磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

検証・新ボランティア元年-被災地のリアルとボランティアの功罪-

2012年05月23日 | 読書日記など
『検証・新ボランティア元年-被災地のリアルとボランティアの功罪-』
   笠虎崇・著/共栄書房2012年

帯に書かれています。下「」引用。

「3・11以降、
被災地であらわになった日本の縮図
被災者の心の叫びを聴け!
「絆(きづな)」ではなく「歪(ひずみ)」が見えた--
気鋭のジャーナリストが迫った東北被災地・被災者の1年
大手メディアによって増幅された復興美談・絆美談に
一石を投じるリアルルポ」



理解者を欲しているという。下「」引用。

「メールをくれた方とその後もメールでやりとりしている時に、印象的だったのがこの言葉だ。
「私たちは、味方を欲しているのではなく、理解者を必要としています」--。「味方のふり」をしたボランティアではなく、被災者・被災地の心の声に耳を傾けることから始めたい。」

「ボランティアの涙に被災者が憤る」 下「」引用。

「ところがある。スピーチが終わった後にの、被災者の一人である60歳の漁師さんは、「部屋の中ではうるさいから」といって私を外に連れ出し、いきなり怒りをぶちまけたのだった。
「おめえらボランティアは市の職員の話に涙流して聞いていたけどな、おれははっきりいって、はらわた煮えくり返ってんだよ! 避難所に来た時、1日目は26人でおにぎり1個。2日目は26人でおにぎり4個。そんな対応しかできなかった市に対して、今さら謝られて感動するか? -略-」

いわき市の輪番制と長崎職員。下「」引用。

「いわき市職員の震災対応のひどさは、被災者からもボランティアからも何度となく聞いた。悪評高いヶ原因となったのが避難所の担当を輪番制にしていたことだ 。今日はAさんが来ます。明日はBさんが来ます。明後日はCさんが来ます。毎日職員が代わるから、避難所に来た市の職員は、その避難所の状況をよく理解していない。むしろ職員が被災者やボランティアの方に、「食糧はどこにあるんですか?」「トレイはどこですか?」と聞く始末。ある被災者は、「私らの方が避難所のことわかっていて、日替わりの市職員にわざわざこっちが教えなきゃいけないって、どちらが支援しているんだかわからない!」と怒りをぶちまけていた。
 しかも皮肉なことにいわき市のこの避難所では、支援に来ていた長崎の県や市の職員たちが、絶大な信頼と高い評価を受けていた。彼らは3名2週間泊まりこみ体制で避難所支援を行っていた。そのため地元の市職員より長崎の職員の方が避難所に詳しく頼りになるという、おかしな状況が現出していた。その後、いわき市のひどい輪番制はやめになり、夜勤は輪番だが日勤はほぼ固定の担当性になった。-略-」

デタラメ・メディア。下「」引用。

「ゴールデンウィークあたりから「ボランティアはもう十分足りている」「災害支援の専門家でもない人が現地に行くなんて迷惑になるだけだ」といった雰囲気がメディアで形作られていた。しかし現地に行って避難所を見て思った。そんなものはまったくのデタラメだったと。ボランティアふがいなければ避難所は成り立たないし、いくらでも人手も支援も必要だと。-略-」

「仕切る人次第で避難所の待遇が激変する」
……そうでしょうね。石原都知事なら、「天罰」で。曾野綾子なら「アフリカをみなさい、甘ったれてんじゃないわよ」と言われるかもしれませんね。でっかい態度で役に立たないバカどもといっている人もいましたっけ……。

index

index

「福島の除染に意味はあるのか」 下「」引用。

「以前「福島を復興していいのか?」というブログを書いたら、自称福島を愛しているという人から、「おまえは許さない」というコメントを書かれたことがある。福島を愛しているなら、小手先の除染で、子供たちを被曝させることじゃなかろうにと思う。除染してもすぐ高い値に戻ってしまうところもある。それどころかたいして放射線量が減少しない場合もある。そもそもいたるところで汚染されているわけだから、自宅だとか学校だけとかやったところで、汚染から逃れられない。にもかかわらず除染ボランティアを募集しているところもある。
 目の前の除染のみ没頭することは、「現実逃避」であり「自己満足」であり、子供たちの将来健康被害の加害者になる可能性もある。原発が爆発したという重い事実をしっかり受け止め、小手先の除染で支援したつもりになるのは、考え直した方がいいのではないか。福島の放射能汚染は、東京世田谷のラジウムみたいに、ガラス瓶を撤去すれば低くなるみたいな話とはまったく違う。」

index

移住。下「」引用。

「普通に考えれば、除染する労力と金と時間があるなら、それを避難支援に回せばいい。西日本の過疎自治体で人が移住してきてほしいところはあるのだから、そういう場所への移住支援をするといった抜本的な解決策が必要だ。」

index

専門医などで「face to face
「リハビリ専門医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士、保育士など、現在80名が「face to face」に登録しており、ほぼ毎週チームを組んで、仮説住宅や個人宅を回り、運動指導を行っている。-略-」











もくじ

もくじ



エンタメ@BlogRanking




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。