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シャープ潤い堺市民は枯れる?

2008年02月25日 12時49分40秒 | 堺の話
本日の日本共産党の機関紙「しんぶん赤旗」に堺の民商として見逃せない記事が掲載されていましたので、紹介します。
堺市民の方もそうですし、似たような問題を抱える自治体も多いと思いますので、皆に重く受け止めて欲しい問題です。

誰でも知っている話ですが、堺市でシャープの液晶の巨大工場の建設がすすんでいます。
堺市はシャープの工場を誘致する為に固定資産税の10年間の減額などを約束し、300億円という金額を一企業に援助しました。これは決定済みの話です。
堺市の言い分はこうです「シャープが来れば税収が増えるのだからすぐに元は取れる」
ところがです、日本共産党の石谷泰子市会議員の質問で衝撃の事実が明らかになりました。(詳しくはクリック)
それは確かに税収は増えるのだが、先ほど述べた固定資産税の減額は堺市の勝手に行った行為であり、その分は国から地方に配分される収入である地方交付税が減額されるというのです。

つまり堺市がシャープに提示した固定資産税の減額分が地方交付税の減収に直結するという事で、差し引きでは大幅なマイナスになるという事です。
その額10年間で300億円!!!単純計算で1年間あたり30億円収入減!!
(市の予算規模はちなみに3000億円くらいです)

何と言う事でしょう!シャープ様に来てもらうために僕達の堺市が身銭を切る事になっていたとは!!
これまでのテレビや新聞の報道では一切この点には触れられず、赤旗が恐らく初めて指摘した問題でしょう。

「雇用が増えるやろうからええやないか」
「10年経ったら増収になるやないか」
という意見もあるかもしれません。
ですが、冷静になって考えれば30億円の市税の減収を埋める雇用って一体何人分でしょう?
普通のサラリーマンで仮に年間20万円市民税を納めるとすれば堺市民から15000人分の雇用創出をシャープ関連で期待しなければなりません。
こんな数字はもう妄想だ。

それと10年経ったらの方ですが、こう言った意見を持つ方はシャープが今建設している場所には「新日本製鉄」という日本を代表するご立派な企業が在った場所だという事を肝に銘じておくべきだと思います。
新日鉄が来たときも堺市は「税収が潤う」って喧伝していたのですから、そして採算が取れなくなったから今の場所が空き地になったのですから・・・。

前にもブログで紹介しましたが、この言葉がピッタリですね・・。
「人々があらゆる道徳的、宗教的、政治的、社会的なから文句や、声明や約束の影に、あれこれの階級の利害を見つけだす事を学び取らないうちは、彼らはいつも政治における欺瞞や自己欺瞞の愚かな犠牲者となってきたし、これからもそうなるであろう。どんなに野蛮で腐朽しているように見えても、いろいろの支配階級の力によって維持されているのだという事を、改良や改善の賛成者達が理解しないうちは、常に古いものの擁護者たちによって愚弄される事になるであろう」(レーニン)

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