堺北民主商工会

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自然の弁証法

2009年03月23日 14時25分55秒 | お知らせ
亡き朋友の遣り残した夢の為に、そして全世界の抑圧された階級の人々の解放の為に、自分のやりたい事を諦めるしかない。
そういう状況に自分が立たされた時、皆さんならどうされますか?

このブログで度々書いてきた科学的社会主義の先人であるフリードリヒ=エンゲルスが、朋友カール=マルクスの死後に突きつけられたのが上記の状況です。

20代の若き日より支えあいながら活躍したエンゲルスとマルクス。
マルクスは亡命生活の貧困の中で歴史を変えた本「資本論」を出版します。
しかし、それは第一部にすぎず、第二部以降を出版せぬままに1883年マルクスは逝きました。

マルクスの死後、その遺された膨大な遺稿の整理にエンゲルスはあたりました。
エンゲルスはきっとこう思ったに違いありません。
「自分がやり遂げるしか無い」
数メートルにも及んだ未整理の原稿、マルクスの悪筆と自らの老いとの戦いの末、エンゲルスは1885年に第二部を、1894年に第三部を刊行しました。
そしてその翌年、1895年にエンゲルスは亡くなりました。

若き日より、マルクスの助言者であり仲間であり友であったエンゲルスでなければ資本論が今の形で世間に出ることは無かったでしょう。
ですが、その偉大な業績の裏には自らのやりたかった事を犠牲にせざるをえませんでした。それが今日の記事の題名に書いた「自然の弁証法」です。
この本は自然科学や哲学の様々な課題について、エンゲルスが残した文章です。

先ほど述べた事情により未完成のままの本ですので、今読めるのは単なる短い文章、書付の断片です。
ですが侮る事なかれ、未完成とは言え、弁証法の光ををあらゆる科学に充てた思考は読み応え十分の著作です。

先ごろノーベル物理学賞を受賞された益川教授もこの本を若き日に読まれたそうです。

堺の民商が顧問になっていただいている堺総合法律事務所がこの程40周年を迎えられるにあたり記念講演にこの益川教授が来られますのでお知らせします。

4月4日(土)14時~ じばしんホールにて
定員800名
詳しくは民商事務所までお問い合わせ下さい。

事務局つ



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