『原子野のバッハ-被曝地・東京の三三〇日-』
山口泉・著/勉誠出版2012年
表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。
「もとより、核に「平和利用」などあり得ない。
だが事態は、なぜチェルノブイリをすら上回る
最悪の展開をたどりつづけるのか?
「フクシマを語ることは日本を語ることである」--
事故発生当初から政府と東京電力の欺瞞を見抜き、糾弾してきた、
戦後文学最終にして極北の作家が、
この国の精神風土を見据え発信しつづけた
十一箇月におよぶ思索に、大部の「補説」を併録する。
亡国のTPP、忍び寄るネオ・ファシズム……。
惨憺たる状況下、偽りの“希望”を峻拒し、
人間の証を探る、ポスト・フクシマの神なき『聖書』--。」
帯に書かれてあります。下「」引用。
「偽りの「希望」を棄てよ。
「この世の終わり」の後の日本で、いま、人が真に携えるべきものとは?
ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・水俣・チェルノブイリの後に、なぜフクシマは起こったのか?
民を棄てる政府、国を滅ぼす独占企業……。
人類史上最悪の核の惨禍を拡げつづける日本“1億総被爆ファシズム”帝国の底から、
戦後文学のに最終にして極北の作家が、いま勃発している「精神の内戦状態」の意味を説く。
「命」対「貨幣」。「個人」対「国家」。“東京電力的なるもの”対「文学・藝術」--。
現状は「ポツダム宣言なき1945年」「東京裁判なき100年戦争」にほかならない。」
野田秀樹批判。下「」引用。
「週刊『AERA』(朝日新聞社)の表紙における「放射能がくる」という当然の警告メッセージをめぐって、“執筆拒否”を宣言した野田秀樹の対応が一部で“美談”となったりした展開も、その典型であったろう。
また、それら制度圏“文化人」と、紫綬褒章だの藝術員会員だのという、国家による顕彰との距離の近さにも注意しておきたい。」
「ほんとうに、「間違った情報」には惑わされないようにしよう!」 下「」引用。
「-略-「公共広告機構」のCFの一つに
間違った情報に惑わされないようにしよう
というものがある。「国策タレント」たちを総動員しての空疎な俗流道徳に埋め尽くさた一連のプロパガンダのなかでも、眩暈がするほどに愚劣な、最も無意味な一つ--噴飯物の冗談と言えよう。なんとなれば、そもそもこの主張は、それがなされると同時に、何が「間違った情報」であるかかが定義されていなければ、なんら意味を持たないものであるからだ。
そして何より、少なくとも現在の日本に生きざるを得ない人間にとって、看過し難い最大の「デマ」--最悪の「間違った情報」とは、何か? 過去半世紀にわたって流布されてきた「原子力発電は安全だ」「原発に事故は起こらない」というキャンペーンこそが、他に比較しようもない「間違った情報」そのものなのではないか。」
NHKと良心……。下「」引用。
「しかもNHK・民放を問わず、テレビ各局の「報道」は、相変わらず東京電力側の--私前章で批判した噴飯物の言い訳を、そのまま平然と繰り返し、流布させている、この惨状は何だろう?
全国キー局のアナウンサーという、疑いもなく現在の日本において特権的な人びと一般について、この類いの“ニュース”原稿を読まされることに忸怩たる思いはなかったのか? 良心の呵責はないのか?」
--ないようですね。特にNHKの9時のニュースはひどい。アナウンサーなのに感情をあらわにして、まるで北朝鮮の放送のようだ。野蛮で低俗なハラスメント“善”を繰り広げている……。
「宮沢賢治ファシズム」と菅直人。
「城南信用金庫に支持と連帯を」
『言葉のファシズム』 下「」引用。
「「言葉のファシズム」が、いよいよ凄まじい。
このところ毎日、何回……何十回、スポーツ選手や、「藝」もない藝能人が、鬱陶しく蒸気させた顏で、あの厚顔無恥な常套句を昂然と言い放つのを、聞かされつづけていることだろう。
「皆さんに元気(勇気)を与えられれば、と思って」
そして被災地の大衆が、テレビの無遠慮なマイクを威嚇的に突きつけられ「元気(勇気)を貰いました……」と気弱げに--ないしは作り笑いを浮かべて、半ばは条件反射に言わされつづけているのを、何度、目にしなければならないことだろう。-略-」
「今テレビに出ているような人びとに、もとより真実など期待しないが……」
「被害者に「責任」を押しつけ、加害者を免罪する欺瞞」
武田邦彦・批判。下「」引用。
「武田邦彦・中部大学教授が、しかしその一方、自身のプログで「新しい歴史教科書を作る会」並みの非科学的かつレイシズムに染まり上がった歴史観を全面展開しているばかりか、水俣病におけるチッソのの責任を免罪したり、ダイオキシンの有害性を相対化(?)することに自らの“科学性”を主張しようとしてしたりしている事実もまた、現実の問題の錯綜ぶりの一端を示してもいる。」
さかなクン批判。下「」引用。
「“クニマスの発見に功があった”とやらで、“今上天皇が記者会見で名を挙げ、顕彰した”ことが、うとましい「美談」となっているらしい、この「東洋海洋大学客員准教授」でもある。魚の被り物をしたタレントが……もしも、ほんとうに海や魚食文化を「愛している」とうそぶきたいなら--まず、何を措いても、現下の絶望的な海洋汚染と、海産資源に対するその深甚な影響について、たとえ一言なりととも言及するのが当然であろう。
なぜ、それをしない?
「テレビでの仕事がなくなる」からか? -略-」
ネットで検索してみる。
さかなクンこと宮澤正之が放射能汚染された海で取れた魚を食ってアピール
反原発市民から、さかなクンへの手紙
……何にも返答がないの? これじゃ、佐高がいうとおり、原発文化人といわれても仕方がないですね。
一応学者なんだから、いい加減なことは言えないのか? とも思ってましたが、もう一年以上ですね……。国立大学関係者のようですね、原発文化人の可能性は高いでしょうね……。
週刊新潮 2011年7月14日
index
「NHK総合『あさイチ』批判」
「あきれ果てた民衆蔑視のNHKの『あさイチ』」
たかがのサンプル数
ファシスト(橋下大阪市長)に期待しなければならない民衆……。下「」引用。
「現状の重層的な危機の一つは、表層のスローガンとして言葉の上でだけ「反原発」を標榜しさえすれば、それが明白なファシズムであっても、民衆がそこに期待をかけざるを得ないほど、事態が急を要し、絶望的なことだ。
むろん原発は一刻も早く危機を脱し、可及的速やかに廃止されなければならない。たとえ、それを停めるのがファシストであってふも--?
(だがそもそも、ファシストに真に原発が停められるかどうか)
ともかく「原発反対」という思いを等しくする者は、皆、結集しようという呼びかけに、とりあえず反対はしない。それに異を唱えていられる場合でもない。
しかしそれはまた「原発反対を言う政治家ならファシストでも構わない」という問題でもない。私はいま、俳優・山本太郎氏が、今後の長い市民ーとしての活動を通じ、たとえば大阪市長の政治的志向に対して、孫正義氏よりも明晰な判断を示してくれることを切に願っている。」
index
「四号機倒壊の際には、一人一人が自らに「非常事態宣言」を」 下「」引用。
「-略-これまで人類によって行われてきたすべての核実験によって放出された総量よりも大量の放射性セシウムの飛散--。
「使用済み燃料プール」から放散する放射性物質によっての一八万七○○○人が死亡--。それが現在、東京電力・福島第一原発四号機に起こり得る可能性がある次の事態において懸念されている惨禍であるのだという。
……で、その四号機は、すでに半壊以上に損傷している状態なのだが。そして、一月一日午後の地震以後--昨秋以来、確実に漸減していた関東圏の放射線値は、数箇月以前、事故直後の昨年四月頃の数値にまで、一気に上昇しつつあるらしいのだが。-略-」
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もくじ
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山口泉・著/勉誠出版2012年
表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。
「もとより、核に「平和利用」などあり得ない。
だが事態は、なぜチェルノブイリをすら上回る
最悪の展開をたどりつづけるのか?
「フクシマを語ることは日本を語ることである」--
事故発生当初から政府と東京電力の欺瞞を見抜き、糾弾してきた、
戦後文学最終にして極北の作家が、
この国の精神風土を見据え発信しつづけた
十一箇月におよぶ思索に、大部の「補説」を併録する。
亡国のTPP、忍び寄るネオ・ファシズム……。
惨憺たる状況下、偽りの“希望”を峻拒し、
人間の証を探る、ポスト・フクシマの神なき『聖書』--。」
帯に書かれてあります。下「」引用。
「偽りの「希望」を棄てよ。
「この世の終わり」の後の日本で、いま、人が真に携えるべきものとは?
ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・水俣・チェルノブイリの後に、なぜフクシマは起こったのか?
民を棄てる政府、国を滅ぼす独占企業……。
人類史上最悪の核の惨禍を拡げつづける日本“1億総被爆ファシズム”帝国の底から、
戦後文学のに最終にして極北の作家が、いま勃発している「精神の内戦状態」の意味を説く。
「命」対「貨幣」。「個人」対「国家」。“東京電力的なるもの”対「文学・藝術」--。
現状は「ポツダム宣言なき1945年」「東京裁判なき100年戦争」にほかならない。」
野田秀樹批判。下「」引用。
「週刊『AERA』(朝日新聞社)の表紙における「放射能がくる」という当然の警告メッセージをめぐって、“執筆拒否”を宣言した野田秀樹の対応が一部で“美談”となったりした展開も、その典型であったろう。
また、それら制度圏“文化人」と、紫綬褒章だの藝術員会員だのという、国家による顕彰との距離の近さにも注意しておきたい。」
「ほんとうに、「間違った情報」には惑わされないようにしよう!」 下「」引用。
「-略-「公共広告機構」のCFの一つに
間違った情報に惑わされないようにしよう
というものがある。「国策タレント」たちを総動員しての空疎な俗流道徳に埋め尽くさた一連のプロパガンダのなかでも、眩暈がするほどに愚劣な、最も無意味な一つ--噴飯物の冗談と言えよう。なんとなれば、そもそもこの主張は、それがなされると同時に、何が「間違った情報」であるかかが定義されていなければ、なんら意味を持たないものであるからだ。
そして何より、少なくとも現在の日本に生きざるを得ない人間にとって、看過し難い最大の「デマ」--最悪の「間違った情報」とは、何か? 過去半世紀にわたって流布されてきた「原子力発電は安全だ」「原発に事故は起こらない」というキャンペーンこそが、他に比較しようもない「間違った情報」そのものなのではないか。」
NHKと良心……。下「」引用。
「しかもNHK・民放を問わず、テレビ各局の「報道」は、相変わらず東京電力側の--私前章で批判した噴飯物の言い訳を、そのまま平然と繰り返し、流布させている、この惨状は何だろう?
全国キー局のアナウンサーという、疑いもなく現在の日本において特権的な人びと一般について、この類いの“ニュース”原稿を読まされることに忸怩たる思いはなかったのか? 良心の呵責はないのか?」
--ないようですね。特にNHKの9時のニュースはひどい。アナウンサーなのに感情をあらわにして、まるで北朝鮮の放送のようだ。野蛮で低俗なハラスメント“善”を繰り広げている……。
「宮沢賢治ファシズム」と菅直人。
「城南信用金庫に支持と連帯を」
『言葉のファシズム』 下「」引用。
「「言葉のファシズム」が、いよいよ凄まじい。
このところ毎日、何回……何十回、スポーツ選手や、「藝」もない藝能人が、鬱陶しく蒸気させた顏で、あの厚顔無恥な常套句を昂然と言い放つのを、聞かされつづけていることだろう。
「皆さんに元気(勇気)を与えられれば、と思って」
そして被災地の大衆が、テレビの無遠慮なマイクを威嚇的に突きつけられ「元気(勇気)を貰いました……」と気弱げに--ないしは作り笑いを浮かべて、半ばは条件反射に言わされつづけているのを、何度、目にしなければならないことだろう。-略-」
「今テレビに出ているような人びとに、もとより真実など期待しないが……」
「被害者に「責任」を押しつけ、加害者を免罪する欺瞞」
武田邦彦・批判。下「」引用。
「武田邦彦・中部大学教授が、しかしその一方、自身のプログで「新しい歴史教科書を作る会」並みの非科学的かつレイシズムに染まり上がった歴史観を全面展開しているばかりか、水俣病におけるチッソのの責任を免罪したり、ダイオキシンの有害性を相対化(?)することに自らの“科学性”を主張しようとしてしたりしている事実もまた、現実の問題の錯綜ぶりの一端を示してもいる。」
さかなクン批判。下「」引用。
「“クニマスの発見に功があった”とやらで、“今上天皇が記者会見で名を挙げ、顕彰した”ことが、うとましい「美談」となっているらしい、この「東洋海洋大学客員准教授」でもある。魚の被り物をしたタレントが……もしも、ほんとうに海や魚食文化を「愛している」とうそぶきたいなら--まず、何を措いても、現下の絶望的な海洋汚染と、海産資源に対するその深甚な影響について、たとえ一言なりととも言及するのが当然であろう。
なぜ、それをしない?
「テレビでの仕事がなくなる」からか? -略-」
ネットで検索してみる。
さかなクンこと宮澤正之が放射能汚染された海で取れた魚を食ってアピール
反原発市民から、さかなクンへの手紙
……何にも返答がないの? これじゃ、佐高がいうとおり、原発文化人といわれても仕方がないですね。
一応学者なんだから、いい加減なことは言えないのか? とも思ってましたが、もう一年以上ですね……。国立大学関係者のようですね、原発文化人の可能性は高いでしょうね……。
週刊新潮 2011年7月14日
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「NHK総合『あさイチ』批判」
「あきれ果てた民衆蔑視のNHKの『あさイチ』」
たかがのサンプル数
ファシスト(橋下大阪市長)に期待しなければならない民衆……。下「」引用。
「現状の重層的な危機の一つは、表層のスローガンとして言葉の上でだけ「反原発」を標榜しさえすれば、それが明白なファシズムであっても、民衆がそこに期待をかけざるを得ないほど、事態が急を要し、絶望的なことだ。
むろん原発は一刻も早く危機を脱し、可及的速やかに廃止されなければならない。たとえ、それを停めるのがファシストであってふも--?
(だがそもそも、ファシストに真に原発が停められるかどうか)
ともかく「原発反対」という思いを等しくする者は、皆、結集しようという呼びかけに、とりあえず反対はしない。それに異を唱えていられる場合でもない。
しかしそれはまた「原発反対を言う政治家ならファシストでも構わない」という問題でもない。私はいま、俳優・山本太郎氏が、今後の長い市民ーとしての活動を通じ、たとえば大阪市長の政治的志向に対して、孫正義氏よりも明晰な判断を示してくれることを切に願っている。」
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「四号機倒壊の際には、一人一人が自らに「非常事態宣言」を」 下「」引用。
「-略-これまで人類によって行われてきたすべての核実験によって放出された総量よりも大量の放射性セシウムの飛散--。
「使用済み燃料プール」から放散する放射性物質によっての一八万七○○○人が死亡--。それが現在、東京電力・福島第一原発四号機に起こり得る可能性がある次の事態において懸念されている惨禍であるのだという。
……で、その四号機は、すでに半壊以上に損傷している状態なのだが。そして、一月一日午後の地震以後--昨秋以来、確実に漸減していた関東圏の放射線値は、数箇月以前、事故直後の昨年四月頃の数値にまで、一気に上昇しつつあるらしいのだが。-略-」
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もくじ
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