春子は良く育つけれど、秋子は難しい
そんなイメージがありますが、たしかにその通りです。
現在、会にぽつりぽつりと辿り着いた子たち
みんながんばっています。
大きな声で鳴いていて、それで心ある人たちに見つけてもらって
保護されて、そしてこちらに相談が入ったりします。
中には、丸3日鳴いていたという子もいます。
小さな子猫が、母猫を必死で呼んで・・・。
よくこの小さな身体でがんばっていたと思うような
そんな大きさの子もいれば、
こんな場所でよく生き延びていたと思うような子もいます。
ひどい怪我で身体から膿が出る子もいます。
低体温症を起こしてしまっている子もいます。
全身かびだらけって子たちもいます。
風邪がひどくて、鼻や目がぐじゅぐじゅになっている子もいます。
とにかく、かなり弱った状態で発見されることが多いのです。
朝晩の冷え込み、くわえて雨が降ったりすれば子猫は体温を奪われて、
うまく逃げる場所もわからず
また捕食の対象にもなりますから(タヌキ・カラスなど)
命を落とすことに繋がるわけです。
そんな子たちを何とかならないものかと、スタッフさんたちは
必死でお世話してくれています。
それは何も保護される子猫だけに限ったことではありません。
不妊手術の現場には、見るからに身体の弱った大人猫もたくさんいます。
お世話できるほど慣れている野良猫はほぼいません。
それでも、手術したばかりの女の子を日帰りで
そのまますぐにリリースするのも忍びなく
玄関先で1泊2泊と過ごしてもらって、
痛みが取れてご飯を食べ出すのを確認し
お天気を見て(雨だとNG)元に戻しています。
中には元々弱っていたとか、体重が若干少なかった若猫もいます。
そんなときは・・・・。
術後1週間ほどスタッフさんがお世話して、抗生剤をご飯に混ぜたり
美味しいものをたくさん食べさせてからリリースをしています。
ケージの中や、入れた段ボールに相当当たり散らしたんでしょう。
中はぐちゃぐちゃですが、がんばってお世話してくれるスタッフさんに
心から感謝です。
ぐちゃぐちゃにする元気も出てきたねと、その姿も嬉しかったりします。
その猫とは一期一会。
リリースすれば・・・あとは頑張って生き延びてと祈るしかありません。
わたしたちは、自身がそのときできる精一杯をするだけなのです。
すべての猫を保護してすべて里親探しをするなんて
到底できる話ではありません。
やれることをその場その場で判断していかないといけなくて
心残りとなることももちろんあります。
さっぱりきっぱりすっきりなんてことはなく、
自分自身の中でひいたラインに自分で疑問を提示することもあれば、
でもそのラインがなければ
活動そのものが継続できないだろうと思い直したり。
日々、迷走しています。
秋にたどり着いた猫たちを見て、いろいろ溢れるわたしです。
だから物思う秋なのかもしれません。