毎日書道展:県内受賞者 毎日賞に長岡さん 國森さん、稲津さんら秀作賞 /山口
第62回毎日書道展の受賞者が5日発表され、県内からは宇部市山の手町の長岡祥鳳さん(60)が毎日賞、柳井市柳井津の國森清風さん(67)と周南市初音町の稲津順子さん(33)、宇部市の藤本芳霞さん(45)の3人が秀作賞を受けた。喜びの声を聞いた。
★毎日賞
◆近代詩文書
◇還暦で心機一転--長岡祥鳳さん(60)=宇部市山の手町
「今年はすべて卒業しました。また、一から出直しです」
目標とした賞の達成と、還暦という人生の節目に心機一転を図る。
今回の公募に当たり、俳句など数点用意したが、矢田桂雪・書道研究玄游会名誉会長が「1本に絞れ」とアドバイス。「思い浮かべながら書けば手の運びもスムーズに」と考え、旅行したことのある黒部渓谷の険しさと神秘などをつづった文の一節を選んだ。が、「墨が入ってない」と再び師の厳しい指摘。気持ちを入れ替えてかき直し、受賞につなげた。
一時は「無冠の男」と呼ばれたこともあった。書道の険しい山々の一つを踏破した還暦の書家は、また、新たな山を見つけ挑む。【後藤俊介】
★秀作賞
◆漢字1類
◇初受賞、飛躍誓う--國森清風さん(67)=柳井市柳井津
秀作賞受賞は初めて。「思いもよらず、大変うれしい」
「30年余り、広島の新心会で、湯浅奇峰先生に師事してきました。厳しくも温かいご指導のおかげです」。墨の濃淡、字の大小、リズム感に気を付けて仕上げたという。
作品を生み出す過程では苦しみもあるが、それを乗り越えた時の喜びは何ものにも代え難いと語る。「受賞を励みに、精進を重ねたい」とさらなる飛躍を誓っている。【小中真樹雄】
★秀作賞
◆近代詩文書
◇書でリフレッシュ--稲津順子さん(33)=周南市初音町
「楽しく書けたことがよかった」。普段通りにやったことが、受賞につながったと謙遜(けんそん)する。
小学1年で習字を始め、20歳で書の道へ。「とにかく自由に楽しく」という宇山裕美子先生の指導もあり、書でリフレッシュでき、楽しみの一つに。
「蒼」や「清」など好きな字が入り、雰囲気が可愛いと感じて選んだ今回の文章。行間のバランスなどに注意した。これからも「楽しく自分らしく」を追求する。【丹下友紀子】
==============
◆県内入選者 敬称略
◇公募
《漢字1類》岡本松扇、田原瑞華(長門)岡井鳳蓉(田布施町)
《漢字2類》末次眩希、藤本芳霞(宇部)山本秋琴(防府)林洋香(下松)石田雅峰(柳井)稲津順子、岩本弥生、田中千賀、中村文子、三井恒美、峯恭子(周南)
《かな1類》手嶋凜舟(周南)
《かな2類》岡煌苑、烏田雪花、福田紅扇(萩)松村柚香(防府)
《近代詩文書》大倉彩霞、小野麗華、徳原華泉(山口)森田和湖、渡辺白雪(下関)大坪瑛葉、小方蕉風、落合鵠希、河原厚子、後藤霽月、田中爽舟、中尾圭沙、仁谷艸舟、福田虹霞、安岳結花、柳井珪花、山田美萠、吉野琴雪(宇部)今村仁美、岩谷恵泉、江川悦子、大橋佑朋、兼重彩芳、波多祥舟(防府)長浦順子、古木翠苑、湊香泉、棟安桂華、山下美苑、山下美芳(下松)植野凌華(岩国)江里祥蘭、山本春渓(長門)松村恵泉(柳井)小池桃霞、椙山青琴、徳本妙子、那須翠琴、橋本豊華、畑中泰凰、三井恒美、山崎美知子、山下果穂里(周南)和泉川墨仙、磯部龍雲、内田杏苑、江藤咲良(山陽小野田)
《大字書》石田一義(周南)
《篆刻》寺田孤月、長弘聴空(周南)
《刻字》片山游雪(周南)
◆U23
《近代詩文書》中村美芳(防府)木村紘子(山陽小野田)
〔山口東版〕
第62回毎日書道展の受賞者が5日発表され、県内からは宇部市山の手町の長岡祥鳳さん(60)が毎日賞、柳井市柳井津の國森清風さん(67)と周南市初音町の稲津順子さん(33)、宇部市の藤本芳霞さん(45)の3人が秀作賞を受けた。喜びの声を聞いた。
★毎日賞
◆近代詩文書
◇還暦で心機一転--長岡祥鳳さん(60)=宇部市山の手町
「今年はすべて卒業しました。また、一から出直しです」
目標とした賞の達成と、還暦という人生の節目に心機一転を図る。
今回の公募に当たり、俳句など数点用意したが、矢田桂雪・書道研究玄游会名誉会長が「1本に絞れ」とアドバイス。「思い浮かべながら書けば手の運びもスムーズに」と考え、旅行したことのある黒部渓谷の険しさと神秘などをつづった文の一節を選んだ。が、「墨が入ってない」と再び師の厳しい指摘。気持ちを入れ替えてかき直し、受賞につなげた。
一時は「無冠の男」と呼ばれたこともあった。書道の険しい山々の一つを踏破した還暦の書家は、また、新たな山を見つけ挑む。【後藤俊介】
★秀作賞
◆漢字1類
◇初受賞、飛躍誓う--國森清風さん(67)=柳井市柳井津
秀作賞受賞は初めて。「思いもよらず、大変うれしい」
「30年余り、広島の新心会で、湯浅奇峰先生に師事してきました。厳しくも温かいご指導のおかげです」。墨の濃淡、字の大小、リズム感に気を付けて仕上げたという。
作品を生み出す過程では苦しみもあるが、それを乗り越えた時の喜びは何ものにも代え難いと語る。「受賞を励みに、精進を重ねたい」とさらなる飛躍を誓っている。【小中真樹雄】
★秀作賞
◆近代詩文書
◇書でリフレッシュ--稲津順子さん(33)=周南市初音町
「楽しく書けたことがよかった」。普段通りにやったことが、受賞につながったと謙遜(けんそん)する。
小学1年で習字を始め、20歳で書の道へ。「とにかく自由に楽しく」という宇山裕美子先生の指導もあり、書でリフレッシュでき、楽しみの一つに。
「蒼」や「清」など好きな字が入り、雰囲気が可愛いと感じて選んだ今回の文章。行間のバランスなどに注意した。これからも「楽しく自分らしく」を追求する。【丹下友紀子】
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◆県内入選者 敬称略
◇公募
《漢字1類》岡本松扇、田原瑞華(長門)岡井鳳蓉(田布施町)
《漢字2類》末次眩希、藤本芳霞(宇部)山本秋琴(防府)林洋香(下松)石田雅峰(柳井)稲津順子、岩本弥生、田中千賀、中村文子、三井恒美、峯恭子(周南)
《かな1類》手嶋凜舟(周南)
《かな2類》岡煌苑、烏田雪花、福田紅扇(萩)松村柚香(防府)
《近代詩文書》大倉彩霞、小野麗華、徳原華泉(山口)森田和湖、渡辺白雪(下関)大坪瑛葉、小方蕉風、落合鵠希、河原厚子、後藤霽月、田中爽舟、中尾圭沙、仁谷艸舟、福田虹霞、安岳結花、柳井珪花、山田美萠、吉野琴雪(宇部)今村仁美、岩谷恵泉、江川悦子、大橋佑朋、兼重彩芳、波多祥舟(防府)長浦順子、古木翠苑、湊香泉、棟安桂華、山下美苑、山下美芳(下松)植野凌華(岩国)江里祥蘭、山本春渓(長門)松村恵泉(柳井)小池桃霞、椙山青琴、徳本妙子、那須翠琴、橋本豊華、畑中泰凰、三井恒美、山崎美知子、山下果穂里(周南)和泉川墨仙、磯部龍雲、内田杏苑、江藤咲良(山陽小野田)
《大字書》石田一義(周南)
《篆刻》寺田孤月、長弘聴空(周南)
《刻字》片山游雪(周南)
◆U23
《近代詩文書》中村美芳(防府)木村紘子(山陽小野田)
〔山口東版〕