あかねさんシリーズ002 男が女de女が男 169 チェリーズ・エンジェル 「わぁ、そうだわ。やっぱり、おばさんに電話を入れましょう」 やはり、この世界でも、白岩は電話に盗聴器を仕掛けている。茜は中根に電話をかける。 「ええ、そう。明晩に西崎グループによるディスコ大会がありますわ」 「そうなの。わたし出場していもいいかしら」 「でも、男の人が主に活躍しているから、女はどうかしら」 「でも、やっぱり……」 「見るだけなら、いいんじゃない。茜さんも、いい男の人を見つけないといけないし、ナンパの仕方が書いてある本を貸してあげましょうか」 「いらないわ。わたしダンスに興味があるだけですももの」 「まあ、恥ずかしがらずともいいわ。招待券、明日、お渡しします」 「そう、よろしくね」 「はい、それじゃ、お休みなさい」 ディスコ大会ですって、わたしも参加しようかしら、白岩はボディ・コンを着ている。 分厚い胸板がとってもセクシーと本人は思っている。 ここの世界では、そういう概念をもっていることが当然なのでもある。 「わたしって、チェリーズ・エンジェルのジルに似ているわ!」 なんて、勝手なことを言っている。 この世界でのチェリーズ・エンジェルも当然、男たちが主役で演じている。 わたしたちの世界では、チャーリーズ・エンジェルだけど……。 おおっと、古いテレビ番組なので説明しないとね。 それは、女性たちの探偵事務所なのである。 それもどの女性も美人でグラマーで聡明で恰好いいのだ。もろちん、ドラマの話である。 「浮気の調査の仕事を早くしまつしなといけないわ」 そのころ、こっちの世界の白岩もカローラのエンジンを全快していた。 小一郎なんて、あっちの世界では男らしさで、不愉快なのにこちらの世界では、実に女らしくって、感じが悪い。 --どちらにしても、感じ悪いようだ……。
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