そらまめ日記・猫と暮らす会(猫とクラス会)

静岡県浜松市を拠点に、人と猫とが上手に暮らせることを願い
共生をテーマに自分なりの言葉で日々を綴っています

16歳のクリー

2022-01-31 01:29:11 | そらまめの猫回り編
一昨年のクリスマスイブにようやく保護することができたクリー。
界隈で君臨してきたボス猫くんです。



保護したときが15歳。
ぼろぼろでびっこもひいてて、早く捕まえないと死んじゃうかもって
ものすごく焦っていました。

一度捕まえるのに失敗してからは、なかなか寄ってこなくなり
ちょっと怪しい動きをしようものなら、痛そうな足でものすごく早く
移動します。

見かけない新参者の猫が来た時など、追いかけることの速さと言ったら
びっくりでした。
威嚇の声といい、走るスピードといい
当時15歳でしたけど、その年をまったく感じさせないボスの風格でした。

この子がいた現場は、クリーの認めた子だけがいっしょにいることを
許されていたようです(オスでもメスでも)

猿山のサルたちと同じ原理なんだなぁって感じていました。

人にご飯はもらっていたものの、野良猫気質バリバリでしたから
捕まえるというのはタイミングとか、いろんな要素が重ならないと
かなり難しいわけです。

クリーはそれこそ若かりし頃は、川で魚をよく獲っていました。
整備された市内を流れる川ですが、魚を獲るとコンクリートの壁を
ほぼ垂直ですが、一気に駆け上っていきました。

この猫たちの身体能力をよくわかっていなかった時代
この一帯の猫の捕獲で、川の中まで追いかけて(TNRの手術のため)
逆においてきぼりにあって、ひどい風邪をひいたこともありました。

クリーは高齢で、かなり信頼関係もできあがり
ダーリンの本当に一瞬芸で再度の捕獲に成功しました。

何度も何度もシュミレーションしました。
まさか捕まると思ってないでご飯を食べているときに
一気につかんで、つかんだまま車に入り
外からドアを閉めて・・・中で戦ってもらうという運びでした。

あれから1年以上が経ちました。

これで良かったと思っていますが、クリー自身はどうだったのかな。
あの場所で生きて、あの場所で死ぬのが定めだったのかなと
ふと思うこともないわけではありません。

毎晩見てるこっちが、枯葉の上で丸くなり
朽ちていくような姿に耐えられなくなっただけなのかもしれません。

いずれにしても、どうしてもどうしても、どうしても
家に連れて帰りたかったのですから、
その想いを止めることは誰にもできなかったわけです。



今は仲良しで点滴もできるし、お薬もがんばって飲ませられます。
毎日のようにブラッシングもさせてくれます。
健診結果は昨年度より良好でした。

ボス猫の威厳は無くなりましたが、代わりに
保護猫部屋の園長先生です。



野良猫と関わるということや、その子を保護するということは
いずれにしてもかなりな覚悟と勇気が必要です。
強い想いがあれば、きっとうまくいくとは思います。
家族の協力も必要です。



野良で15年、家に入って1年
波乱万丈なクリー君です。


コメント
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