猫を譲渡するにあたって、飼いたいと望む方が
つまり飼い主になる人が、その猫の終わりを看取ることが
まずとっても大切だと思うのです。
途中、何らかの不測の事態があって
事故や病気などで飼うことが難しくなることは
誰にでもあるとは思うのです。
ただし、これはどうにもならないケースで
まずは飼いきれることを大前提で飼うかどうかを決めてほしいと思います。
65歳の方なら、子猫を迎えてもギリギリ最期までお世話できるだろうと
考えていますが、保証人になってくれる親しい身内や親族を
お願いしています。
70歳過ぎた方が7~8歳の猫を迎えたいという話なら
これもまた理解できます。
サポートしてくれる方がいらっしゃれば、猫と暮らしたい希望を
かなえてあげたいと思います。
ですがさらに高齢になって、しかもおひとり暮らしとなれば
正直どなたが保証人になったとしても
譲渡まで話を進めるのは難しいわけです。
高齢化が進んで・・・、むしろご年配の方にこそ
犬や猫とともに暮らす生活は有意義だとわかってはいますが
逆に、今ものすごく問題になっているのが
そういった高齢者世帯で飼えなくなってしまった猫たちのことです。
保証人になると約束したと言っても、月日が過ぎて、
いざその時に、それでは引き受けます、
とはならないこともあるのが現実です。
もちろん、お母様の忘れ形見だとしっかり迎えた方も知っています。
自分では無理だからと大金を支払ってでも、きちんとした施設に
託した方たちも知っています。
10年前は引き受けるつもりだったけど、家庭の事情で遠方にいますだとか
子どもがアレルギーで、結婚した主人が反対しててとか
様々な言い訳を並べ立てられてうんざりすることもあります。
結局、行政に引き取りに出されてしまう猫達もいます。
そういったことを考えても、やはり本人が看取ってほしいと思います。
いっしょに暮らす猫達も、急に飼い主が変わったり環境が変わったりは
負担になってしまいます。
そういう先の先まで見据えて、しっかりと考えて生き物と暮らすことを
考えてほしいと思います。
飼わないという選択肢も、ある意味とても愛情ある決断だと
思う時もあるわけです。