Bad News...Good luck! 021 近所のお一人さま 桜井はテレビをつけた。 「やはり黒柳徹子さんの番組を見ていると、安心するによなあー」 本日のゲストは上野千鶴子。 若いころから、強い女性の代名詞として、知っている。 でも、テレビを見ていると丸くなったもんだなあーと思う。 今は東大の先生か、偉くなったもんだなあー。 日本には、介護保険があるといっている。 黒柳さんは知らなかったようだ。 元気な人は、そんなことも考えなくていいようだ……。 でも、国際的にもボランティア活動されている黒柳さんは、ず~と元気でいて欲しいなあー。 上野千鶴子は、介護保険を日本が誇るなんていっている……。 「そんなことはないんだよ」 テレビに話しかけても、聞こえないか……。 介護保険も、切られていて、街の老人は泣いているんだよ。 でも、そんな人たちと上野千鶴子は関係ないんだろう……。 東大の先生だもんなあー。 --偉い人たちが、彼らのまわりのことだけが、日本だなんてマスコミで伝えてもらったら、本当にひどいことだと桜井は思う。 桜井の近くのアパートには、上野千鶴子がいう「おひとり様」がアパートに住んでいる。 認知症で、桜井のところにもやってきたことがある。 「ガスがとめられるんですよ」と、真剣に話しかけてきた。 それも、頼りない桜井にである。桜井は、あたふたとなっていた。 心配してはなしていると、近所のおじさんが、「ワタシの所にも言って来たんだよ。それも何度も、落ち着いて仕事ができないんだよ……」と話してくれた。 そして、向きをかえて、「だいじょうぶだからね」とご老人に話した。 それで「認知症」らしいと桜井は思った。 そのご老人は一人で住んでいるのだが、昼間は電気もつけない。 --お金がないのだ。 そして、そのことを知人の福祉士に電話したら、そんな人は増えているよと答えた……。 おひとりさま、今家族といっしょに住んでいても、おひとりさまになる人がほとんど……。 半分以上が、おひとりさまになる……。 あの、パーキンソンの高齢者も、おひとりさまか……。 上野千鶴子とはずいぶん違うなあーと桜井は思った。 みんな、上野千鶴子になれたらいいんだけど……。 なれるわけがない……。
人気blogランキングへ ありがとうございます。 |
最新の画像[もっと見る]
- いい音ってなんだろう-あるピアノ調律師、出会いと体験の人生- 12年前
- 音楽演奏の社会史-よみがえる過去の音楽- 12年前
- AERA ’12.7.16 12年前
- 週刊現代 2012-8-11 12年前
- AERA ’12.7.9 12年前
- 必ず来る!大震災を生き抜くための食事学-3・11東日本大震災あのとき、ほんとうに食べたかったもの- 12年前
- 僕のお父さんは東電の社員です-小中学生たちの白熱議論!3・11と働くことの意味- 12年前
- 日本の原爆-その開発と挫折の道程- 12年前
- エコノミスト-週刊エコノミスト- 2012-3/13 12年前
- エコノミスト-週刊エコノミスト- 2012-3/6 12年前