をあらふ板のかこひの地蔵佛   素閑

菜あらへりここに吹く風辛きかな   素閑


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