●2週間から見えてきた「恐れ」
これまでは
「母がよくなるように」としたことで、
必ず何かしらよくなっていきました。
ところが、
リハビリ専門の病院に移った初日から、
ガクンと母の状態が落ちたのです。
私も交えていただき先生方と取り組みましたが、
成果らしきものはありませんでした。
どうして? 環境?
私には不思議でなりませんでした。
家でゆっくりすれば、
前の病院でできたことができるんじゃないの?
「在宅」にはそういう思いもありました。
家に帰ると、スプーンでガバッと口を開けて食べる、
ということを再びするようになりました。
しかし、それも束の間。
自分から口を開けることも次第に減っていきました。
これからは下降していくんだ。
そういう時期に入ったんだ。
この現実を肌身で感じました。
刻一刻と人生の終盤に向っていく母の変化を受けとめること。
見守っていてよい状態か、
医療行為が必要な状態なのか、
その見極めが難しい上に、
私だけの母ではないのに私一人で判断すること。
これは、今後私の精神的負担になっていくに違いない。
それは、疲れた私には恐れにすら感じられました。
「私の精神的サポートがいる」。
それを痛切に感じました。