総理がコジキでコジキがソーリィー 185 福祉事務所 「福祉の世話になりたくはない」 と、熊谷老人は、辛そうな顔でいる。 福祉を受けないことが、偉いという人がいるが、権利を放棄することは偉くはなく、彼の自由な選択の一つでしかないのである。 受けないですむなら、それはそれでいいが、福祉を受けることが悪いことのように報道していることは大きな間違いである。 それに、ホームレスには生活保護の受給資格がないように報道しているのも、間違いである。 それなら、なぜ、多くの人が受けられないのか? --理由は働けるからである。 働ける人たちは職場がなくても、生活保護は受けることはできないのである。 しかし、働く場がない人たちが多いのである。 熊谷老人は高橋青年にかかえられて、福祉事務所まで来た。 そこにケースワーカーがいる。彼はジロリとホームレスを一瞥した。 「すみません。医療券がほしいんですが」 支援者はきちんと言った。 「なんだね。君たちは……」 迷惑顔である。 「この人が、病気なんです。ですから、医療券を発給してほしいんです」 「医療券、これは税金で払われるってことは、ご存知ですかねえ」 「ええ、もちろん。この熊谷さんも、昔は税金をはらった納税者だったんです。そうとう貯めたんじゃないですか」 ……あなたと違って……。あなたたち公務員は血税をノーパンしゃぶしゃぶや、その他の下品なところに行き使いまくっていたくせに……。 いや、この人たちはそれほどエリートではないか? そんなことで使ってはいないというだろうけど……。 エリートたちには何の文句もいわないくせに……。 そんな接待を受ける理由は結局は血税とか、弱い者とかから吸い取った金じゃないか。業者にしても、官僚にしても、自分のお金じゃないから、気楽に使っているくせに……。でも、頭の中でこんなことを考えても、絶対言えない、言わない。熊谷老人のために来たのだ。
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