磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

エネルギー倫理命法-100%再生可能エネルギー社会への道-

2012年07月18日 | 読書日記など
『エネルギー倫理命法
  -100%再生可能エネルギー社会への道-』
    ヘルマン・シェーア(著)/
      今本秀爾、他(訳)/緑風出版2012年

原書名 Der energethische Imperativ



図書館の説明文。下「」引用。

「「従来型のエネルギー経済体制」からの脱却と、再生可能エネルギーをベースとした新しい経済体制への完全な「パラダイムシフト」を提言。ドイツを脱原発に踏み切らせた理論と政治的葛藤を描く。」

表紙の裏。下「」引用。

「「ソーラーの父」といわれる著者、ヘルマン・シェーア(1944~2010)は、ヨーロッパ太陽エネルギー協会(EUROSOLAR)会長、ドイツ連邦議会議員として2000年にドイツの「再生可能エネルギー法」を成立させ、今日の脱原発・再生可能エネルギー社会へと導いた立役者である。
 著者の遺作である本書は、原子力発電が人間存在や自然と倫理的・道徳的に相容れないこと、大規模集中型ではなく地域で自給できる小規模分散型エネルギーへの転換こそが合理的であり、化石燃料を使用せず100%再生可能エネルギーでまかなうことが、将来ではなく今現在可能であることを明らかにする。また、原子力発電や化石燃料との併存論や大規模エネルギー開発が、いかに不経済で地球環境が汚染するかを分析。再生可能エネルギー社会への転換および構築は、文明史上不可避の絶対要件であると説く。メルル首相をして脱原発へ踏み切らせた理論と政治的葛藤のプロセスがここに再現される。」

「背負いきれない原子力」 下「」引用。

「-略-私がカールスルーエの核研究センターの研究者であった頃(一九七六年-一九八○年)、私は原子力に反対する自分の立場を明確にした。たとえ原子力にかかる費用がゼロであったとしても、それを拒否せねばならないと。
 その主な理由の一つは、クリスティーネ・ヴァイツゼッカーと、エルンスト=ウルリッヒ・フォン・ヴァイツゼッカーの両氏が的確に指摘している。つまり原子力施設には、いかなる科学技術にも必要不可欠な「有事への対応体制」が欠けているということである。これはすなわち社会全体をゆるがす、取り返しのつかない大惨事を引き起こしかねない過ちの可能性を、原子力発電が内包しているということである。それは原子力でいえば炉心溶融(メルトダウン)、すなわち想定最大事故である。-略-」

ビル・ゲイツの案もやはりダメ。下「」引用。

「二○一○年の春に国際新聞に幽霊のごとく現れた、マイクロソフト創始者のビル・ゲイツが小型原子炉を開発する意向だという告知も、原子力への救いとはならなかった。ゲイツのプランによれば、この小型原子炉は、一○から三○○メガワットの出力を持ち、一○○%自動運転され、ウランをごくわずかしか消費しないという。しかし研究開発チームの報告によれば、この小型原子炉であってもメルトダウンの可能性を完全には排除できず、対策はさららに時間を要するだけに過ぎないとのことである。核廃棄物という負の遺産も残り、研究開発がたとえ成功するとしても、それに要する時間や、かかる費用についても、まったく情報が出されていない。ビル・ゲイツと彼の研究開発チームが、物理学的=技術的に最高度の要求を満たす、このプロジェクトに魅せられているということも、原子力復権の理由になり得なかった。ドイツ物理学学会のエネルギー作業部会の物理学者もまた懲りもせず、二○一○年三月に原発の新設を要求したが、まだ諦めがついていない。-略-」

「見え透いた「ベース電力」という口実」 下「」引用。

「従来型のものであれ、再生可能エネルギーベースのものであれ、どんなエネルギー供給システムも、予備電源や貯蔵なしにはやってはいけない。-略-」

奇しくも……【フクシマ】 下「」引用。

「奇しくも本書では、原子力の可能性について触れられた章(第二章)で「メルトダウンによる最大想定事故の可能性」に大きな警鐘を鳴らされており、この著作が出版されたから半年後に、福島第一原発事故が起きたことは、まるでシェーアがこの事故を予見していたかのような偶然の一致であり、身震いすらさせられる。その意味で、実は今日の日本の状況こそ--反面教師という意味で--シェーアーが真に主張したかった、一○○%の再生可能エネルギーへのシフトを通した世界経済の「パラダイムシフト」に至るための「最後の」動機づけと警鐘を、皮肉にも暗示しているように思えてならない。」











index

index

index

index

目 次



エンタメ@BlogRanking



【ニュース】26年目の訂正 「原発はいらない」 双葉町の標語考えた少年後悔

2012年07月18日 | 読書日記など
26年目の訂正 「原発はいらない」 双葉町の標語考えた少年後悔 2012年7月18日

「破滅」と書かれた画用紙を看板の手前で掲げて、自ら25年前の標語を訂正した大沼勇治さん=福島県双葉町」

「夫婦が一時帰宅した今月十五日、記者も同行した。防護服姿の大沼さんはまず、標語にレッドカードを突き付け「退場」と叫んだ。その後、看板の手前で持参した画用紙を高く掲げた。すると、そこに書かれた「破滅」の二文字が「明るい」に重なり新しい標語が読み取れた。「原子力破滅未来のエネルギー」。二十六年目の訂正の瞬間だった。」

軍国少年の愛国美談の作文みたいですね。

AERA ’12.6.4

2012年07月18日 | 読書日記など
『AERA ’12.6.4』
    一色清・編/朝日新聞出版2012年

特集名 「抜擢」で憂鬱な人々



「口癖は「あのバカヤロー」 国会の原発事故調を仕切る「黒川清」の評判」 下「」引用。

「原発事故の原因は何か。政府や東京電力の対応にどんな問題があったのか。
半年限定の困難なミッションを率いるのは、とんがり続けた異端の科学者だ。
 -略-
 もっとも、「憲政史実初。委員会の運営自体が大チャレンジだ」と張り切る黒川氏の思惑とは別に、この委員会自体が政局的な要素をはらんでいるのも間違いない。委員会設置を主導した政治家は、民主党だと当時の菅政権を批判していた小沢・鳩山系の議員が目立ち、自民党も正解再編を目指す若手が多い。「与野党間で『政治ショーにしない』と申し合わせたが、これ以上のショーはない」(自民党議員の一人)
 だが国民が期待しているのは、そうした永田町の駆け引きや思惑とは決別した真の原因究明と責任追及のはずだ。その明快な結論を、「9・11」と「3・11」で2度甦った黒川氏には、ぜひ出してほしい。」

--委員長で、科学者がこれだけ瞬間湯沸かし器って感じも珍しい。
そしてお題目ばかり目立つ記事……。
原因追及はこのような人物では不可能でしょうね。
官僚が掌で踊らせておくのに都合のいい人物では?
--すべてのことを、データ処理化できて、同時に論理的にしていく。
もちろん、データのすべてを公開すべきだろう。ネットなどで……。
こんな人物よりは、上杉隆にやらしたほうが、マシだろう……。

--本当はこんな事故は起きるといっていた広瀬隆など反原発の人物に追及させるべきだったと思う。
地上波にも出られない広瀬隆が、選ばれるわけがないだろうが……。こんなことがないと、信用できない。

一言でいって、ぼやき漫才で逃げようとしているとしか思えない。
こんなバカげた、ぼやき漫才、まともな科学者がするわけないだろう……。

index










index

INDEX

INDEX



エンタメ@BlogRanking



AERA ’12.5.28

2012年07月18日 | 読書日記など
『AERA ’12.5.28』
    一色清・編/朝日新聞出版2012年

特集名 「寒い日本」に備えよ



「「自殺少ない町」何が違うか 「病、市に出せ」の徳島県旧海部町ルポ」 下「」引用。

「全国的に見て突出して自殺率の低い町が、
徳島の海沿いにある。
他の町と何が違うのか、4年前の研究から
導き出された成果をもとに、
町を歩いた。-略-」

「海部町に見られる「五つの自殺予防因子」(岡壇さんの研究による) 下「」引用。

「1. ゆるやかなつながり
2. 排他的傾向が弱い
3. 主体的な政治参画
4. 他者への評価は人物本位
5. 援助を求めることへの抵抗が小さい」

index

「幸福度と原発ジレンマ 再稼働問題抱える福井」 下「」引用。

「「日本一幸福」な福井県に、日本一原発があるという不条理。
「大飯原発」の再稼働問題で注目の福井だが、県民は原発をどうとらえているのか。-略-」

僧侶たち……。下「」引用。

「永平寺町にある曹洞宗の大本山永平寺を訪ねた。僧侶たちは昨年、「いのちを慈しむ~原発を選ばないという生き方」というシンポジウムを開いた。僧侶の高山幸典さんは言う。
「福島のあの被害を前にすれば、原発は選べないと考えるところから出発するしかないのではないでしょうか。原発を口で否定するのは簡単ですが、それは原発によって得てきた豊かさや便利さをも我慢して生きるということ。いま私たちちは、自分たちの生き方を見つめ直す帰路に立っているのではないでしょうか」
 福井が抱えるジレンマは、経済的な豊かさのうえに成り立つ日本の「幸福」を象徴している。」



「電力は輸入すればいい 原発再稼働だけが道ではない」 下「」引用。

「電力不足で今年は節電。でも、足りなければ輸入すればいいのでは?
現代生活に必要なものは、ほとんど輸入されている。タブー視すべきではない。」

「日韓に海底ケーブルを」 
「海外ではむしろ常識」
「前提は「発送電分離」」
「隣国との関係にも利点」 下「」引用。

「西ドイツが旧ソ連からパイプラインを引いてガスを大量に輸入する決定をした際、米国には猛反対した。だが、この決定は結局、東西ドイツの統一につながった。これは相互のビジネスが近づき、政治もそれに追随したからと考えられないか。
 電力輸入は電力不足の解消だけでない。隣国との政治的な課題の解決。とまではいかなくても、その糸口を探ることにつながるはずだ。」










index

INDEX

INDEX



エンタメ@BlogRanking