アカネさんシリーズ001 恋のタイムマシーン 131ボロは着てても令嬢!? 「大金を積んで、有名な式場で結婚式場をあげても、別れる人は別れるし。ようは愛情よね。愛情のない環境にいる人にはつまらない結婚式と思うことでしょうけど。本当に祝う心の人たちが集まる素敵な結婚式なのよ。もちろん、平服よ!」 「ああ、わたし、これしかないのよ」 茜は言って笑った。 でも、これもお金がそうない幸代が買ってくれたのだと思うと感謝しなくってはならないと茜は思う。 それに、結婚か! わたしと博さんが結婚しても、政略結婚と皆は思うでしょうね……。 大きな結婚式で仕事上のことだからという人たちが集まって、あの服は素敵だ! あの服は何よ! とか言い合うのよ。 わたしの結婚式なんだからねって言っても、派手な服をファッションショーをしにくるのよ。 そしていうのよ。 「あの花嫁、きれいだったわね」 「孫にも衣裳よ!」それとも、「あの男、趣味が悪いわよね」とか、ああ、何処が祝いにきているのよと言っても、でも、上辺は「この良き日に……」なんて、いうのよ。 その心を隠すための衣裳は立派にね! それじゃ、服も泣くってものよ! 「祝う心があったら、どんな服だっていいわよ」 「いいこと、小野さんはいいますね」 「そうかしら」 「そうですよ。服装じゃないですよ。親しい人たちが二人の門出を祝う。その心が大切だと思う」 「そうよ、べつにクリスチャンディオールだっていいことよ」 茜はいう。 「ええ、服装じゃないですからね」 でも、それでどうして「クリスチャンディオールだっていいことよ」ってなるの? と思うけど、気にしないようにしようと思う。 気持ちはきっと同じと思うから……。 でも、このおばあさん、みょうに明るいけど、論理はちょっと変ねと思う。
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